鬼滅の刃 第26話より ©吾峠呼世晴／集英社・アニプレックス・ufotable
こんにちは
みんなと一緒に幸せになりたい
がんべあです。
最近のジャンプアニメ（2021年3月時点）がめちゃくちゃ面白い！！
主な作品を挙げると
「鬼滅の刃（映画公開中）」
「呪術廻戦（TV放映中）」
「化物事変（TV放映中）」
「ワールドトリガー（TV放映中）」
「僕のヒーローアカデミア（2021年春第5期放映予定）」
などなど
これらのアニメは「人物関係の構成」と「ストーリーの流れ」に大きな共通点があります。
今回のブログではこの2点についてエニアグラムの観点から詳しく分析、作品の魅力に迫っていきます。
少し長くなりそうなのでしばらく連載で解説を進めていきたいと思います。
では早速進めましょう。
最近のジャンプアニメの共通点
それは「主人公」と「主な周りの人物」との関係がタイプ3-6-9のトライアングルである事。
3（達成者）タイプ6（堅実家）9（調停者）のトライアングルはエニアグラムの中でも最も安定した人物関係。
各タイプは次のような特徴の性格を持っています。
タイプ9（調停者）キャラクターの特徴
【こだわり】「平和・安らぎ・マイペース」
調和型・周りの世界をキライでも好きでもない
肯定的な呼び方「寛容な人」
否定的な呼び方「怠惰な人」
・忍耐強い
・自己主張がしにくい
・変化を好まない
・のんびり屋さん（ですが、時折すごいパワーを発揮して行動します）
・自分自身の考えを持たず、周りに流されやすい
・分析や洞察は苦手
・闘いは嫌い（ですが、追い詰められると他のタイプのどれよりも攻撃的になります）
・仲間から疎外されるのが恐怖
・不器用
・無欲
・裏表がなく誠実
・優柔不断
・無自覚な行動が多い
・忘れっぽい
タイプ6（堅実家）キャラクターの特徴
【こだわり】「ルール・堅実・責任感」
肯定的な呼び方「絆の人タイプ」
否定的な呼び方「心配性の人タイプ」
・心配性で、不安に飲み込まれやすい
・実力を認める人にはいたって従順だが、実力の伴わない上司や体制には反抗的
・友情や絆を求めて積極的に行動する
・考え過ぎで右往左往する
・誠実
・状況に合わせて、自分自身の生き方を変えられる
・孤独が怖くて頼りになる人を探す
・勤勉で礼儀正しい
・人とは付き合い上手だが、自分との付き合い方は下手
・我慢強さが足りず、コントロール不足
タイプ3（達成者）キャラクターの特徴
【こだわり】「名誉・目標の達成・ステイタス」
肯定的な呼び方「進取の人タイプ」
否定的な呼び方「見栄っ張りな人タイプ」
・負けず嫌いで競争心が強いが、それを隠す
・洗練された上品な振る舞いを大切にする
・親切でやさしい
・他人と同じ事はしたがらない
・多くの人に賞賛されたがり、見栄っ張りで自慢屋
・寂しがりやで孤独を恐れる
・失敗を極端に恐れる
・利にさとく計算高くて、したたか
・完璧にできるようにしたがり、禁欲的にもなる
・第一印象や服をうなどを大事にする
・大人びて、冷静沈着
更に詳しく「人物関係」の共通点を見ていくと。
タイプ9が主人公
タイプ3が主人公を導く者
タイプ6がヒロイン
と言うパターンが見受けられます。
具体的に見てみましょう。
ジャンプアニメの人物関係
【鬼滅の刃】
主人公（タイプ9）
【竈門 炭治郎（かまど たんじろう）】
主人公を導く者（タイプ3）
【煉󠄁獄 杏寿郎（れんごく きょうじゅろう）】
鬼滅の刃 第22話より ©吾峠呼世晴／集英社・アニプレックス・ufotable
ヒロイン（タイプ6）
【竈門禰󠄀豆子 （かまど ねずこ）】
鬼滅の刃 第14話より ©吾峠呼世晴／集英社・アニプレックス・ufotable
【栗花落 カナヲ（つゆり かなを）】
主人公を取り巻く人間関係
タイプ9が主人公
タイプ3が主人公を導く者
タイプ6が親友・ヒロイン
「鬼滅の刃」のお話は主人公である竈門 炭治郎が煉獄 杏寿郎に導かれ、ヒノカミ神楽の力と世代を超えて想いを繋げていく力を理解しその力を手に入れる展開。
そして手に入れた力を使いヒロインである竈門 禰豆子と栗花落 カナヲを助けると言う大きなお話の流れとなっています。
他の作品の人物関係も確認していきましょう。
【呪術廻戦】
主人公（タイプ9）
【虎杖 悠仁（いたどり ゆうじ）】
呪術廻戦 第1話より ©芥見下々／集英社・呪術廻戦製作委員会
主人公を導く者（タイプ3）
【五条 悟（ごじょう さとる）】
呪術廻戦 第1話より ©芥見下々／集英社・呪術廻戦製作委員会
親友（タイプ6）
【伏黒 恵（ふしぐろ めぐみ）】
呪術廻戦 第1話より ©芥見下々／集英社・呪術廻戦製作委員会
主人公を取り巻く人間関係（青字が主人公）
【化物事変】
主人公（タイプ9）
【日下 夏羽（くさか かばね）】
化物事変 第1話より ©藍本松／集英社・「怪物事変」製作委員会
主人公を導く者（タイプ3）
【隠神 鼓八千（いぬがみ こはち）】
化物事変 第1話より ©藍本松／集英社・「怪物事変」製作委員会
ヒロイン（タイプ6）
【紺（こん）】
主人公を取り巻く人間関係（青字が主人公）
ワールドトリガーはちょっと変則的な人物構成となっています。
【ワールドトリガー】
主人公（タイプ6）
【三雲 修（みくも おさむ）】
ワールドトリガー第33話より ©葦原大介／集英社・東映アニメーション
主人公を導く者（タイプ3）
【空閑 遊真（くが ゆうま）】
ワールドトリガー第1話より ©葦原大介／集英社・東映アニメーション
【迅 悠一（じん ゆういち）】
ワールドトリガー第1話より ©葦原大介／集英社・東映アニメーション
ヒロイン（タイプ9）
【雨取 千佳（あまとり ちか）】
主人公を取り巻く人間関係（青字が主人公）
さらに僕のヒーローアカデミアは特殊な人物関係となっています。
主人公（タイプ5）
【緑谷 出久（みどりや いずく）】
僕のヒーローアカデミア 第1話より © 堀越耕平／集英社・僕のヒーローアカデミア製作委員会
「僕のヒーローアカデミア」の主人公、緑谷 出久はタイプ5（観察者）ではあるのですが、実は上の4作品と非常に似た人物関係の構成となっています。
少し長い説明が必要なので、この作品の詳しい解説は次回以降のブログで行います。
②作品の基本的なストーリー展開
こうして見ると最近のジャンプアニメの人物関係には一定のパターン、つまり人気を取るための黄金パターンがあることが分かります。
そして基本的なストーリーの流れは
①「狭い世界」で「マイペースの暮らしをしていたタイプ9の主人公」が
②「目的意識と実行力の高いタイプ3の師匠」に導かれ現実の世界で成長を行い
③「人の輪を大切にするタイプ6のヒロイン（親友）」と理解し合うことで、共に「広い世界」の中で生きていく
と言う物語となっています。
この流れが今の時代にあったお話との編集判断なのでしょう。
一昔前の人気ジャンプアニメ「ドラゴンボール」「ONE PIECE」「スラムダンク」等はいずれもタイプ7（楽天家）が主人公で「まだ見ぬワクワクの新世界に向けての旅に出かける（自分の限界にチャレンジする）」と言うお話となっています。
その時代にあった主人公のタイプの変化が見られてとても面白いです。
おまけ
ジャンプアニメではありませんが、「モブサイコ100」や「Fate/stay night」「物語シリーズ」等も同じ9-3-6の人物構成。
そして「”狭い世界”で生きていたマイペースな主人公（タイプ9）が師匠（タイプ3）に導かれて”広い世界”に飛び出すことで友人・ヒロイン（タイプ6）と心を通わせる事ができる」と言う黄金パターンのお話となっています。
タイプ9が主人公
タイプ3が主人公を導く者
タイプ6が親友・ヒロイン
【モブサイコ100】
主人公（タイプ9）
【影山茂夫（かげやま しげお）】
モブサイコ100 第2話より ©ONE・小学館／「モブサイコ100 Ⅱ」製作委員会
主人公を導く者（タイプ3）
【霊幻新隆（れいげん あらたか）】
モブサイコ100Ⅱ 第6話より ©ONE・小学館／「モブサイコ100 Ⅱ」製作委員会
ヒロイン（タイプ6）
【高嶺ツボミ（たかね ツボミ）】
主人公（タイプ9）
【衛宮士郎（えみや しろう）】
Fate/stay night [Unlimited Blade Works] OPより ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
主人公を導く者（タイプ3）
【遠坂凛（とおさか りん）】
Fate/stay night [Unlimited Blade Works] 21話より ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
親友・ヒロイン（タイプ6）
【セイバー】
Fate/stay night [Unlimited Blade Works] 2話より ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
【間桐桜（まとう さくら）】
劇場版Fate/stay night [Heaven's Feel]Ⅰより ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC ©TYPE-MOON
【物語シリーズ】
主人公（タイプ9）
【阿良々木 暦（あららぎ こよみ）】
終物語 おうぎダーク 其ノ参より ©西尾維新／講談社・アニプレックス・シャフト
主人公を導く者（タイプ3）
化物語 ひたぎクラブ 其ノ壹より ©西尾維新／講談社・アニプレックス・シャフト
ヒロイン（タイプ6）
【戦場ヶ原 ひたぎ（せんじょうがはら ひたぎ）】
9-3-6のトリオはまだまだ沢山アニメの中で見つかりますので、是非捜してみてください。
思わぬ作品が見つかって面白いと思いますよ。
次回は今回解説できなかった我妻 善逸・嘴平 伊之助・蓼丸 織・晶などの登場人物と主人公との関係を分析していきます。
こちらも各作品の共通点が多く見られますのでお楽しみに。
まだまだ勉強中ですので、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います。
みなさんと一緒に勉強していけると嬉しい限り
疑問点などありましたら是非教えてください。
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います。
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように！
【連載第2回目はこちら】
【参考資料】
「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」
私のブログで参考にしているドン・リチャード・リソ, ラス・ハドソン他著の本
より詳しくエニアグラムの事を知りたい方にオススメ
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