がんべあの「ぶれない」キャラクター&ストーリーの作り方

創作活動の強い味方「エニアグラム」と「13フェイズ」

物語の書き方 ストーリー構成を学ぼう 「13フェイズの順番」:プロットとストーリー

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こんにちは

みんなと一緒に幸せになりたい

がんべあです

 

 

今回は「13フェイズで起こる出来事の順番」について

プロットとストーリーについて解説します

 

13フェイズ構成の物語には第1フェイズから第13フェイズまできっちりとした順番があります

 

しかし作品によってはその順番の前後が入れ替わっているものもあります

 

これはいったいどういう意味なのでしょうか?

その謎に迫ります

 

 

例として青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」の第11~13話かえでちゃんのお話」を取り上げて説明していきます

(※ネタバレあります、ご注意を)

 

※今回は中級者向けの記事となります

 

13フェイズを知らない方はまずこちらの記事をご覧ください

gunber.hatenablog.com

 

青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」11~13話は、13フェイズに従ったお話になっています

 

【詳しくは過去記事にて】

gunber.hatenablog.com

 

※引用は全て「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」11~13話から

 

 「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」11~13話

 

 

このお話は現在の湘南を舞台にした高校生「梓川咲太」が主人公

 

咲太は妹のかえでとの二人暮らし

 

かえでには昔の記憶がありません

学校でのいじめが原因で不登校となり、記憶を失ってしまっています

 

記憶を失う前の「花楓」と今の「かえで」の人格は全くの別人

 

昔「花楓」がいじめに会って不登校となった時に助けられなかった事を悔やむ咲太は、今目の前にいる「かえで」の為に頑張ります

 

そして… 

 

13フェイズでのお話の流れ

 

では順を追って物語の流れを観てみましょう

 

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物語上の出来事を順に並べてみるときちんと13フェイズに従った物語となっています

 

実際の作品のストーリー構成

 

今、述べたのは「出来事」を時系列に並べた流れ

これを「プロット」と呼び、その前後は因果関係で結ばれています

 

「プロット」と「ストーリー」は似ていますが違うもの

 

「ストーリー」とは時系列に拘らず、視聴者が面白いと感じる順番で、物語の出来事(プロット)を並び変えたものを言います

 

 

今回紹介している物語はいきなり「第6フェイズ【成長】」から始まります

 

今度は「アニメで示された物語の流れ」を順を追って見てみましょう

 

アニメで放映されたストーリー

 

「かえでちゃんのお話」は全3話

その流れは以下の様になります 

 

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お話は第6フェイズから始まり、物語が進む中、「過去の回想」「かえでの日記」と言う形で第5フェイズ以前に何が起きていたのかを「後から」視聴者は知ることになるのです

(上の図:過去の回想はピンク枠)

 

また第5フェイズ【助け】第3フェイズ【決意】はその本番に当たるシーンが描かれる前に「前振り」として作品内で視聴者に示されます

(上の図:前振りは黄色枠)

 

 この様に実際の作品では13フェイズが入り乱れた形となっています

 

13フェイズの順番は守らなくていいの?

 

読者・視聴者に「物語を見せる順番」は13フェイズ通りでなくてもかまいません

 

もちろん、13フェイズの順番そのままをストーリーにする事もできます

13フェイズの順番をしっかり守った構成だと分かりやすく、観ている方は安心して作品を見ることができます

 

しかし、物語の内容によっては、安心して見れる分、何か物足りなく感じる場合もあるでしょう

今回のお話のように13フェイズの順番を崩す事で、後から主人公の動機や謎が示され、緊張感を持った作品にする事ができます

 

 ただし、注意しなくてはならない事があります

 

それは、「物語の出来事(プロット)は13フェイズの順番を守らなくてはいけない」こと

 

上の表(プロット)をもう一度示します

 

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この流れは先程述べた通り「物語で起きた出来事の順番」となっており、その前後は因果関係で結びついています

(因果関係:原因と結果によって結びついた関係)

 

 

ここでは13フェイズの順番をしっかりと守る必要があります

 

後でここで創られた「それぞれの物語の出来事(プロット)」を「視聴者・読者に開示する順番」はどれだけいじってもかまいません

 

どういう順番で情報を開示していくのかがストーリーとなります

どうすれば一番面白いお話になるのか?

センスが問われる所です

 

 

今回のお話は情報の開示する順番が実に巧妙

 

実際の作品を観ていると視聴者は「兄の咲太が妹のかえでを助けている」様に見えます

 

そこで第8フェイズに大ドンデン返し

 

実は「妹のかえでが兄の咲太を助けていた」

 

まるでパズルを解く様に一気に今まで見えなかった物語の構成が判明します

 

 

私は基本に忠実な13フェイズのお話を創るのにも四苦八苦

こんな魔法のような構成のお話をいつか創ってみたいなぁ…

 

ガンバですっ!!

 

 

今回はここまで

 

 

この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います

みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!

 

【関連記事】

gunber.hatenablog.comgunber.hatenablog.com

 

物語の書き方 ストーリー構成を学ぼう アニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」11~13話を13フェイズで分析する

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こんにちは

みんなと一緒に幸せになりたい

がんべあです

 

今回は「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」の第11~13話を13フェイズ分析します

 

(※ネタバレあります、ご注意を)

 

 

11~13話は梓川咲太の物語

 

※今回は中級者向けの記事となります

13フェイズを知らない方はまずこちらの記事をご覧ください

gunber.hatenablog.com

 

青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」11~13話は、13フェイズに従ったお話になっています

 

順を追って説明していきましょう

※引用は全て「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」11~13話から

 

13フェイズでのお話の流れ

 

今回のお話の主人公は「梓川咲太

第5フェイズでの助けが「梓川かえで」と言う構成でストーリーが進みます

 

順を追って物語の流れを追っていきましょう

 

 

 【第1幕】

第1フェイズ【日常】

 

主人公、梓川咲太は昔学校で虐められていた妹、花楓(かえで)の為に何もできなかった自分を後悔しています

 

「自分の人生に意味を見付けられない咲太」

 

それが咲太の問題点

 

第2フェイズ【事件】

 

花楓の記憶が無くなる

  

咲太:『記憶を失くしてしまったかえでにどう接したらいいのか…最初は戸惑ってばかりでした』

 

 

咲太:「かえで、本持って来たぞー。新刊が出るの楽しみにしてた奴。ほら」


かえで:「あ、ありがとうございます…

えっと…花楓さんはこの本が好きなんですか?」

 

咲太:「話し方が違う…箸を持つ手が違う…ご飯とおかずを食べる順番が違う…パジャマのボタンを上から止める…歩き方が違う…


花楓とは違う…違う…違う…何もかもが違う」

 

第3フェイズ【決意】

 

落ち込む咲太の前に翔子が現れ、咲太は大きな「決意」をします

 

 

咲太:「僕は何も出来なかった…楓に何もしてやれなかった

何もかもイヤになった僕は、ある時病院を抜け出しました。そこで…彼女に出会ったんです」

 

 

翔子:「私の人生にも、決して大きな夢や希望はありませんでした…それでも、私は自分の人生に意味を見付けられました

私はね、咲太君。人生って優しくなる為にあるんだと思っています」


咲太:「優しく、なる為?」


翔子:「昨日の私よりも今日の私が、ちょっとだけ…優しい人間であればいいなと思いながら生きています」

 

咲太:「あのさ、翔子さん…」


翔子:「なんですか?」


咲太:「僕も…翔子さんのように生きてもいいかな?」

  

【第2幕】

第4フェイズ【苦境】

 

かえでの為に頑張る咲太、しかし…

 

咲太:「もちろん僕だって、花楓の記憶が戻って欲しい…花楓に戻って来て欲しい。でもその場合、今のかえではどうなるんだろう…」

 

第5フェイズ【助け】

 

かえでの助け

 

かえでは苦しむお兄さんを助けようと精一杯頑張ります!

 

かえでの日記:かえでにも知っていることがあります。お兄ちゃんはずっと後悔しています。花楓さんがイジメられて辛い時に、助けてあげられなかったことを後悔しています


かえでには分かります。もし、このままかえでが居なくなったら…きっとお兄ちゃんはまた、何も出来なかったと後悔すると思います

 

だから…かえでは目標を作ることにしました。お兄ちゃんと一緒に叶える目標です!


かえでが居なくなっても、かえではお兄ちゃんに後悔して欲しくありません。かえでの夢をいっぱい叶えてあげたって胸を張って欲しいんです!


悲しい記憶よりも、楽しくて嬉しくて…笑顔になれる記憶をいっぱい残していきたいと思います!


かえでが居なくなっても、お兄ちゃんにはかえでのことを…笑いながら思い出して貰えたら嬉しいです


その為に、かえでは頑張ります!

 

第6フェイズ【成長】

 

かえでが作った目標を咲太とかえでは1つずつ一緒に叶えていく

 

 

かえで:「今日でノートに書いた目標の全部に丸が付けられます!」


咲太:「あーもうそんなか」

かえで:「パンダとプリンと学校でコンプリートです!」


咲太:「じゃあお祝いしないとな」


かえで:「はい!あ、でも…学校はまだ三角にしておきます」


咲太:「丸でもいいんじゃないか?」


かえで:「それはお昼の学校に行ってからです!」

  

 

第7フェイズ【転換】

 

花楓の記憶が戻る

 

花楓:「あれ?あたしの部屋、こんなだっけ?」


咲太:「お前…


花楓…なのか?」

花楓:「当たり前だよ。もうお兄ちゃん、何言ってんの?」

 

ここまでが前半、後半は「かえで」の助けなしで成長する咲太のお話にシフトチェンジします

 

第8フェイズ【試練】

 

咲太は病院を飛び出し、雨の中で泣き叫ぶ

 

咲太:「 …うわぁぁぁぁぁぁ!!

 

またパンダ見に行くんじゃなかったのかよ…!年間パスの元取るって言ったじゃないかよ!

 
明日には学校にも行けそうって…行けそうだって、言ったのに…


言ってたんだよかえではぁぁぁ!」

 

その後、翔子さんの励ましで心を落ち着ける事ができる咲太

しかし、その目はうつろなまま…

 

 

 第9フェイズ【破滅】

 

金沢から麻衣が咲太の元へ帰ってくるが、翔子さんが居た事を知り、再び金沢に帰ってしまう

その目には涙が…

 

麻衣:「これ、どういうこと?」


咲太:「あ…それはですね、その…


花楓の記憶が戻った日…翔子さんが突然現れたんです。それでウチに来てくれて…落ち込んでた僕を元気付けてくれて…その手紙は次の朝起きたら残ってたんです。あ…と言っても翔子さんがウチに泊まってったわけじゃなくて…いや…僕は知らない間に寝ちゃってたんで、翔子さんがいつ帰ったのかも分からなかったわけですが…でも違うんです!

 

安心して下さい。決してやましいことは…あの夜、ホントに僕…泣き疲れて眠ってしまって…」


麻衣:「もういい

 

咲太が大丈夫ならそれでいい」


咲太:「麻衣さん…」


麻衣:「でもごめん…今日はやっぱり帰る」

 

第10フェイズ【契機】

 

次の日、呆然としている咲太

 

佑真:「どうした咲太、目が死んでるぞ?」


朋絵:「いつもと同じじゃないですか」


佑真:「いや、今日は特に死んでるな」


朋絵:「先輩、体調が悪いなら帰った方がいいんじゃない?」

 

 

しかし、咲太はのどかとの会話で自分を取り戻します

 

のどか:「咲太のことが心配で帰ってきたんだよ…ここ最近、咲太はずっとかえでちゃんのことで大変だったから…


少しでも傍に居て元気付けてあげようと思ってたんだよ…?しかも今日はお姉ちゃんの誕生日だったのに…」


咲太:「誕生日…?」


のどか:「ほら12月2日!てか何で彼女の誕生日も知らないのよ!」

 

咲太:「豊浜、スマホ貸してくれ」


のどか:「はぁ?お姉ちゃん今日はまだロケ中だよ」


咲太:「いいから貸してくれ」
 

のどか:「何やってんの?」


咲太:「まだ間に合う…
 

大宮まで出て、新幹線使えば…」


のどか:「本気?」


咲太:「もちろん」

 

 

【第3幕】

第11フェイズ【対決】

 

咲太は金沢の麻衣の元へ

 

麻衣:「どうして咲太が居るのよ」

 

 

第12フェイズ【排除】

 

麻衣との仲直り

 

咲太:「あの…ホントにすみませんでした」


麻衣:「いいのよもう…」


咲太:「よくないです。ちゃんと謝らせて下さい。麻衣さんせっかく僕のこと心配して金沢から駆け付けてくれたのに…」
 

麻衣:「私もちゃんと謝らなきゃね…せっかく咲太が会いに来てくれたんだから、素直にならないと。咲太に誰かの支えが必要だったのはちゃんと分かってた…それが私じゃなかったのが、ちょっとショックだったの。だから昨日…じゃなくてもう一昨日だったわね。あんなこと言っちゃったんだと思う」


麻衣:「咲太…咲太が一番大変な時に、一緒に居てあげられなくて…ごめんね」

 

第13フェイズ【満足】

 

咲太:「麻衣さんは居るだけで…いつも僕を幸せな気分にしてくれますよ」


麻衣「それ、私は何もしてないじゃない…」


咲太:「でも、それって凄いことだと思うけどな…

僕も…麻衣さんのそういう存在になりたいし…」


麻衣「咲太…」

咲太:「なんですか?」


麻衣:「目、閉じなさい」

 

「咲太…」

 

咲太:「いたたたた!痛いって麻衣さん!てかなんで!?」


麻衣:「だって、咲太にとってこれが一番のご褒美でしょ」

 

 

物語冒頭で示された咲太の問題点

 

「自分の人生に意味を見付けられない」

 

お話を通じて咲太は自分の人生に意味を見出す事ができました

 

そして問題点が解決し、物語は終わります

 

 

このように13フェイズに従って物語が進んでいます

 

 

まとめ

 

 最初アニメを観た時には涙うるうる状態

そんな中、かえでが居なくなって咲太が雨の中泣き叫ぶシーンが第9フェイズ(破滅)かとぼんやり思っていました

 

しかし改めて落ち着いてストーリーを分析してみると、違いましたね

本当によくできている構成だと思います

 

それにしても実に切ないストーリー

こうしてブログを書いている今もじわじわと目頭が熱くなっている自分が分かります

 

 

今回はここまで

 

 

この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います

みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!

 

【関連記事】

gunber.hatenablog.comgunber.hatenablog.com

 

物語の書き方 ストーリー構成を学ぼう アニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」9~10話を13フェイズで分析する

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こんにちは

みんなと一緒に幸せになりたい

がんべあです

 

今回は「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」の第9・10話を13フェイズ分析します

 

(※ネタバレあります、ご注意を)

 

 

9~10話は豊浜 のどか(とよはま のどか)桜島 麻衣(さくらじま まい)2人の物語

 

※今回は中級者向けの記事となります

13フェイズを知らない方はまずこちらの記事をご覧ください

gunber.hatenablog.com

 

青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」9~10話は、13フェイズに従ったお話になっています

 

順を追って説明していきましょう

引用は全て「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」9~10話から

 

13フェイズでのお話の流れ

 

今回のお話の主人公は「豊浜 のどか」ですが、「桜島 麻衣」が影でもう一人の主人公として描かれています

 

それぞれのストーリーを追っていきます

 

 

 【第1幕】

第1フェイズ【日常】

 

豊浜 のどかは桜島 麻衣の義理の妹

 

のどかの問題点は「立派なお姉さんの様になってお母さんを喜ばせないといけない」と思い、自分自身を見失っている事

 

麻衣の問題点はそんな義理の妹にどう接していいのか分からない事

 

第2フェイズ【事件】

 

桜島 麻衣と豊浜 のどか、二人の人格が入れ替わる

 

麻衣:「昨日夜遅くに突然尋ねて来たの。家に帰りたくなかったんだって。それで起きたら今朝入れ替わってたってわけ」

 

 

第3フェイズ【決意】

 

入れ替わりの生活を受け入れる2人

 

麻衣:「それより、元に戻るまで私はのどかとして、のどかは私として生活していかないと」

  

【第2幕】

第4フェイズ【苦境】

 

しかし、入れ替わりの生活は難しい

 

 のどか:「あの…そもそもの話なんですけど、私が麻衣さんのフリをするなんて無理なんじゃ?仲の良い友達とかは変だってすぐに気付くと思います」

 

第5フェイズ【助け】

 

麻衣はのどか

のどかは麻衣の助け

 

 咲太:「大丈夫。麻衣さん、友達居ないから」


のどか「は?」

 

麻衣:「のどかのこと、大体予想は出来てるけど…何があったか聞いておいて

 

その原因、私かもしれない」

 

第6フェイズ【成長】

 

入れ替わりの生活を過ごす事で自分自身を振り返っていくのどか

一方、この間の麻衣の心の動きは省略されています

しかし、麻衣のどかと同じ気持ちだったのでしょう

 

お互いに「言いたいことがいえない」

今まで続いてきたそんな状況を打破する為に二人は少しずつ前に進み成長していきます

 

咲太:「麻衣さんに言いたいことがあるんじゃないのか?例えば…お姉ちゃんなんて大嫌いとかさ」

のどか:「違う!違う…」


咲太:「ま、良いんじゃないの?家出してきたってことはどうせ親と揉めたんだろうしな。その理由が麻衣さんだって言ったら、そりゃ麻衣さんのこと嫌いにもなる」

 

のどか:「なんなんだよ…なんだよお前!あたし何も言ってないだろ!」


咲太:「言わなくてもそんくらい分かってるっての

麻衣さんだって概ね気付いてるぞ」


のどか:「嘘…」

  

 

第7フェイズ【転換】

 

のどかと麻衣のケンカ

 のどかと麻衣はお互いに自分の胸に秘めていた想いを相手に伝える事ができます

 

  のどか:「あたしがやっと出来るようになったことを簡単に飛び越えて!いつもみんなが見てるのは麻衣さんで…あたしの頑張ったこと、全部台無しにしないで!大っ嫌い…お姉ちゃんなんて大っ嫌い」

 

麻衣:「そ、良かった」


のどか:「…え?」

麻衣:「私ものどかのこと嫌いだったから。全部、無神経な父親が原因だけどね。出て行ったのもそうだし、最初に私とのどかに会わせたの、あの人なんだから

別にのどかのせいじゃないけど、私のわだかまりも分かって」

 

ここまでが前半

大喧嘩した二人は気まずい雰囲気でこれまでのように助け合っていく事ができなくなります

後半のお話はのどかと麻衣は一人(お互い咲太が付いてはいますが)でお互いの問題点に挑むものへとシフトチェンジします

 

 

第8フェイズ【試練】

 

のどかに対して素直になれない麻衣

 

麻衣:「バカ言ってないで早く服着なさい。のどかの目に咲太の裸が焼き付いたら大変でしょ」


咲太:「彼女も子供じゃないんだし」


麻衣:「まだまだ子供」


咲太:「その子供と大喧嘩したのは誰だったかなー」


麻衣:「あれは…」


咲太:「素直になるのが一番だと思いますよ」


麻衣:「正論なんか聞きたくない」

 

 

麻衣としてCMの撮影に望むのどか

しかし緊張のあまり撮影中倒れてしまう

 

その後

 

のどか:「あーもうどうしよう!CMの撮り直しもう明日じゃん!結局なんにも掴めてない!」


咲太:「どうせ明日になっても変わんないよ」


のどか:「そ、そんなことはっきり言うな!」


咲太:「出来ないことまでやろうとしなくていいんじゃないの?まあまあでいいんだよ。お前欲張り過ぎ」

 

 第9フェイズ【破滅】

 

なんとかCMの取り直しには成功したのどか

しかし、自分と入れ替わった麻衣のステージを観て愕然します

 

 

「発表します!次回のシングル曲のセンターは…」

「どかちゃんだー!」

「おめでとー!」

  

のどか:「…笑ってた、お母さん」


咲太:「そりゃあ笑うことだってあるだろ」


のどか:「無いよ…私の前ではあんな顔したことない


結局そうなんだ…お姉ちゃんなんだ。やっぱりお母さんは、お姉ちゃんが良かったんだ…」

 

 

 

一方、麻衣側の破滅フェイズは具体的には描かれていません

 

そのヒントだけが本編で描かれています

 

のどかがCM撮影中に倒れた所」が麻衣の破滅フェイズへのヒント

 

咲太:「いや、それ以前の話でした…本番摂る前に目を回して倒れたんです」


麻衣:「は?」

咲太:「撮影は中止になりました。スタッフさんたちは過呼吸だろうって言ってました」


麻衣:「なんでそんな…」

咲太:「痛感したんだと思いますよ。桜島麻衣に寄せられる信頼の厚さとか期待の大きさとかを


分かりませんか?そういうのが彼女にとっては全部プレッシャーになったんですよ、きっと」

 

 「のどかに対する自分の行動・認識が決定的に間違えていた」とショックを受ける麻衣

 

のどかに対してどう対応していいのか分からない麻衣

 

この後、麻衣がその想いに悩み苦しむシーンは省略されて、視聴者の想像に任せていますが、おそらく麻衣は心が張り裂けそうになるまで苦しんだのだと思います

 

 

第10フェイズ【契機】

 

こちらも本編では具体的には描かれていません

麻衣はどうしようもない破滅の中、昔のどかからもらった手紙の事を思い出します、これが麻衣の契機フェイズ(だと思います)

 

そして、その手紙の存在を咲谷に告げます

(ここからは本編で描かれるシーン)

 

咲太:「じゃ…ちょっと行って来ます」


麻衣:「待って」


咲太:「なんですか?」


「…和室の戸棚は絶対に開けないこと」

 
咲太:「…絶対にですか」

 

 

 一方、のどかの契機フェイズは分かりやすく描かれています

 

のどかが小さい頃、麻衣に送った手紙

 

のどか:「なによこれ」


咲太:「開ければ分かる」


のどか:「ウザい…」

 



のどか:「これ…私が書いた手紙。なんで?」

 

 

【第3幕】

第11フェイズ【対決】

 

のどか麻衣との直接対決

 

咲太:「…って言ってますけど。麻衣さんはどう思ってました?」


のどか:「え…」

麻衣:「勝手に人の宝物を見ないの」

 

 

第12フェイズ【排除】

 

のどか:「お姉ちゃん…ずるい!ずるいよお姉ちゃん!今更そんなこと言ってももう遅い!あたしだって頑張ろうと思ってたの…なんであたしより先にセンター曲貰っちゃうの?なんでお姉ちゃんがお母さんに褒められてんの!」

麻衣:「だって練習したもの。毎日コツコツ練習したの」


のどか:「そういうとこだよ!やらなきゃいけないことを辛くてもちゃんとこなして!出来ない方が悪いっていう、そういうカッコいいところが大嫌い!」

 

 

麻衣:「のどか…ライブが終わった後、ハイタッチの列にお母さん居たでしょ


この手を握って来たお母さんの手…震えてた。ずっと不安だったんだと思う…」


のどか:「…不安?」

麻衣:「お母さんの期待にばかり応えようとしてくれるのどかを見て、のどか自身は本当に幸せなのか…ずっと」


のどか:「でも、そんなのあたし知らない…何も聞いてない」

 

咲太:「そりゃあ子育てが不安だなんて親が子供に言えるわけないだろ」

 

のどか:「だってあたし…あたしは…!いっつもお母さんが怒ってるから、喜んで欲しかったんだよ!?

お姉ちゃんのことばかり言うから、あたしだって褒めて欲しかったんだよ!お母さんに笑って欲しかったの!」

 

麻衣:「だから…これからはのどかの選んだことで喜ばせてあげなさい、お母さんに言われたことじゃなくってね」


のどか:「うん…うん!

 

ごめん…!ごめんなさい…お母さぁぁん…!」

 

第13フェイズ【満足】

 

のどかの問題点「立派なお姉さんの様になってお母さんを喜ばせないといけないと思い、自分自身を見失っている事」

 

麻衣の問題点「義理の妹にどう接していいのか分からない事」

 

二人の問題点が解決され、入れ替わった人格が元に戻る

 

のどか:「戻ったの?」


麻衣:「そう…かな?」


のどか:「戻ったー!戻ったよ!お姉ちゃん!」


麻衣:「のどか!良かった!」

 

 

このように13フェイズに従って物語が進んでいます

 

 

まとめ

 

 今回のお話はのどかが主人公ですが、その影に隠れてもう一人の主人公麻衣がいます

 

のどかのお話が分かりやすい裏で、麻衣のお話はちょっと分かりにくく描かれています

この重層的な構成がとても面白いなと思いました

 

 

今回はここまで

 

 

この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います

みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!

 

【関連記事】

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物語の書き方 ストーリー構成を学ぼう アニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」7~8話を13フェイズで分析する

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こんにちは

みんなと一緒に幸せになりたい

がんべあです

 

今回は「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」の第7・8話を13フェイズ分析します

 

(※ネタバレあります、ご注意を)

www.youtube.com

 

7~8話はロジカルウィッチ双葉 理央(ふたば りお)を中心とした咲太・国見の3人グループの物語

 

私は今回このお話は「3人組そのものが主人公」だと分析しました

 

物語では個人が主人公ではなく、複数の登場人物が集まるチームや組織自体が主人公となるお話もよく見られます

 一緒に作品の構成をたどっていきましょう

 

 

※今回は中級者向けの記事となります

13フェイズを知らない方はまずこちらの記事をご覧ください

gunber.hatenablog.com

 

青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」7~8話は、13フェイズに従ったお話になっています

 

順を追って説明していきましょう

引用は「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」7~8話からになります

 

13フェイズでのお話の流れ

 【第1幕】

第1フェイズ【日常】

 

咲太・国見・双葉の3人は気のしれた親友関係

しかし双葉が憧れていた国見に彼女が出来、咲太にも麻衣と言う彼女ができます

3人の関係に変化による不安が膨らんでいく双葉の姿が描かれます

 

双葉:「今は梓川と国見がいるけど、いつかまた一人になるんじゃないかと思って」

 

主人公3人グループの問題点

「それは3人の関係が壊れてしまうのではと言う不安」

 

 

人よりも強い孤独感を持つ双葉

父と母は1年の半分は家にいない

学校ではクラスのみんなと打ち解ける事ができない

誰も自分のことをわかってくれない

そんな自分を卑下した双葉は自撮りしたきわどい写真をSNSに投稿する事で気持ちを落ち着かせようとします

 

双葉:「最初は誰かに見せたりする気なんてなかった。客観的に自分を見て『バカなことをしてる』って思いたかっただけなんだと思う」

 

咲太:「それ、なんのためにだよ」

 

双葉:「一種の自傷行為

 

梓川には理解できないかもしれないけど……私は私が嫌いなんだよ」

 

第2フェイズ【事件】

 

双葉の人格が分裂

2人に分かれてしまう

 

双葉:「私が二人居るんだ」


咲太:「それどういうことだ?」


双葉:「言った通り…三日前からこの世界には双葉理央が二人居る」

 

誰かに構ってほしい双葉

そのための手段が許せない双葉

そんな相反する気持ちが分裂し、個別の人格として現れます

 

第3フェイズ【決意】

 

この世界に、双葉理央はふたりもいらない 

 

双葉:「…で、どっちの私にするかは決まった?」

 

咲太:「そんなもん自分で決めろって」

 

双葉:「……」

 

咲太:「自分のことは自分で決めるもんだろ」

 

双葉:「なるほど正論だね」

 

 もう一人の双葉の存在を受け入れる決意をする双葉

 

 

【第2幕】

第4フェイズ【苦境】

 

 しかし、どうすれば良いのか分からない双葉

 

 

第5フェイズ【助け】

 

 「分裂した双葉」の助け

 

3人の関係が決定的に壊れる事を恐れて「本音が言えない」双葉

そんな彼女を「分裂した双葉」が助けます

 

双葉:「原因については?」


咲太:「心当たりはないってさ」


双葉:「そんな嘘を梓川は信じたわけ?」


咲太:「なんで嘘だと思う?」


双葉:「私には心当たりがあるから」

   

国見咲太は出会った時から冗談と本音の違いが分かり会える関係

そしてそれは双葉もその一人だったはず…

 

 本音が言えなくなった双葉分裂した双葉が助け、3人の気持ちを確かめていきます

 

 

第6フェイズ【成長】

 

双葉はだんだんと自分の本当の気持ちに気付き、素直な気持ちになっていきます

 

国見:「双葉~、風プリーズ」

 

咲太:「双葉、国見が仰いで欲しいってさ」

 

双葉:「えっ…」

 

国見:「双葉~、風プリーズ

 

あー、気持ちいいー」

 

 

 

第7フェイズ【転換】

 

SNSに恐喝まがいの投稿が寄せられる

 

恐怖に包まれる双葉

 

震えている双葉に対して咲太は自分ができる事の限界を感じる

双葉の緊張と不安を消すことができるのは国見だけ

 

双葉:「私は怖かったのだと思う

 

今は梓川と国見がいるけど、いつかまた一人になるんじゃないかと思って」

 

咲太:「なんだよそれ」

 

咲太:「国見のすごさを教えてやる。きっと、惚れ直すぞ」

 

双葉:「やめて、こんな時間に非常識だと思われる」

 

咲太:「もう手遅れ

 

双葉がピンチなんだよ。すぐに本鵠沼駅まで来てくれ」

 

 深夜だと言うのに、自転車を飛ばし双葉の元へ駆けつける国見

 

双葉:「そんなの知らない。泣くのなんか久しぶりで…

 

でも、でも……私は……

 

全然ひとりじゃなかったんだ……ひとりじゃなかった……」

 

そして3人で海岸でコンビニで買った花火を振り回し、楽しそうに写真を撮る

3人で来週の花火大会に行く約束をする

 

物語は中盤の盛り上がりを見せます

 

 

第8フェイズ【試練】

 

後半はもう一人の「双葉」の話

「分裂した双葉」助け無しとなる「双葉」の話とシフトチェンジします

(ややこしい……)

 

双葉:「もうひとりの私の事、重症なのはあっちの方だよ」

 

咲太:「…」

 

双葉:「あっちは、私のこと嫌いだから…

 

だからお願い、もうひとりの私の事…

 

お願い」

 

 

 第9フェイズ【破滅】

 

スマホの待ち受け画面に映る幸せそうな3人の写真

 

それを見た双葉梓川の家を飛び出る

 

 台風の吹き荒れる中、梓川は学校の教室で理央を見つけだす

 

双葉:「わたしは梓川の前から消えるよ、この街から消える」

 

咲太:「何だよそれ…」

 

双葉:「この世界に双葉理央は二人いらない

 

もうひとりの私はわたしなんかよりよっぽど上手に双葉理央をしている

 

この世界に馴染んでる

 

私がいなくなれば、全部解決する」

 

 

双葉:「だったら、なんであんな写真…

 

あんな羨ましい写真を見せられたら、そう思うしかない!

 

私の居場所なんてもうどこにもない!」

 

第10フェイズ【契機】

 

双葉に対して一緒に花火大会に行かないかと誘う咲太 

 

咲太:「僕からは以上だ」

 

疲労で倒れる咲太

 

【第3幕】

第11フェイズ【対決】

 

自分の本当の気持ちと向き合い言葉に出す双葉

 

双葉:「あのさ」

 

咲太:「んー?」

 

双葉:「…花火

 

私も、行っていい?」

 

咲太:「ダメだな」

 

双葉:「 …」

 

咲太:「そんな言い方じゃダメだ」

 

双葉:「わ、私も、花火行きたい」

 

咲太:「言う相手、間違えてる」

 

 

第12フェイズ【排除】

 

 公衆電話越しに自分の「想い」を自らに告げる双葉

 

双葉:「私も、一緒に花火行きたい」

 

その言葉を発した瞬間、分裂した二人は元通り一人に戻る

 

第13フェイズ【満足】

 

双葉・咲太・国見の3人で花火を見上げる

 

 双葉:「国見、彼女と仲直りしなよ

 

どうせ私か梓川が原因でしょ」

 

国見:「ああ」

 

物語冒頭で示された理央の心情からみた3人の問題点

「3人の関係が壊れてしまうのが怖い」

 

その問題点が解決し満足が得られます

 

このように13フェイズの流れに沿って主人公である3人の物語が双葉の心情を通じて進められています

 

まとめ

 

今回のお話は物語の構成をどう分析してよいのか非常に苦しみました

 

悩みの原因は最初、主人公は双葉第5フェイズの「助け」は咲太だと考えていた事

 

 

13フェイズ構成だと前半のみであるはずの咲太の「助け」が後半も続いてしまっています

 

この矛盾にとても苦しみました

 

物語を何度も見返した結果、おそらく今回のお話は双葉ではなく、双葉を含めた3人の物語なのではと思うようになりました

咲太国見「助け」ではなく、主人公そのもの

3人のグループ自体が一人の主人公だと考えると前半後半を通じて3人が活躍するのも理解できます

そして、3人ブループ自体の成長を描いたのがこのお話

 

では、前半のみに登場する「助け」とは誰でしょうか?

それは「分裂した双葉」

 

前半は主人公(3人のグループ)「分裂した双葉」に助けられて、変化の激しい状況のなか、自分たちの心・関係を見つめ直していく話

後半は「分裂した双葉」抜きで3人グループが現在の関係を再確認し、絆を深めていく話

 

そういう構成のお話なのではないかと思いました

 

 

今回はここまで

 

 

この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います

みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!

 

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キャラクターの作り方:アニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」をエニアグラム分析する

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こんにちは

みんなと一緒に幸せになりたい

がんべあです

 

今回はアニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」のキャラクターをエニアグラム分析します

 

 

青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(青ブタ)」は現在の湘南を舞台にした高校生たちの物語

 

物語に登場するメインキャラクターは9名

彼・彼女達は人の想いが様々な形で現実化する「思春期症候群」と呼ばれる不思議な現象に巻き込まれます

 

タイトルに騙されそうになりますが、かなり重いお話が多く、涙なしでは語れない作品でした

 

今回は牧之原翔子古賀朋子の2人に注目して分析を進めます

 ※「エニアグラム中級者向け」の解説となりますので、ご了承ください

 

 

【「エニアグラム」を知らない方はまずはこちらの記事をどうぞ】

gunber.hatenablog.com


青ブタに登場するキャラクター達

 

 

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タイプ1の桜島麻衣が憧れるのがタイプ4の主人公・梓川咲太、タイプ4の咲太が憧れるのがタイプ2の牧之原翔子と言うのが物語の基本ラインとなっています

 

この主人公を取り巻く「3角関係」を分析するのも楽しそうですが、エニアグラム中級者の皆様にとっては基本パターン、説明の必要はないかと思います

 

※この3人の人物関係はハウルの動く城ソフィ・ハウルカルシファーの関係と似ています

 

カルシファーに心を奪われ立ち往生しているハウル

その心を自分の元に引き寄せ共に前に進むソフィの物語」

 

3人の関係をもっと詳しく知りたい方はこちらの記事で確認ください

gunber.hatenablog.com

 

 

 

今回注目するのはタイプ2の牧之原翔子とタイプ6の古賀朋絵の2人

 

実を言うと私は長い間、牧之原翔子タイプ6古賀朋絵タイプ2と逆の性格だと考えていました

 

タイプ2と6の共通点と相違点

 

タイプ2タイプ6の共通点は共に「お母さん的」な面が強いと言う事

 

しかし、同じお母さんでもその愛が向けられる対象は異なります

 

タイプ2の愛は「個人」に向けられます

一方、タイプ6の愛は「集団」に向けられています

 

タイプ2キャラクターの代表はドラえもん

ドラえもんの愛はのび太個人に向けられています

 

他のキャラクターではキルヒアイス銀河英雄伝説

彼の愛もラインハルト・アンネローゼと特定の個人に向けられています

 

一方タイプ6キャラクターに代表はナウシカ

ナウシカの愛は一個人ではなく、自然や風の谷など、環境・集団に向けられています

 

他にもタイプ6は「オルトフィーネ・フリーレリカ・フォン・エイルシュタット(終末のイゼッタ)」
クーデリア・藍那・バーンスタイン鉄血のオルフェンズ)」などのお姫様に多く見られます

 

彼女達の注ぐ「愛」は個人ではなく、その国全体に向けられています

 

 牧之原翔子の分析

 

 牧之原翔子の存在は咲太にとって「理想のお母さん」的なものとなっています

 

咲太:「ふざけんな!なんだよこれ…!なんなんだよ!」

 

翔子:「咲太君は大丈夫です」

 

咲太:「…翔子さん」

 

翔子:「はい、翔子さんです。私が来たから、もう大丈夫です」

 (第13話「明けない夜の夜明け」より)

 

咲太個人に向けられた「母性的な慈愛」

それが彼女の行動に見受けられます

 

牧之原翔子は実にお嬢様的な存在

その為、最初タイプ6かと思っていました

しかし、彼女が向ける愛の対象に注目した時にタイプ6ではなく、タイプ2と考えを変える事になったのです

 

古賀朋絵の分析

 

古賀朋絵は明るく小悪魔的な存在

最初タイプ2に見えました

 

咲太:「あー痛い」


朋絵:「ごめんねーあははは…」


咲太:「二つにパックリ割れたかも」


朋絵:「えっ!? ヤバッ!…って、元から二つじゃん!」

 

私の中でタイプ2キャラクター【八九寺 真宵】物語シリーズ)や【雛鶴 あい】りゅうおうのおしごと!ランカ・リーマクロスF【りな】(ケムリクサ)と重なる所があったのです

 

しかし、古賀朋絵「その場の空気」にこだわります

「その場の空気」が最適なものとなるまで時間を戻し繰り返しをします

 

これはタイプ6の特徴

先程述べた通りタイプ6は特定の個人よりも周りの環境・組織にこだわりを見せます

自分が属している組織(グループ)の状態が気になるのです

 

一方、タイプ2その場の空気をよむのが大の苦手

相手の事を気にせず「おせっかい」を繰り返すのがタイプ2の特徴

 

と言う訳で、空気を気にする古賀朋絵タイプ6であると分析しました

 

まとめ

 

牧之原翔子古賀朋絵、この二人の性格をタイプ6・2と反対に思っていた時期は非常に長かったです

 

劇場版のアニメを観て「牧之原翔子って咲太の理想のお母さんみたいだな…」と思った瞬間に「あ、牧之原翔子ってタイプ6ではなくタイプ2だったのか」と思うようになりました

 

エニアグラムって面白いけどなかなかに難しいです

 

こうやって書いている記事にも思い込みによる間違いが色々あるのでしょうね

気になる点がありましたら、是非ご指摘ください

訂正いたします

 

今回はここまで

 

この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います

みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!

 

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ストーリーの作り方:アニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」第5話を13フェイズ分析する

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こんにちは

みんなと一緒に幸せになりたい

がんべあです

 

今回は「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の第5話「人を結ぶ手紙を書くのか?」を13フェイズ分析します

 

(※ネタバレあります、ご注意を)

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデン第5話の主人公はシャルロッテ・エーベルフレイヤ・ドロッセル王女殿下

 

ヴァイオレットシャルロッテ王女の隣国の王子への公開恋文代筆をするために王宮に呼ばれます

 

 

今回の主人公はシャルロッテ王女

勝ち気な性格だけど、尽くすタイプ

とっても可愛い王女様

彼女のお話を13フェイズを使って詳しく分析していきます

 

13フェイズとは?

 

「13フェイズ」とは「起承転結」とか「序破急」「三幕構成」などと同じく「お話の構成」を表した名称

 

特徴は「13のフェイズに分かれた構成」

各フェイズで描かれるパターンは決まっています

 

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の第3話「あなたが、良き自動手記人形になりますように」は、ほぼ13フェイズに従ったお話になっています

 

13フェイズに沿って話を観ていくと色々な発見があって面白いのです

 

最初に基本的な13フェイズの流れを確認しましょう

 

【13フェイズのストーリー構成】

【第1幕】(対立)

①【日常】主人公の日常、抱えている「問題」

②【事件】事件の発生、日常から引き離される

③【決意】新たな状況へ飛び込んでいく決意

【第2幕】(葛藤)

④【苦境】新たな状況での様々な苦境

⑤【助け】苦境に陥った主人公に助けが現れる

⑥【成長・工夫】助けを得た主人公の成長・工夫

⑦【転換】成長による成果、中盤の盛り上がり

ここまでが前半

⑧【試練】後半は助け無し、主人公は単独で試練に立ち向かう事に

⑨【破滅】主人公の頑張りも届かず状況は一層悪化、破滅が襲います

⑩【契機】破滅を乗り越えるきっかけを掴む主人公

【第3幕】(変化)

⑪【対決】敵との最終対決

⑫【排除】敵を排除

⑬【満足】主人公の抱える問題の解決 

 

物語の構成には色々な方法がありますが、「王道の感動」ができるのはなんと言ってもこの13フェイズで創られたお話だと私は思っています

  

13フェイズでのお話の流れ

 

 【第1幕】

第1フェイズ【日常】

 

王女様としての生活

しかし本当の自分を見てくれる人は侍女のアルベルタだけ

本当の自分を見てくれる人は誰もいない

 

シャルロッテ:「私の気持ちなんてどうでもいい…そう思われてるみたいだった」

 

 

シャルロッテの問題点は「本当の心を通わせる相手が見つからないこと」

 

第2フェイズ【事件】

 

ダミアン王子との出会い

 

 10歳の誕生日、月下の庭園でダミアン王子と出会う

 

ダミアン「よお

誰も見付けてくれなかったのか?

 

泣け泣け。もっと泣いていい」


シャルロッテ:「わた、くしは…泣き止みたいの!そんなこと言わないで…」

 

ダミアン:「宴で見た時、なんて小生意気な子供なんだと思った。こうして泣いていて安心したよ

 

あんな誕生会最悪だ。俺ですら逃げ出して来たんだ、当の本人なら泣きたくもなるさ」

 

第3フェイズ【決意】

 

王子との結婚を決意するシャルロッテ

 

シャルロッテ:「だから私、この機会を逃してはならないと両国が繋がれば国益となり得る情報を調べ上げたわ

 

父上や議会にもそれとなく根回しをして…そのせいかは分からないけど、ドロッセルはフリューゲルを選んだ」

 

【第2幕】

第4フェイズ【苦境】

 

しかし今現在の王子の本当の気持ちが分からない

 

 シャルロッテ:「私、この婚姻が嬉しくて仕方ないの。だけど…あの方はどうなのかしら。本当は心に決めた方がいらしたのではないのかしら?歳だって十も離れているわ…お話が合わないかもしれない」

 

 

第5フェイズ【助け】

ヴァイオレットの助け

 

ヴァイオレットは自動手記人形として王子宛の素晴しい手紙を書きます

 

「ダミアン・バルドゥール・フリューゲル様。私がその名前を言葉にするだけでも、こうして文字として表すだけでも心が震えると言ったら貴方はどう思うのでしょうか?

私はこの花の都からあらゆる事柄から貴方を結び付けて溜息を漏らす毎日なのです」

 

シャルロッテ「お前…恋文上手いじゃないの!」

 

 

第6フェイズ【成長】

 

 しかし、シャルロッテは自動手記人形が書く代筆では相手の本当の気持ちが分からない事に気付き、悩みます

 

アルベルタ「いいえ。あの泣き方はそういうものではありませんね。思い通りにいかない時に見せる泣き顔です」

 

 

第7フェイズ【転換】

 

 悩むシャルロッテヴァイオレットがある提案をします

 

ヴァイオレット:「シャルロッテ様」


シャルロッテ:「ヴァイオレット…?」

 

ヴァイオレット:「我々自動手記人形はお客様にとっての代筆のドール。役割以外の仕事は致しません」

 

ですから…これからする事は私の出過ぎた行為です。弊社C.H.郵便社と無関係とご承知下さい」


シャルロッテ:「なにをする気なの…?」

 

ヴァイオレット:「貴女の涙を…止めて差し上げたい」

 

 

 

第8フェイズ【試練】

 

ヴァイオレットの提案、それはお互いに自筆での公開恋文を交換する事

 

ダミアン:「シャルロッテ・エーベルフレイヤ・ドロッセル様!あの月の夜、白椿の庭での俺のことを覚えていますか?」

「あの手紙、手書きよ!」


「中身もあれだけで一体なんなの?」


「歴史上初の事態よ。どういうこと?」

 

 

第9フェイズ【破滅】

 

 お互いの思いがこもった手紙が行き交います

しかし勢い余って強い口調の手紙を送ってしまうシャルロッテ

 

シャルロッテ:「あんなこと書かなければ良かった!きっと可愛くない生意気な女と思われているに違いないわ…


あー!こんなことならヴァイオレットにすべて任せておけばよかった…アルベルタも止めてくれれば良かったのにー!」

 

第10フェイズ【契機】

 

ダミアン王子の返事がきます

 

アルベルタ:「お返事です」

 

シャルロッテ:「お返事はなんと?」

 

アルベルタ:「今宵、月下の庭園で待つ、と」

 

 

 

【第3幕】

 

第11フェイズ【対決】

 

月下の庭園でダミアンと直接逢うことに

 

ダミアン:「おう」

シャルロッテ:「ダミアン様…?」


ダミアン:「返事を持ってきた」

 

 

第12フェイズ【排除】

 

ダミアンからの求婚 

 

ダミアン:「俺の未来の花嫁は賢くて、気が強くて、面白い人らしい。良い妃になる

 

結婚しよう。シャルロッテ

 

 

第13フェイズ【満足】

 

 結婚式の準備をするシャルロッテ

育ての親である侍女アルベルタとの会話

 

アルベルタ:「お綺麗です」


シャルロッテ:「ヴァイオレットにも…婚礼衣装を見て欲しかったわ」

アルベルタ:「もう…不安ではありませんか?」

シャルロッテ:「不安よ…不安だわ。今も本当は泣きそうなの」


アルベルタ:「泣いてはいけません。せっかくの門出に」


シャルロッテ:「ダミアン様の元へ嫁ぎたい…」


アルベルタ:「はい…」

シャルロッテ:「でも…国を離れるのはイヤ」


アルベルタ:「はい」


シャルロッテ:「でも…本当に嫌のは、他の誰でもなく…お前と離れる事なのよ、アルベルタ」

 

このように13フェイズの流れに沿って主人公であるシャルロッテの物語が進められています

 

それにしても第9フェイズの「破滅」が軽いですよね

ダミアン王子に本当に見捨てられてしまうくらいの「誤解」があり、そこから逆転、本当の愛を手に入れる流れの方が物語は盛り上がります

 

しかし敢えてそうはしていません

 

 

第9フェイズの「破滅」がとても軽いのは、お話をあまり重くしない為

 

シリーズが進むと更に重い「破滅」を経験するキャラクター達と出会うことになるヴァイオレットですが、第3話時点ではまだまだ成長し始めたばかり

 

ヴァイオレットが経験する今後の重い話に備えて、まずは軽めのお話からスタートしている構成なのだと思います

 

第3話はシャルロッテのお話ですが、同時にヴァイオレットの第6フェイズ「成長」のお話の一部でもあるからです

 

 

 

今回はここまで

 

 

この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います

みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!

 

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ストーリーの作り方:アニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」第3話を13フェイズ分析する

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こんにちは

みんなと一緒に幸せになりたい

がんべあです

 

今回は「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の第3話「あなたが、良き自動手記人形になりますように」を13フェイズ分析します

 

(※4話以降のネタバレはありません。すでに3話まで観ている方はご安心してお読みください)

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデン第3話の内容はヴァイオレットの通う「自動手記人形育成学校」でのお話

そこでヴァイオレットルクリアと出会います

 

兄に対してその気持を伝えることができず、長い間苦しんでいるルクリア

 

しかし彼女はヴァイオレットと出会うことで「ずっと告げることができなかったその想いを伝える事ができる」と言う感動満載のストーリー

夕日に照らされた街の風景は感無量でした

 

13フェイズとは?

 

「13フェイズ」とは「起承転結」とか「序破急」「三幕構成」などと同じく「お話の構成」を表した名称

 

特徴は「13のフェイズに分かれた構成」

各フェイズで描かれるパターンは決まっています

 

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の第3話「あなたが、良き自動手記人形になりますように」は、ほぼ13フェイズに従ったお話になっています

 

13フェイズに沿って話を観ていくと色々な発見があって面白いのです

 

最初に基本的な13フェイズの流れを確認しましょう

 

【13フェイズのストーリー構成】

【第1幕】(対立)

①【日常】主人公の日常、抱えている「問題」

②【事件】事件の発生、日常から引き離される

③【決意】新たな状況へ飛び込んでいく決意

【第2幕】(葛藤)

④【苦境】新たな状況での様々な苦境

⑤【助け】苦境に陥った主人公に助けが現れる

⑥【成長・工夫】助けを得た主人公の成長・工夫

⑦【転換】成長による成果、中盤の盛り上がり

ここまでが前半

⑧【試練】後半は助け無し、主人公は単独で試練に立ち向かう事に

⑨【破滅】主人公の頑張りも届かず状況は一層悪化、破滅が襲います

⑩【契機】破滅を乗り越えるきっかけを掴む主人公

【第3幕】(変化)

⑪【対決】敵との最終対決

⑫【排除】敵を排除

⑬【満足】主人公の抱える問題の解決 

 

物語の構成には色々な方法がありますが、「王道の感動」ができるのはなんと言ってもこの13フェイズで創られたお話だと私は思っています

 

第3話の主人公は誰?

 

 

 すでに作品をご覧になった方に質問です

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデン第3話のお話の主人公は誰でしょうか?」

 

少し考えてみてください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「第3話の主人公は一見”ルクリア”にも思えます」

 

 

 

 

ルクリアはこのお話の語り部となっており、彼女の抱え込んだ苦しみがお話を通じて最後に解決します

その為、ルクリアが主人公かと思ってしまうのも無理はありません

 

しかし、13フェイズでこのお話を詳しく分析してみると主人公がヴァイオレットである事が分かります

 

では、順を追って観ていきましょう

 

 

13フェイズでのお話の流れ

 

 【第1幕】

第1フェイズ【日常】

 

 心を手紙に載せることができないヴァイオレット

エリカ:「彼女…ヴァイオレットはタイプは正確で早いですし、宛名書きや名簿の作成と言った業務はこなせます

 

そのうち、もっといろんな事を知って…手紙も少しずつ書けるようになると思います」

(第2話「戻ってこない」より)

 

第1フェイズの日常は第3話冒頭では描かれていません

 

 

ここは視聴者に想像してもらう形式をとっています

しかしそれまでのお話(第2話)を観ていると容易に想像する事はできます

 

 

 

一人前の自動手記人形を目指すヴァイオレットの日常

 

ヴァイオレットの問題点は「心を手紙に載せることができないこと」

 

第2フェイズ【事件】

 

 カトレアの勧めで自動手記人形育成学校に行く事になる

 

カトレア:「そうだわ!ヴァイオレット、貴女ドールの育成講座に通ってみない?短期の講座もあるし、アイリスも通ってたのよ」

(第2話「戻ってこない」より)

 

第2フェイズの「事件」にいたる経過も3話冒頭では直接描かれていません

 

しかし、こちらも第2話のカトレアのセリフから、その経緯を想像する事ができます

 

第1、第2フェイズが省略されている事

(第2話にヒントが盛り込まれている)

 

これも3話の主人公がヴァイオレットである事が解りにくくなっている理由の一つ

これを冒頭でしっかり描くとヴァイオレットが3話の主人公であることが誰でも分かってしまいます

 

 

第3フェイズ【決意】

 最初の授業での敬礼

先生: 「本校卒業の証は一流の証明

しかし、私が良きドールと認めない限りこの証は決して与えられません。覚悟は良いですか?」


ヴァイオレット:「了解しました」

 

第3話はいきなりここ第3フェイズから始まります

 

自動手記人形育成学校で学ぶ決意をヴァイオレットは敬礼の姿勢で表します

 

その姿に見惚れるカトレア

 

カトレア:『ヴァイオレット・エヴァーガーデン。その子の立ち居振る舞いはお人形の様な服装とは掛け離れた…まるで、軍人さんの様でした』

 

 

【第2幕】

第4フェイズ【苦境】

第5フェイズ【助け】

第6フェイズ【成長・工夫】

 

30分の短いお話と言うこともあるのでしょうか

第4~6フェイズはかなり凝縮されています

 

ヴァイオレットルクリアとペアで手紙を代筆する課題を受けます

 

『拝啓父上様、母上様。久々の手紙ですが伝達事項はありません。以前からの件に感謝を伝えていないことを懸念しております。一緒に行った場所、行きたかった場所に関して、伝えるべき情報は無し』

『当方は現在、鋭意努力中。状況は健康無事。問題は起きておりません。以上くれぐれも憂慮無きよう。ルクリア』

 

しかし出来上がった手紙はこの様な有様

まるで報告書みたいな文章となってしまいます

 

先生:「ヴァイオレット、貴女は学科の成績も良くてタイプもとても速くて正確です。けれど貴女の代筆したものは手紙とは呼べません」

   

ヴァイオレット:「手紙とは…呼べない」

 

出来上がった手紙をじっと見つめるヴァイオレット

 

心を手紙に載せることができないヴァイオレット、それを励まし助けるルクリア

そしてルクリアと兄との関係を知るヴァイオレットが短い間で描かれます

 

第7フェイズ【転換】

 

考え込むヴァイオレットルクリアが励ましてくれます

 

ルクリア:「ねえ。この街で一番素敵な景色、教えてあげる!」

 

街の中にある時計塔に登る2人

夕日に照らされた美しい街並み

 

ルクリア:「素敵でしょ?私は子どもの頃からずっと…この眺めが大好きなの」

 

ギルベルト:「ヴァイオレット…いつか君にも…ライデンから見えるあの美しい景色を見て欲しい」

 

その光景を観てギルベルト少佐の言葉を思い出すヴァイオレット

閉ざされていた彼女の心が、ざわめきと共に動き出します

 

 

第7フェイズは中盤のクライマックス

美しい街並みとヴァイオレットと少佐との思い出がカバードピークとして描かれます

 

ここまでが前半

前半はルクリアの助けで前に進んできたヴァイオレット

後半は逆にルクリアを助けるお話にシフトチェンジします

 

 

 

第8フェイズ【試練】

ヴァイオレットは卒業バッジをもらえませんでした

ホッジンズ:「そうか…残念だったね」


ヴァイオレット:「申し訳ございません…」


クラウディア:「大丈夫…卒業できなくてもドールになれない訳じゃないし」

 

 

第9フェイズ【破滅】

 

心を手紙に載せることができない

思い悩み、絶望しそうになるヴァイオレット

 

ヴァイオレット:「言葉をすくい上げられないのではドールの意味がありません あの方に何を伝えたいのか自分でも分からないのです 」

 

第10フェイズ【契機】

 

そんなヴァイオレットの元にルクリアが姿を表します

 

ヴァイオレット:「学校は終了したのになぜここに居るのですか?」


ルクリア:「うーん、ここに来ればまた貴女に会えるかなって思って」

 

そしてルクリアヴァイオレットに自分の過去を語ります

 

ルクリア:「心を伝えるって難しいね…。実はね、私の両親死んじゃったの。残った家族はお兄ちゃんだけ…

 

私、お兄ちゃんになにを言えば良いか…分からないの」

 

泣き崩れヴァイオレットの元から逃げるように走り出すルクリア

 

ルクリア:「ありがとうヴァイオレット…少佐への手紙はまた今度ね」

 

その姿を見送るヴァイオレットは自身の絶望を抜け出し再び動き始めます

 

【第3幕】

 

第11フェイズ【対決】

 

ヴァイオレットルクリアの手紙を代筆し兄に手渡しします

 

兄:「女?アンタ、ルクリアの…これは…」


ヴァイオレット:「任務…いえ、課題です。

 

いえ…手紙です。ルクリアから貴方宛ての」

 

兄:「ルクリアから…」

 

第12フェイズ【排除】

 

ヴァイオレットの代筆した手紙

「お兄ちゃん、生きて…来てくれて」


「嬉しいの…ありがとう」

 

 その手紙を読み、泣きじゃくる兄の姿とそれを見つめるヴァイオレット

 

 

第13フェイズ【満足】

 

 卒業バッジをもらうヴァイオレット

ヴァイオレットは「人の心を手紙に載せる」ことができたのです

 

先生:「おはようヴァイオレット」


ヴァイオレット:「教官…学校は終わったはずでは」


ルクリア:「ゴメンね。私が勝手にお願いしたの」

 

先生:「この手紙をルクリアに見せて貰いました。貴方が書いたルクリアからお兄さんへの手紙を」

 

ルクリア:「ずっと言えなかったお兄ちゃんへの想い…ヴァイオレット、貴女が届けてくれたのよ」

 

先生:「良きドールとは人が話している言葉の中から伝えたい本当の心を掬い上げるもの

 

貴女は今、その一歩を踏み出したのです

 

ヴァイオレット。貴女が良きドールになりますように」

 

ルクリア:「ヴァイオレット!おめでとう!」

 

ヴァイオレット:「ルクリア…」


ルクリア:「それから…本当にありがとう」

 

 どうでしたでしょうか?

 

 省略された部分もありますが、13フェイズの流れに沿って主人公であるヴァイオレットの物語が進められています

 

このお話は13フェイズの応用なのでしょう

 

順を追って13フェイズに従い、きちんとお話を進めると、とても分かりやすいストーリーが創れます

しかしその一方、分かりやすさが故に、情感的に物足りない部分(分かりにくさ=情緒・余韻・深み とでも言うのでしょうか)が出てくるのが弱点

 

今回のヴァイオレット・エヴァーガーデン」第3話は、語り部(ルクリア)主人公(ヴァイオレット)が別れて描かれており、更に13フェイズのいくつかを省略・簡略化しています

 

そうやって、敢えて「ストーリーラインを解りにくくする」事で、視聴者の情感に訴え、物語の奥行きを出している

 

そんなテクニックなのだと思います

 

 では今回はここまで

 

 

この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います

みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!

 

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