ベイビーステップ 第1話より ©藤木光・講談社/NHK・NEP
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がんべあです。
「物語の世界観」をエニアグラムで分析していくこのシリーズ。
今回は1w9(完璧主義者)と5w6(問題を解決する人)が主人公の世界観、その共通点と相違点を考察します。
1w9と5w6の「物語の世界観」は互いに逆向きの世界観となっています。
1w9:「理想の世界」にいた主人公が「目の前の現実的な問題」の解決を行う事になる。
5w6:「現実世界」にいた主人公が「理想の世界」とは何かを探し求める。
前回のブログでは5w6の世界観の解説を行いました。今回は1w9の世界観を考察していきます。
正反対の世界観となっているのは1w9と5w6が互いに裏表の性格(※)となっている為。詳しく見ていきましょう。
【前回の記事はこちら】
【※「裏表の性格」とは何かを知りたい方へ】
【今回検証するキャラクター】
丸尾 栄一郎(主人公:タイプ1w9)
ヴァイオレット・エヴァーガーデン(主人公:1w9)
緑谷 出久(主人公:タイプ5w6)
ヤン・ウェンリー(主人公:タイプ5w6)
1w9が主人公の「世界観」
「丸尾 栄一郎」「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」
1w9(理想主義者)が主人公のお話は以下のストーリーラインで作られる傾向が強く見受けられます。
①「理想の世界」で生きる主人公。
②主人公は理想の世界から抜け出し、理想を実現する為に目の前の「現実的」な問題の解決を行っていく。
タイプ1w9が主人公のお話は「理想の世界」から「現実世界」へと飛び出す流れが基本となっています。
その世界観を具体的に見ていきましょう。
「ベイビーステップ」
【主人公】丸尾 栄一郎(まるお えいいちろう)(タイプ1w9)
丸尾 栄一郎は「理想」を目指す完璧主義者。小学校から9年連続オールAの成績からエーちゃんと呼ばれていましたが、その日々の生活に物足りなさを感じていました。
高校1年の時にテニスと出会った栄一郎はその魅力に取りつかれます。しかし同時に周りと比べて圧倒的に実力が不足している事に気付きます。
壁に当たった栄一郎は「目の前の現実的な問題を解決」する為に、悩み奮闘していくのがベイビーステップの基本的なストーリーとなります。
江川 逞:「お前なら解ったはずだぜ 今更どうあがいたって俺には勝てない こんなスケジュール立てたって無理だって事くらいはよ」
本能による直観によって栄一郎はプロテニスプレーヤーになる事を自らの「理想」として見い出します。
そしてその理想を実現する為に丸尾 栄一郎は2つの事を行わなくてはなりません。
1つ目はプロになる為の「現実的に解決するべき問題」の答えを見つける事。
2つ目はその答えを自らの行動によって「体現化」する事。
これがベイビーステップの基本的なお話(世界観)になります。
もう一つ1w9が主人公のアニメを見てみましょう。
【主人公】ヴァイオレット・エヴァーガーデン(タイプ1w9)
ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第1話より ©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
ヴァイオレット・エヴァーガーデンも丸尾 栄一郎と同じく本能によって感じた「理想」を追い求める性格。
戦時中にギルベルト少佐と出会ったヴァイオレットは彼に対する気持ちに取りつかれます。しかしその気持ち(愛)を具体的に体現する事ができません。
壁に当たったヴァイオレットは物語を通じ「目の前の現実的(ドールの仕事)な問題を解決」する事で「愛(理想の心)を実現する為には具体的に何をすべきなのか」を見つけ様とします。
「愛を実現する為の具体的な方法」を見つける為に悩み奮闘していくのがヴァイオレットの基本的なストーリーとなります。
ヴァイオレット:「愛してるを知りたいのです」
ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第1話より ©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
1w9(理想主義者)の物語は「理想に拘(こだわ)る」主人公が裏の人格(5w6:問題解決者)へと変わり「目の前の問題を解決する事で理想の世界を現実世界に実現しようとする」ストーリーが基本。
これは「本能(理想)の世界」で生きてきた主人公が「目の前の現実」に飛び出すストーリーと言い換える事ができます。
1w9の主人公の物語は「理想の世界(小さな世界)」から「現実の世界(大きな世界)」へ飛び出すお話と言えます。
5w6が主人公の「世界観」
5w6については前回詳しく解説を行いましたので、簡単におさらいをいたします。
①「目の前の現実的な問題」を淡々と解決しながら生きてきた主人公に超えられない壁が現れる。
②主人公は壁を超える為に「自分が目指す理想的な状態」を理解しようと努力し前に進もうとする。
【主人公】緑谷 出久(みどりや いずく)(タイプ5w6)
僕のヒーローアカデミア 第2話より © 堀越耕平/集英社・僕のヒーローアカデミア製作委員会
「銀河英雄伝説」
【主人公】ヤン・ウェンリー(タイプ5w6)
銀河英雄伝説 Die Neue These 第2話より © 田中芳樹/松竹・Production I.G
5w6が主人公の物語は「理論の世界」(小さな世界)で生きてきた主人公が「現実の世界」(大きな世界)へ踏み出すお話、1w9と正反対の展開になります。
1w9と5w6の世界の共通点と相違点
2つのお話の相違点。
1w9:「理想の世界(小さな世界)」にいた主人公が、理想を実現する為に「現実的な世界(大きな世界)」を見つけ実践していく。
5w6:「現実世界(小さな世界)」にいた主人公が「理想の世界(大きな世界)」とは何かを探し求める。
2つのお話の共通点。
1w9と5w6の物語は共に「小さな世界」から「大きな世界」へと飛び出すお話。
1w9は「理想(小)」の方向から「現実(大)」にアプローチしていくのに対して、5w6は逆に「現実(小)」の方向から「理想(大)」へと迫ろうとする違いがあります。
※補足:上に挙げた「理想」と「現実」ですが、より正確に述べると「理想:本能的に感じる最高の状態」「現実:理論で理解できる目の前の小さな現実」となります。「理想」は「本能」的に感じとるべきもので、「理論」で作り上げた「理想」は大抵ディストピアとなってしまう傾向があります。
これを考慮して上の文章を言い換えると 1w9は「理想(本能)」の方向から「現実(理論)」にアプローチしていくのに対して、5w6は逆に「現実(理論)」の方向から「理想(本能)」へと迫ろうとするお話となります。
今回はここまで。
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【1w9と5w6をより詳しく知りたい方はこちらの記事にて】
【物語の黄金パターン】
【用語出典まとめ】
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「裏と表の性格」についてはこちらのブログを参考にさせてもらっています。