宇崎ちゃんは遊びたい 第1話より ©2020 丈/KADOKAWA/宇崎ちゃん製作委員会
こんにちは
アニメ大好き
みんなと一緒に幸せになりたい
がんべあです
このブログはエニアグラムを使って色々なアニメキャラクター達の「性格」を分析する事で、創作活動や作品を観る時の手助けにしようと言う内容です
今回は「宇崎ちゃんは遊びたい」のヒロイン宇崎 花(タイプ2:献身家)を例にとってタイプ2キャラクターの「成長のレベル」について解説をしていきます
※成長のレベルとは「心の健全度」を表しています
「宇崎ちゃんは遊びたい」の内容は、ヒロインの宇崎 花(うざき はな)が大学の先輩の桜井 真一(さくらい しんいち)先輩にうざ絡みをする日常生活がコミカルに描かれるドタバタラブコメディ
宇崎の「性格の変化」が観ていてとても楽しい作品です
彼女の「成長のレベル」は「通常の段階」「不健全な段階」の間を揺れ動いています
その様子を見ながら、タイプ2キャラクターの「成長のレベル」について解説していきたいと思います
【宇崎 花】
宇崎ちゃんは遊びたい 第1話より ©2020 丈/KADOKAWA/宇崎ちゃん製作委員会
宇崎の「成長のレベル」
宇崎の性格はタイプ2(献身家)
タイプ2のキャラクターは「人助けが好きなおせっかいな性格」
「宇崎が人助けが好きなタイプ2に見えない」と言う方は下の記事を読んでください、実はとても献身的な宇崎の内面について分析しています
【宇崎の性格:過去記事】
この表に従って宇崎の心の状態を見ていきます
成長のレベルの段階
宇崎の「成長のレベル」は上の表のどの段階なのでしょうか?
物語冒頭、宇崎の「成長のレベル」は通常の段階の一番下(レベル6)だと思われます
※参照:「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」から
タイプ2 通常の段階(レベル6)の特徴
①人が自分の親切を当たり前のように見なすことに怒る
②しかし、心の傷について遠慮なく話すことができない
③その代わりに、自分の健康状態について愚痴をこぼす
④自分の善行に関心を向けさせ、どれだけ自分に借りがあるのかを思い出させる
⑤抑圧された感情が身体の問題を引き起こしはじめる
今回は通常の段階レベル6の特徴である「鉛の法則」と「身体の問題を引き起こす」の2つの現象を考察する事で宇崎の心の状態を詳しく見ていきます
鉛の法則
まずは「鉛の法則」からみていきましょう
「通常の段階であるレベル6」から「不健全な段階のレベル7」にシフトダウンしそうなキャラクターには「鉛の法則」と言う状態が現れます
リソの本にはこう書かれています
【鉛の法則】
1:通常の段階のレベル6と不健全な段階のレベル7の境界では「鉛の法則」と呼ぶ、ある特徴が現れます
2:「鉛の法則」とは「自分がもっともしてほしくないと恐れることを、人にもせよ」と言うもの
3:「鉛の法則」は各タイプが自我を補強するために、他者をひどく傷つける独自の方法をもっている。
「私が相手を1ランク下げたら、私が1ランク上がることになる」と言う偽りの信念
※参照:「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」から
タイプ2の「鉛の法則」は「自分が求められず、愛されていないことを恐れるため、タイプ2は人に、愛や寛大さ、関心を受けるに値しないと、感じさせる」こと
※参照:「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」から
アニメの中で、宇崎は先輩の桜井に対して、愛情表現ではありますが、罵詈雑言を浴びせまくっています
宇崎:「先輩 そうやってすぐぼっちになろうとするんだからぁ~ ぼっちより二人の方が絶対楽しいっすよー」
宇崎ちゃんは遊びたい 第1話より ©2020 丈/KADOKAWA/宇崎ちゃん製作委員会
宇崎:「せんぱーい ゴーグルで悪人顔が隠されて 普通の人みたいっすよー」
宇崎ちゃんは遊びたい 第1話より ©2020 丈/KADOKAWA/宇崎ちゃん製作委員会
宇崎:「ひゃっはははは~ VRやったら身体動かしたくなったぜぇ キリッ! とか言って 意気揚々とバットを振り、三振の山を築くせんぱーい しっかりー」
宇崎ちゃんは遊びたい 第1話より ©2020 丈/KADOKAWA/宇崎ちゃん製作委員会
この言動にはタイプ2の「鉛の法則」が顕著に現れています
宇崎(タイプ2)が自分に対して一番してほしくない事、それは「お前は役立たずで、愛される資格が無い」と思われる事
タイプ2(献身家)は「他人に尽くす事が大好き」
逆に「(自分の事を無能と見られて)他人から施しを受ける」事を極端に嫌います
自分がされると一番嫌な事(鉛の法則)を宇崎は桜井先輩に執拗に行います
「ぼっちでダメ人間の先輩に他人から愛される資格は無い(だから私だけが愛してあげる)」と
この方向のアプローチは「不健全な段階」へと続く良くない流れになります
この状態が悪化すると次に「警告信号」が現れるよになります
1: 各タイプは不健全な段階に入る前にリソが「警告信号となる恐れ」と呼んでいるものに遭遇する
2:「警告信号」は差し迫った危機を知らせてくれる重大な信号である
※参照:「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」から
タイプ2の「警告信号」は「自分(の言動)が、友人や愛する人を追い払っていること」
桜井先輩は実に良い人で、宇崎のウザぶりを寛大に受け止めてくれています
しかし、もし先輩が宇崎のアプローチを受け止めきれずに、距離を置こうとした場合、この「警告信号」が現れ、一気に不健全な段階へと落ちていく危険な状態と言えます
身体の問題を引き起こす
次にもう一つのキーワード「身体の問題を引き起こす」について検証しましょう
宇崎の「成長のレベル」は先程述べた様に「通常段階のレベル6」
※参照:「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」から
宇崎は日々、桜井先輩を励まそうと親切心(ありがた迷惑なおせっかいですが)から先輩に付きまといます
しかし先輩はその「親切」に対して、それを当たり前だとみなし(実際には迷惑している部分も大きいのですが)、宇崎に感謝の気持ちを表そうとしません
宇崎はそれを不満に思いますが、表立って不満を言い出す事ができません
タイプ2その不満を口で言えない代わりに「身体の問題」を引き起こす事で、自分の善行に関心を向けさせようと(無意識的にですが)画策します
桜井:「手酷い失敗ほど教訓になる 次は酒と同じ量、水も飲む様にしろ」
宇崎:「いいっす もう一生お酒飲まないっす…」
宇崎ちゃんは遊びたい 第7話より ©2020 丈/KADOKAWA/宇崎ちゃん製作委員会
宇崎は『第7話 猫カフェと居酒屋で遊びたい!』で、先輩とお酒を飲みに行き、酔いつぶれて先輩の布団をゲロまみれにしてしまいます
しょげてしまい、すっかりしおらしくなった宇崎に桜井先輩に同情心が湧き上がります
桜井:「騒がしいのはごめんだけど なんだかんだやっぱり 結構楽しかったし
それも 言いたかぁ無いけど たぶん お前のおかげで
俺も…まぁ…そんなのに 慣れてきた訳で…
だからまぁ なんだ そんな気にして落ち込まんでくれ 調子狂う」
宇崎:「先輩…」
宇崎ちゃんは遊びたい 第8話より ©2020 丈/KADOKAWA/宇崎ちゃん製作委員会
宇崎:「しょーがないっスねぇ 先輩のぼっち夏休み あたしがいくらでも付き合ってあげますよぉ
宇崎ちゃんは遊びたい 第8話より ©2020 丈/KADOKAWA/宇崎ちゃん製作委員会
宇崎の目論見(繰り返しますが無意識的にですが)は上手くいき、先輩から自分に対する感謝の言葉を引き出すことに成功します
タイプ2は不健全な段階へと落ちそうな段階では、この様に口ではなく身体の調子を悪くし、相手に心配させる事で自分への関心を向けさせようと無意識的に行動する傾向があります
※タイプ2は「自分に能力が無いと見られて同情される事」には耐えられません
そのため「身体の不調」を訴えることで、同情心を得ようとするのでしょう
しかしこれは先程述べた様に不健全に落ちるギリギリの危ない状態、宇崎が健全な段階にシフトチェンジする為には異なるアプローチが必要になります
健全な段階へのアプローチ
宇崎が「健全な段階」へとシフトチェンジする為のアプローチとは何なのでしょうか?
タイプ2のキャラは常に「愛されたい」と強く願っています
タイプ2の「通常の段階」は「愛する人たちが、自分よりも誰かほかの人を愛するのではと心配する そのため、自分が必要とされたいと思う」状態
タイプ2のキャラクターは他人に関心を寄せるあまりに自分自身への関心を疎かにしています
「自分への関心」に気づき、自らの才能を伸ばし、その力を他人と分かち合い、お互いを支え合う事ができると「健全な段階」へとシフトチェンジします
逆に「自分への関心」を見つける事ができず、自分を殺し他人へ尽くそうとすればする程、「不健全な段階」へとシフトチェンジしてしまいます
※参照:「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」から
タイプ2(献身家)の成長方向はタイプ4(芸術家)
タイプ2が「健全な段階」へシフトチェンジする為にはタイプ4の長所「個性」を見出し、磨く事が必要となります
自分の個性を見出し、磨く事で「自己イメージを強化」し、自分に自信が付くことで「他人のよさ(個性)も認める」事ができるようになります
そして自分と相手の個性を尊重し「お互いの才能を分かち合う」事でタイプ2は「健全な段階」へと変わる事ができるのです
アニメ(第10話まで)ではまだ宇崎は自分の「個性(夢)」を見つけていません
今後、宇崎が自分の個性(夢)を見出し、それを桜井先輩と共に育み成長させていく展開を楽しみにしています
おまけ
今回はタイプ2のキャラクターの「成長のレベル」について宇崎 花を例にとって解説しました
通常の段階のタイプ2は、不健全に陥りそうになった時に「鉛の法則」と「身体に不調をきたして同情心を煽る」行動が現れます
色々なアニメの中に登場するタイプ2のキャラクターが手を変え品を変え、この状況に陥っています
興味がある方は是非自分の好きなアニメに出てくるタイプ2キャラクターの行動を一度見直してみてください
中にはアニメならではのとんでもない方法で「身体の不調」をアピールするキャラクターを発見したりと、とても面白いと思います
今後のブログでも、この様な実例を色々と紹介していきますので、 楽しみにしていてください
まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
疑問点などありましたら是非教えてください
今回はここまで
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
【参考資料(兼オススメ本)】
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