トモちゃんは女の子! 第1話より ©柳田史太・星海社/トモちゃんは女の子!製作委員会
こんにちは
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がんべあです。
今回は2023年冬アニメ考察のまとめ。
今期毎週欠かさず見ていたアニメは5作品とかなり物足りない3ヶ月でしたが、その分ゆっくり楽しく視聴できました。
※ちなみに2022年は春16作品・夏11作品・秋14作品。
2023年冬アニメの「表と裏の主人公」に注目して作品を見返します。私は成長物語(ビルドゥングスロマン)が大好き!良い成長物語には良い裏の主人公が登場しています。
良い「裏の主人公」を決めるポイントは次の3点。
※個人的な基準です(笑)
①:主人公とそりが合わずにケンカばかりしている
②:けど相手(主人公)の事が気になって仕方がない
③:二人のぶつかり合いがそのまま成長物語の基礎となっている
この基準で選んだ私的な2022年秋アニメの「裏の主人公」ベスト3は以下の通り。
1位:群堂 みすず【トモちゃんは女の子!】
(4w5:裏の主人公)
トモちゃんは女の子! 第1話より ©柳田史太・星海社/トモちゃんは女の子!製作委員会
相沢 智(9w8:表の主人公)
トモちゃんは女の子! 第1話より ©柳田史太・星海社/トモちゃんは女の子!製作委員会
群堂 みすずと相沢 智、この2人の関係は①~③の条件を完璧に満たす理想の「表と裏の主人公」コンビ!!
相反する価値観をぶつけ合う事で成長していく二人のお話には感動させてもらいました。
今期のアニメで最高の表と裏の主人公ペアだと思います。
「表と裏の主人公」は正反対の価値観を持っていますが、目指している所は同じである事が特徴となっています。
【9w8と4w5の関係】
どちらも社会のしがらみに囚われないために己の望むままに動く。違いは、他人との関係性。
「相沢 智」表9w8:人々の争いを収めたい「調停者」、収めるために前向きな代案や気分転換を示す。
「群堂 みすず」裏4w5:特定の集団に所属せず旅する「遊牧民」、旅するために自分の望みを悟って行先を決める。
主人公は人々の争いを収めたい「調停者」であり、収めるために前向きな代案や気分転換を示す。しかし場当たり的で根本的な問題に蓋をしがちであり、その解決には「裏の主人公(4w5)」との相互理解が必要になる。
2位:緒山 みはり【お兄ちゃんはおしまい】
(5w4:裏の主人公)
お兄ちゃんはおしまい! 第1話より ©ねことうふ・一迅社/「おにまい」制作委員会
緒山 まひろ(9w1:表の主人公)
お兄ちゃんはおしまい! 第1話より ©ねことうふ・一迅社/「おにまい」制作委員会
この2人も素敵な「表と裏の主人公」コンビ!
「表と裏の主人公」は相反する性格な為、お互いに相手の事が苦手。
その為まひろとみはりの関係はギクシャクしていました。そんな「2人の関係が変化していくストーリー」が観ていて毎週とても楽しかったです。
【9w1と5w4の関係】
どちらも現実とは異なる世界を見て正しさを追い求める。違いは、正しさの求め方。
「緒山 まひろ」表9w1:良い「夢」を「見る」ことで真実を悟れると信じる。
「緒山 みはり」裏5w4:悪い「偶像」を「破壊」した先に真実があると信じる。
9w1の主人公は良い「夢」を「見る」ことで真実を悟れると信じ、夢を見るために心の平穏をもたらす材料を得ています。しかし都合の悪い現実から目を逸らしがちであり、その認識には「裏の主人公(5w4)」との相互理解が必要になります。
3位:南雲 安奈【もういっぽん!】
(3w2:裏の主人公)
もういっぽん! 第1話より ©村岡ユウ(秋田書店)/もういっぽん!製作委員会
園田 未知(7w8:表の主人公)
登場人物の描き込みがしっかりしていて安心感のあるアニメでした。
表と裏の主人公の間で大きな争いはありませんでしたが、主人公のアンチテーゼとして影から園田 未知を支える南雲 安奈の姿が見ていて気持ち良かったです。
今後のお話で未知が大きな壁にぶつかった時にはアンチテーゼとして重要な役割を果たしてくれると思います。
【7w8と3w2の関係】
どちらも闘争社会で頂点に立つために状況に合わせて動く。違いは、合わせる状況。
「園田 未知」表7w8:金銭などの即物的な「現実」を見据え、利益を得るために勝利できる戦略を練る。
「南雲 安奈」裏3w2:人間の心から賞賛される「スター」になり、賞賛されるためにファンのご機嫌を取る。
7w8は金銭などの即物的な「現実」を見据え、利益を得るために勝利できる戦略を練る。しかし大衆の心理が見えずに読みが外れることもあり、その防止には「裏の主人公(3w2)」との相互理解が必要となる。
今期は毎週見るアニメが少なかったですが、その分じっくりとアニメを楽しむ事ができて良かったかな。いつも録り溜めたアニメを観るだけでいっぱいいっぱいになっているもので。
その他の2023年冬アニメの表と裏の主人公の関係は以下の通りとなります。
私の見ていた冬アニメまとめ
「私が毎週見ていた冬アニメ」の「主人公」と「裏の主人公」を一覧にまとめました。
表の中に「対決」とあるのは「主人公」と「裏の主人公」が対決をしたかどうか。そしてその隣の欄にある「理解」は戦いの結果「主人公」と「裏の主人公」が理解し合ったかどうかとなります。
ピンクの作品が「主人公と裏の主人公が戦うアニメ」。
主人公と裏の主人公が戦うアニメ
今期、主人公と裏の主人公が戦ったアニメは「トモちゃんは女の子」「お兄ちゃんはおしまい」「便利屋斎藤さん、異世界へ行く」「もういっぽん!」「大雪海のカイナ(アメロテ)」の5作品。
「便利屋斎藤さん、異世界に行く」
モーロック(5w4:裏の主人公)
便利屋斎藤さん、異世界に行く 第1話より ©一智和智・KADOKAWA刊/「便利屋斎藤さん、異世界に行く」製作委員会
斎藤(9w1:表の主人公)
「大雪海のカイナ」
ハンダーギル(8w7:裏の主人公)
大雪海のカイナ 第5話より © 弐瓶勉/大雪海のカイナ製作委員会
アメロテ(3w2:表の主人公)
大雪海のカイナ 第4話より © 弐瓶勉/大雪海のカイナ製作委員会
斎藤はモーロックとの闘いで成長する姿が描かれていましたが、アメロテはハンダーギルとの闘いを避けてしまいまい、ちょっと残念なお話の流れとなっています。
主人公と裏の主人公が(真剣に)戦わないアニメ
主人公と裏の主人公が(真剣に)戦わなかったアニメは「大雪海のカイナ(カイナ・リリハ)」。
「大雪海のカイナ」
ヤオナ(5w4:裏の主人公)とカイナ(9w1:表の主人公)
大雪海のカイナ 第4話より © 弐瓶勉/大雪海のカイナ製作委員会
「大雪海のカイナ」
オリノガ(1w2:裏の主人公)とリリハ(6w5:表の主人公)
大雪海のカイナ 第4話より © 弐瓶勉/大雪海のカイナ製作委員会
「大雪海のカイナ」はしっかりとした制作体制だと思われますが、基本となる表と裏の主人公の葛藤が描かれなかったのがとても不思議。
カイナとヤオナは協力してリリハを助ける旅に出ますが二人の間で意見の対立は描かれていません。
物語の基本パターンに照らし合わせると以下の様な展開を予想していました。
旅の始まりでは「夢ばかり見て現実的な判断に欠けている(9w1)」カイナ(テーゼ・表の主人公)と「現実にこだわりすぎて夢を見ようとしない(5w4)」ヤオナ(アンチテーゼ・裏の主人公)の意見が衝突してお互い相手の事が気に入りません。
しかし相反する2人が協力してリリハを助ける旅をする事によって両者が共に理解できる道(ジンテーゼ)を見つけ成長していくお話。
またリリハとオリノガについても同様な事が言えます。
物語の基本パターンに照らし合わせると以下の様な展開が予想できます。
リリハとオリノガは共にバルギアの侵攻から国を守ろうとします。
「先の事を考えずにその都度目の前の出来事に対して対応しようとする(6w5)」リリハ(テーゼ・表の主人公)と「先の理想を目指しすぎて地に足が付いていない(1w2)」オリノガ(アンチテーゼ・裏の主人公)の意見が対立する姿を最初に描き、そんな2人が協力してバルギアと戦う事で両者が共に納得できる道(ジンテーゼ)を見つけ成長してくお話。
こんな感じのお話を予想しながら見ていたのですが、どちらのペアも波風立たずに状況だけが進んでいく展開。
期待が大きかった作品だけにかなり残念でした。
今日はここまで。
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まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います。
疑問点などありましたら是非教えてください。
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います。
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
【2023年冬アニメ分析まとめ】
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