風の谷のナウシカ より © 1984 Studio Ghibli・H
こんにちは
アニメ大好き
みんなと一緒に幸せになりたい
がんべあです
このブログはエニアグラムを使って色々なアニメキャラクター達の「性格」を分析する事で、創作活動や作品を観る時の手助けにしようと言う内容です
今回は「風の谷のナウシカ」の主人公ナウシカ（タイプ6：堅実家）を例にとってタイプ6キャラクターの「成長のレベル」について解説をします
※成長のレベルとは「心の健全度」を表しています
彼女の「成長のレベル」は「通常の段階」と「健全な段階」の間を揺れ動いています
その様子を見ながら、タイプ6キャラクターの「成長のレベル」について解説していきたいと思います
【ナウシカ】
風の谷のナウシカ より © 1984 Studio Ghibli・H
ナウシカの「成長のレベル」
ナウシカの性格はタイプ6（堅実家）
タイプ6のキャラクターは「周りとの絆を大切にするが、とても心配性な性格」
こだわり＝「ルール・堅実・責任感」
【ナウシカの性格について：過去記事】
この表に従ってナウシカの心の状態を見ていきましょう
「成長のレベル」の段階
ナウシカの「成長のレベル」の重心は健全の段階の一番下（レベル3）だと思われます
風の谷のナウシカ より © 1984 Studio Ghibli・H
アニメの中ではナウシカの精神状態はレベル3を重心として、レベル2～4の間を揺れ動いています
タイプ6の「健全の段階：レベル3」の特徴は
①「互いにとって有益なシステム」を作り、維持するために責任をもって働く
② 人と連携し、倹約やハードワーク、細かい所に至る配慮で貢献する
③ 節度があり、実際的で、問題が起こる前にその可能性を予見できることが多い
具体的にその様子を見ていきましょう
物語冒頭、ナウシカは風の谷の姫様として、「風の谷」と言う皆に有益なシステムを作り、維持する為に責任を持って働いています
ミトじい：「姫様 お付きになりましたぞ！」
ナウシカ：「もうちょっと」
ミトじい：「うぬ、丈夫と言えば姫様は折り紙付きじゃ だが腐海遊びまで似ると困るそぉ」
風の谷のナウシカ より © 1984 Studio Ghibli・H
ナウシカ：「私が胞子を集めて育てたんです 大丈夫、瘴気は出していません…」
ナウシカ：「誰が世界をこんな風にしてしまったのでしょう…」
風の谷のナウシカ より © 1984 Studio Ghibli・H
村人と連携し、倹約やハードワーク、細かい所に至る配慮で貢献し、節度があり、実際的で、問題が起こる前にその可能性を予見します
この状態はタイプ6キャラクターのレベル3の姿を良く表しています
目覚めの注意信号
ここで、注目したいのはこの後に描かれていくナウシカの行動にレベル3（健全）からレベル4（通常）にシフトダウンする時に現れる「目覚めの注意信号」が見られる所
タイプ6の「目覚めの注意信号」は「（人ではなく、ルールや権威など）自分の外にあるものに、導きを求めて依存しはじめる」事
「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」より
この注意信号に気付かず、人との協力を放棄し、ルールや権威などに救いを求めると「健全な段階（レベル3）」から「通常の段階（レベル4）」にシフトダウンする危険性があります
通常の段階
タイプ6の通常の段階（レベル4）の特徴は以下の通り
①自分が自立を失うのではないかと恐れはじめる
②だが同時に、より支えが必要であると信じる
④彼らは、自分を助けてくれるはずの人々や組織に賭けるが、それについては不安である
③そして、手順やルール、権威、哲学に安心や導きを求める
※参照：「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」から
ナウシカは風の谷と言うシステムと、そこに暮らす人々を信頼し、その維持の為に奮闘しています
それは確かにナウシカの嘘偽り無い本当の気持ち
しかし同時に、心の奥底では周りの人たちに対する不信感もくすぶっています
ナウシカ：「父さん …母さんもいる…」
ナウシカ：「ああ お願い 殺さないでぇ…」
風の谷のナウシカ より © 1984 Studio Ghibli・H
幼い頃、匿っていた王蟲の幼生を取り上げられた事、そして何よりその時に母親が自分の味方になってくれなかった事
その事がナウシカの心の傷となっており、人を心の底から信じきる事ができません
そしてナウシカは、次第に人ではなく腐海の生態系の頂点に存在する不思議で魅惑的な王蟲に救いを求め出します
風の谷のナウシカ より © 1984 Studio Ghibli・H
健全な段階（レベル3）から通常の段階（レベル4）に落ちる時には「目覚めの注意信号」が現れます
タイプ6の「目覚めの注意信号」は「（人ではなく、ルールや権威など）自分の外にあるものに、導きを求めて依存しはじめる」事
ナウシカが人を信じきる事ができずに「健全な段階（レベル3）」から「通常の段階（レベル4）」へと揺れ動いている状態である事が本編で描かれています
健全な段階
そんな不安定な心の状態であったナウシカを「健全な段階」へと導くのは、アスベルとラステルの母であるペジテ市の王妃
物語の途中、ナウシカは絶対絶命の危機に襲われます
風の谷のナウシカ より © 1984 Studio Ghibli・H
王蟲の大軍が風の谷に迫っている中、その状態を伝える事もできずにペジテの兵士によって囚われ監禁されてしまいます
最大の危機を迎えるナウシカ
そんな彼女の前にペジテの王妃が姿を表します
ペジテの王妃：「ナウシカさん ここから出してあげます」
ナウシカ：「あなたは？」
ペジテの王妃：「ラステルの母です」
風の谷のナウシカ より © 1984 Studio Ghibli・H
かつて一番苦しい時に助けてくれなかった母
その想いがナウシカを不健全な道へと誘っていました
しかしペジテ市の王妃は今一番苦しい状態のナウシカを助けてくれます
ナウシカ：「…母さま…」
風の谷のナウシカ より © 1984 Studio Ghibli・H
その姿にナウシカは本当のお母さんの姿を重ね、思わず「母さま…」と呟きその胸に飛び込みます
この瞬間、ナウシカは人の中に安心できる居場所を見出しても良いのだと言う事が心の底から理解できたのでしょう
そしてそんなナウシカの元に村の仲間達、ミトとユパが駆けつけます
ナウシカ：「ミト、ユパさまぁ」
風の谷のナウシカ より © 1984 Studio Ghibli・H
タイプ6（堅実家）は「安心できる自分の居場所」を見つける事によって不安から脱却し、人を信頼し協力し合う事ができるようになります
タイプ6のキャラは常に「自分自身ではない誰かや何かに支えを求め、頼らなければならない」と強く願っています
タイプ6の「通常の段階」は「サポートしてくれる人たちを遠ざけることなく、自分にこれ以上のプレッシャーが課せられないようにしている」状態
タイプ6のキャラクターは周りの支えを失う不安から常に不安でビクビクしています
「安心できる居場所」を作り、信頼できる仲間達と協力し合う事ができると「健全な段階」へとシフトチェンジします
逆に「安心できる居場所」を見つける事ができず、自分一人で頑張れば頑張る程、「不健全な段階」へとシフトチェンジしてしまいます
物語のラスト
物語の最後のシーンでは「風の谷の村人」と「ペジテの人々」が共に手を取り合い風の谷の再建に取り組んでいます
そしてナウシカは皆を率いるリーダーとして「風の谷」と言うシステムの為に尽くす姿が描かれています
風の谷のナウシカ より © 1984 Studio Ghibli・H
ユパとアスペルが腐海に探索に行くのを見送るナウシカの心の状態はおそらく「レベル2の段階」でしょう
風の谷のナウシカ より © 1984 Studio Ghibli・H
タイプ2の「健全な段階（レベル2）」における自己イメージは「私はしっかりしていて、注意深く当てになる」
※参照：「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」から
ナウシカの心は風の谷と共にあり、もう腐海へ心を奪われる（安心できる場所を探して迷う）ことはありません
人を信じられずに蟲に心を奪われていたタイプ6のナウシカが「風の谷と言う安心できる場所」を見つける事で「風の谷のお姫様」になるお話
それが風の谷のナウシカのストーリーの基本構成だと思います
最後に
ナウシカはアニメの中でレベル2の段階まで心を成長させています
しかしまだレベル1の最終段階へは到達していません
レベル2からレベル1への成長には更なる厳しい道を進まなくてはなりません
その苦しみの様子はマンガ原作に描かれています
興味がある方は是非、エニアグラムの「成長のレベル」を参考にしながら、原作の方も読んでみてください
※参照：「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」から
今回はタイプ6のキャラクターの「成長のレベル」についてナウシカを例にとって解説しました
レベル3を重心として、レベル2～4の間を揺れ動くナウシカの心の様子が上手く説明できたと良いのですが…
まだ私自身が勉強中で、上手く説明できたかどうか自信がありません、分析ミスもあるかと思いますが、一所懸命噛み砕いて解説を行ったつもりです
「成長のレベル」は各タイプによって異なる形で行動に現れます
他のタイプについても、今後のブログで少しずつ紹介していく事で、 みなさんと一緒に私自身の学びを進めたいと思います
まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
疑問点などありましたら是非教えてください
今回はここまで
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように！
【参考資料（兼オススメ本）】
「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」
より詳しくエニアグラムの事を知りたい方にオススメ
いきなりこの本を読むと、その情報量に圧倒されて心が折れそうなるかもしれません
覚悟のある方は是非！すごい本です
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