トモちゃんは女の子! 第1話より ©柳田史太・星海社/トモちゃんは女の子!製作委員会
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「エニアグラムの裏表」についての考察
今回の考察は「トモちゃんは女の子!」に登場する「相沢 智」と「群堂 みすず」。二人は「表の主人公」と「裏の主人公」の関係、お話全体は相沢 智の成長物語(ビルドゥングスロマン)となっています。
成長物語(ビルドゥングスロマン)には4人のキーキャラクターが登場します。それは「主人公」「裏の主人公」「主人公を導く者」「ヒロイン」の4人。
そして彼ら・彼女ら4人の性格と関係をエニアグラムで分析をすると決まったパターンが見受けられます。詳しく見ていきましょう。
【エニアグラムを知らない方はこちらから】
「トモちゃんは女の子!」のお話
好意を寄せている幼馴染の男子から「女の子扱い」されないボーイッシュな女子高生と、その周囲の人々を描いたラブコメディで、物語は女子高生・相沢智が幼馴染の男子・久保田淳一郎に「好きだ」と愛の告白をする所から始まる。
(ウィキペディアより)
【相沢 智(あいざわ とも)】(主人公)
トモちゃんは女の子! 第1話より ©柳田史太・星海社/トモちゃんは女の子!製作委員会
【群堂 みすず(ぐんどう みすず)】(裏の主人公)
トモちゃんは女の子! 第1話より ©柳田史太・星海社/トモちゃんは女の子!製作委員会
裏の主人公とは
裏の主人公の役割は「主人公を否定する存在」である事。主人公(テーゼ)に対するアンチテーゼが裏の主人公。表と裏の主人公は相反する性格となっています。
中学生時代のトモがみすずに恋愛の相談をした時、みすずはありのままのトモを否定してトモに「女の子らしく」するようにアドバイスします。
みすず:「トモに純一郎が好きだと相談された時 私は何気なく月並みな事を言った 『ならもっと女らしくしたら』」
みすず:「そうしたらトモは思いの外一生懸命になって 女の子らしい遊びにも興味を持つ様になってくれた」
トモちゃんは女の子! 第8話より ©柳田史太・星海社/トモちゃんは女の子!製作委員会
裏の主人公は主人公の成長にとって重要な位置を占めるキャラクター。その様子を詳しく見てみましょう。
相沢 智は現実主義者、現実から目を背けずに強か(したたか)に生きています。
トモ:「教えてください先輩 どこに女を感じたんですかぁ? あたしどこを伸ばしたらいいんですかぁ?
トモちゃんは女の子! 第1話より ©柳田史太・星海社/トモちゃんは女の子!製作委員会
一方の群堂 みすずは現実から目を背け、自らの心の世界へ閉じこもっています。
みすず:「キャロルの言う通り私は間違っているのかもしれない」
トモちゃんは女の子! 第8話より ©柳田史太・星海社/トモちゃんは女の子!製作委員会
相沢 智(強かに現実と向き合う)と群堂 みすず(苦しい現実から目を背け、空想の世界に生きている)とは正反対の性格。
「主人公の行動理由(テーゼ)」と「裏の主人公の行動理由(アンチテーゼ)」は正反対、相反する考えがぶつかり合いながら物語が進む、それが物語に裏の主人公が登場する理由となります。
【裏の主人公を詳しく知りたい方はこちらの記事で】
「相沢 智」と「群堂 みすず」の関係
主人公の相沢 智の性格はタイプ9w8。
9w8(調停者)はマイペースなのんびり屋さん(タイプ9)、それに加えて現実的で社交的、人と仕事をするのを好む(タイプ8)性格。
一方の裏の主人公、群堂 みすずの性格はタイプ4w5。
二人は正反対の性格で得意・苦手も逆転しています。
相沢 智(9w8:調停者)は「現実」を見ることは得意ですが、自身の「内面」と深く向き合う事は苦手としています。
みすず:「とにかくトモはまずしゃべり方がダメなのよ」
トモ:「つってもよぉ」
トモちゃんは女の子! 第1話より ©柳田史太・星海社/トモちゃんは女の子!製作委員会
群堂 みすず(4w5:ボヘミアン)はその逆で自分の「内面」と向き合う事は得意ですが、内面に潜り過ぎて「現実」を見失いがち。 二人は「内面」と「現実」と言う相反する世界に生きています。
みすず:「気が置けない一番の親友のまま恋人になるなんて あの二人がそんなことになったら…」
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「相沢 智」と「群堂 みすず」のお話のガイドライン
相沢 智(主人公)のお話
【ストーリーライン(世界観)】
9w8:「リアルな現実世界」に「不可思議な空想(人の内面)世界」が侵入してくる。
【9w8のお話についての詳しい解説はこちら】
群堂 みすず(裏の主人公)のお話
4w5:「空想世界」に引きこもっていた主人公が壁に当たり、その問題を解決するためにリアルな「現実世界」へ飛び出す(認識する・目を向ける)決心をする。
「トモちゃんは女の子!」のストーリーは相沢 智にとっては「現実から内面」へ歩みだすお話、群堂 みすずにとっては「内面から現実」へ進むお話。
表と裏の相反する主人公、そのままでは二人の意見は平行線のまま。そんな主人公を導くのが第3のキーキャラクター「主人公を導く者」の役割となります。
【御崎 光助(みさき こうすけ)】(タイプ3:主人公を導く者)
タイプ3:達成する人(プライドが高く成功を追い求める)
トモちゃんは女の子! 第1話より ©柳田史太・星海社/トモちゃんは女の子!製作委員会
光助:「相沢さんには魅力が沢山あるよ でもどこか一つを伸ばすとかそういう事じゃないと思うんだ 僕はそんな風に相沢さんに変わって欲しくないよ 相沢さんは今のままで十分魅力的な人だから」
トモちゃんは女の子! 第1話より ©柳田史太・星海社/トモちゃんは女の子!製作委員会
「主人公を導く者」の導きによって成長した「主人公」は物語を通じて「裏の主人公」と相互理解をしていきます。そして最終的に二人で力を合わせて「ヒロイン」の心を救う。
これが4人のキーキャラクター達の構成。成長物語(ビルドゥングスロマン)のお話のパターンとなります。
相沢 智にとってのヒロインは久保田 淳一郎。
【久保田 淳一郎(くぼた じゅんいちろう)】(タイプ6:ヒロイン)
タイプ6:忠実な人(考えすぎで心配性のお嬢様・お坊ちゃま)
トモちゃんは女の子! 第1話より ©柳田史太・星海社/トモちゃんは女の子!製作委員会
「トモちゃんは女の子!」は相沢 智(主人公)が御崎 光助(主人公を導く者)の導きによって群堂 みすず(裏の主人公)と相反する想いを統合し、久保田 淳一郎(ヒロイン)の心を救う(恋人関係となる)お話の構成。
4人のキーキャラクター達の関係はエニアグラムで表すと下図の様になっています。
トモちゃんがとっても可愛くて大好きなアニメ。
ちなみに御崎 光助の幼馴染みキャロルの性格は2w3、久保田 淳一郎(6w7)の裏の性格関係となっています。
物語りもラストスパート。トモちゃんと淳一郎との恋の行方が気になりますね♪
今日はここまで。
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【用語出典まとめ】
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「裏と表の性格」についてはこちらのブログを参考にさせてもらっています。