がんべあの「ぶれない」キャラクター&ストーリーの作り方

創作活動の強い味方「エニアグラム」と「13フェイズ」

「表の性格」と「裏の性格」 機動戦士ガンダム 水星の魔女「スレッタ」と「エラン」について考察する エニアグラム9w8⇔4w5

機動戦士ガンダム 水星の魔女  第2話より © 創通・サンライズMBS

 

こんにちは

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がんべあです。

 

 「機動戦士ガンダム 水星の魔女」第1クールの最終回凄かったですね。まさかの展開に驚愕させられまくりでした。

 

  今回の考察は機動戦士ガンダム 水星の魔女」に登場する「スレッタ・マーキュリー」と「エラン・ケレス」。二人は「表の主人公」と「裏の主人公」の関係となっています。

 

 成長物語(ビルドゥングスロマン)には4人のキーキャラクターが登場します。それは「主人公」「裏の主人公」「主人公を導く者」「ヒロイン」の4人。

 そして彼ら・彼女ら4人の性格と関係をエニアグラムで分析をすると決まったパターンが見受けられます。詳しく見ていきましょう。

 

エニアグラムを知らない方はこちらから

gunber.hatenablog.com

機動戦士ガンダム 水星の魔女のストーリー

 ガンダムの開発禁止から時が流れたA.S.122。母の勧めで水星からアスティカシア高等専門学園へと編入したスレッタ・マーキュリーは、到着間近の宙域で漂流していたデリングの一人娘ミオリネ・レンブランを意図せず救助する。実はデリングから逃れ地球へ向かう予定だったミオリネを妨害するかたちになったスレッタは、その責任をとるべくミオリネに強引に迫るグエル・ジェタークとMSによる決闘を受諾し、愛機のガンダムエアリアルで圧勝する。開発の禁じられたガンダムを使用した嫌疑でMS評議会に拘束され、デリングの判断で退学の危機に陥るスレッタだったが、ミオリネの直談判によって再決闘が決まり、グエルを激戦の末に下す。

 (ウィキペディアより)

www.youtube.com

【スレッタ・マーキュリー】(9w8:主人公)

機動戦士ガンダム 水星の魔女 第10話より © 創通・サンライズMBS

【エラン・ケレス(強化人士4号)】(4w5:裏の主人公)

機動戦士ガンダム 水星の魔女  第6話より © 創通・サンライズMBS

※オリジナルのエランは4w3(貴族)。強化人士5号は8w9(4w3の裏)と推測していますが登場シーンが少ない為、まだ未確定。

 

 

【主人公の闇落ち】

 主人公は憧れ(ヒロイン)に向かって一直線に進むと「闇落ち」の危険性が強まります。憧れは遠い存在であり、成長の伴わない主人公が憧れに近づこうとすると手段を選ばずに無理をする事になるからです。主人公が正しく成長していく為にはまずヒロイン(憧れ)と反対方向の主人公を導く者の関係を強めて、その後に憧れ(ヒロイン)へとチャレンジする必要があります。

 

 ビルドゥングスロマンの物語では「主人公は物語の中で成長し窮地に陥っているヒロインを助け出します」

 主人公が成長する為には「裏の主人公」との対決が必要。そして「主人公」と「裏の主人公」を導くのが「主人公を導く者」。

 

 第1シーズン最終回は「スレッタの闇落ち」と言う衝撃の展開で幕を引きました

 スレッタの闇落ちは第6話で「エラン(裏の主人公)が死亡してしまう事」がターニングポイントとなっています。

 

「裏の主人公が死亡」する事でスレッタ(主人公)の成長は止まってしまい。その結果、未成長のままスレッタは無理をしてミオリネ(ヒロイン)を助けないといけない状況に追い込まれます。これがスレッタの「闇落ち」の原因となります

プロスペラ:「でもあなたとエアリアルならお母さんもスレッタもミオリネさんもみんな救われる」

スレッタ:「救う…」

プロスペラ:「今みんなを救えるのはあなた達だけよ」

機動戦士ガンダム 水星の魔女  第12話より © 創通・サンライズMBS

 

 本編を視聴した時には「裏の主人公を殺してこれからのストーリーをどうするつもりなのだろう?」と不思議に思っていたのですが、まさかスレッタの闇落ちへの伏線だったとは思ってもみませんでした。

 

 裏の主人公とは

 

 裏の主人公の役割は「主人公を否定する存在」である事。主人公(テーゼ)に対するアンチテーゼが裏の主人公。

エラン:「それでも 君だけは否定してみせる スレッタ マーキュリー!!!

機動戦士ガンダム 水星の魔女  第6話より © 創通・サンライズMBS

 

「学園で人との生活を楽しみたい」スレッタ「人間嫌いの孤高の人物」エラン。二人の想いは相反するもの。表と裏の主人公の関係となっています。

 

 裏の主人公は主人公の成長にとって重要な位置を占めるキャラクター。その様子を詳しく見てみましょう。

 

 スレッタ・マーキュリーは現実主義者、現実から目を背けずに強か(したたか)に生きています。

スレッタ:「お母さんが言ってました 逃げたら一つ 進めば二つ手に入るって

機動戦士ガンダム 水星の魔女  第1話より © 創通・サンライズMBS

 

 一方のエラン・ケレス現実から目を背け、自らの心の世界へ閉じこもっています。

シャディク:「珍しいなエランが他人に興味を持つなんて

機動戦士ガンダム 水星の魔女  第5話より © 創通・サンライズMBS

 

 スレッタ・マーキュリーは「強かに現実と向き合う」事が得意ですが、一方で自分の「内面と向き合う苦しさ」からは逃げています。

 エラン・ケレスは「苦しい現実からは目を背けています」が「自分の内面と向かい合う苦しさ」にはきちんと向き合っています。

 2人は「現実」と「内面」に対して正反対の対応を行う性格。

 

「主人公の行動理由(テーゼ)」と「裏の主人公の行動理由(アンチテーゼ)」は正反対、相反する考えがぶつかり合いながら物語が進む、それが物語に裏の主人公が登場する理由となります。

 

【裏の主人公を詳しく知りたい方はこちらの記事で】

gunber.hatenablog.com

 

「スレッタ・マーキュリー」と「エラン・ケレス」の関係

 

 主人公のスレッタ・マーキュリーの性格はタイプ9w8。

 9w8(調停者)はマイペースなのんびり屋さん(タイプ9)、それに加えて現実的で社交的、人と仕事をするのを好む(タイプ8)性格。

 

 一方の裏の主人公、エラン・ケレスの性格はタイプ4w5。

 4w5(ボヘミアン)は「個性・ロマン・創造性」を求め人とは違う道を進もうとします(タイプ4)、それに加えて独立心が強く、集めた知識を分析して活用する事が得意(タイプ5)な性格。

 

 二人は正反対の性格で得意・苦手も逆転しています。

 

 スレッタ・マーキュリー(9w8:調停者)は「現実」を見ることは得意ですが、自身の「内面」と深く向き合う事は苦手

 その為、自分の生き方を悩むことを避けて母親から言われた事を素直に受け入れ行動しています。

スレッタ:「お お母さんが行きなさいって言うから…

機動戦士ガンダム 水星の魔女  第1話より © 創通・サンライズMBS

 

 エラン・ケレス(4w5:ボヘミアン)はその逆で自分の「内面」と向き合う事は得意ですが、内面に潜り過ぎて「現実」を見失いがち。 

 エランは強化人種として生きている自分に悩み、本当の自分を見つけようと苦しんでいます。

エラン:「帰ってくれ 僕に誕生日はないって言ったはずだ」

機動戦士ガンダム 水星の魔女  第6話より © 創通・サンライズMBS

 

「スレッタ・マーキュリー」と「エラン・ケレス」のお話のガイドライン

 

スレッタ・マーキュリー(主人公)のお話

【ストーリーライン(世界観)】

9w8:「リアルな現実世界」に「不可思議な空想(人の内面)世界」が侵入してくる。

【9w8のお話についての詳しい解説はこちら】

gunber.hatenablog.com

 

エラン・ケレス(裏の主人公)のお話

【ストーリーライン(世界観)】
 

4w5:「空想世界」に引きこもっていた主人公が壁に当たり、その問題を解決するためにリアルな「現実世界」へ飛び出す(認識する・目を向ける)決心をする。

【4w5のお話についての詳しい解説はこちら】 

gunber.hatenablog.com

 

機動戦士ガンダム 水星の魔女」のストーリーはスレッタ・マーキュリーにとっては「現実から内面(自身の願い)」へ歩みだすお話、エラン・ケレスにとっては「内面から現実」へ進むお話。

 

 しかしそのエランは第6話で死亡して物語からリタイアしてしまいます。

 

 表と裏の主人公はお互いが戦い合って初めて成長できる存在。その為エラン(裏の主人公)がいなくなるとスレッタ(表の主人公)は成長できなくなるのです。

 そして成長できないままの未熟な主人公(スレッタ)がヒロイン(ミオリネ)を助けようとすると無理が生じ「闇落ち」への道へと進んでしまうのです。

 

今後(第2クール)のお話の展開

 

 スレッタの闇落ちで「後半(第2クール)の物語」の流れが見えてきました。

 

 物語前半(第1クール)はスレッタ(主人公)がミオリネ(ヒロイン)を救うお話でした

 ミオリネはスレッタのおかげで父(ミオリネに対する裏の主人公)と和解し成長する事ができ、2人の命もスレッタに救われます。しかし裏の主人公不在のままヒロインを助けたスレッタは無理が生じて闇落ちしてしまいます。

スレッタ:「助けに来たよ ミオリネさん」

機動戦士ガンダム 水星の魔女  第13話より © 創通・サンライズMBS

 

 物語後半(第2クール)は闇落ちしたスレッタ(ヒロイン)をグエル(主人公)が助けるお話になるのでしょう。

スレッタ:「あ、あの

グエル:「なんだ」

スレッタ:「決闘手伝ってください 私たち その 決闘のパイロット足りなくて だから助っ人捜して…」

グエル:「ダメだ 決闘は父親に止められている」

機動戦士ガンダム 水星の魔女 第10話より © 創通・サンライズMBS

 

 スレッタ(ヒロイン)はグエル(主人公)に一度助けを求めています。しかしグエルはまだ未成長の子供のままの状態。今のグエルが無理にスレッタを助けようとするとスレッタ同様に闇落ちの危険性があります。

 

 グエルが成長しスレッタを助け出す為にはその前に「ミオリネ(主人公を導く者)」と「シャディク(裏の主人公)」との関係を深める必要があります。

gunber.hatenablog.com

 

 その為、お話の流れとしてはグエルがスレッタを救うお話の前にもう一つのお話(ビルドゥングスロマンがあるのでしょう。それはミオリネ(タイプ6:主人公)がグエル(タイプ3:ヒロイン)を救うお話。

 グエルはミオリネに導かれ「成長」する事で「闇落ち」する事なくスレッタ(ヒロイン)を「助け出す」事ができるようになるのです。

 

 第1クールのお話ではミオリネはスレッタに導かれて父(裏の主人公)と和解し成長する事が出来ました。

 成長したミオリネは「闇落ち」せずにグエル(ヒロイン)を「助ける」事ができる条件がすでに揃っています。

 

機動戦士ガンダム 水星の魔女」の第2クールのお話はスレッタ・ミオリネ・グエルの3人の主人公達がお互いのヒロインを助け成長していく物語だと推測できます。

 

「主人公」→「ヒロイン:助けるべき存在」

スレッタ(主人公①)→ミオリネ(ヒロイン①)

ミオリネ(主人公②)→グエル(ヒロイン②)

グエル(主人公③)→スレッタ(ヒロイン③)

 

 4月から再開される第2クールが待ち遠しいですね。

 

 今日はここまで。

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 まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います

 疑問点などありましたら是非教えてください

 

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【用語出典まとめ】

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 「スバルの性格分析ブログ」

「裏と表の性格」についてはこちらのブログを参考にさせてもらっています。