ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第2話より ©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
こんにちは
みんなと一緒に幸せになりたい
がんべあです
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」のキャラクターをエニアグラム分析する連載第2回目
今回は主人公ヴァイオレットの成長について分析を行います
「成長モノ」が大好きな私
いつも良い作品を探していますが、これだけ見事に主人公の成長を描いてくれる作品にはなかなか出会えません
主人公だけでなく、周りのみんなの成長にも感動させてもらいました、涙ウルウルです!
このブログではそんなキャラクター達の成長について考察を深めていきたいと思います
(今回からネタバレありです、ご注意を!!)
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」ストーリー
4年間にわたる東西南北による大陸戦争が終結。その戦場で「武器」と称されて戦うことしか知らなかった少女・ヴァイオレット・エヴァーガーデンは、激化する戦場で両腕を失い、自在に動く義手を付けることを余儀なくされる。
退院したヴァイオレットは、元中佐のホッジンズの下で、自動手記人形としてC.H郵便社で働きはじめる。ヴァイオレットには、かつて戦場で誰よりも大切な人・ギルベルト少佐がいた。最後に聞かされた「愛してる」という言葉が理解できなかった彼女は、仕事と日常を通じて人と触れ合いながら、その言葉の意味を探していく。
(ウィキペディアより)
成長とは?
「成長」とはいったい何なのでしょうか?
成長とは自分や他人へのおもいやりが深まり、受容力が豊かになり、周囲に合わせて自分をコントロールでき、長所がさらに豊かになり、短所があまり目につかず、自信がついて余裕があり、人と仲良く平和に暮らせるような状態である
(究極のエニアグラム:竜頭万里子著より)
一方、成長の反対、後退状態は
後退とは自分や他人へのおもいやりがなくなり、どんな些細なことでも受容できなくなり、周囲に合わせられず、自分をコントロールできず、長所が見えなくなり短所ばかりが目について、自信がなくて余裕もない、傷つきやすく怒りっぽい、そして衝動的にもなって、人々と争いを起こしやすい状態にあること
(究極のエニアグラム:竜頭万里子著より)
このブログでは上に書いた状態をキャラクターの成長・後退として分析を進めていきます
エニアグラムではキャラクターの成長や後退には一定のパターンがあるとされています
ヴァイオレットの成長
主人公ヴァイオレットはエニアグラムではタイプ1(完璧主義者)
タイプ1キャラクターは以下の順番で成長していきます
タイプ1➡ タイプ7➡タイプ5➡ タイプ8➡ タイプ2➡ タイプ4➡ タイプ1(1周して戻ってくる)
タイプ1:「現実的な所」
タイプ7:「何かに興味を持つ所」
タイプ5:「知識欲がある所」
タイプ8:「実際に行動し実行する所」
タイプ2:「人を助ける所」
タイプ4:「個性・自分をしっかりと持っている所」
各タイプの長所は上に書いた通り
これらの長所を順番に身に着けていく事でタイプ1のキャラクターは成長していきます
ヴァイオレットの成長は最初は「ホッジンズ社長に導かれ」、最後は「憧れであるギルベルト少佐に到着する」と言う流れで描かれています
その間の成長の流れを詳しく見ていきます
【第1段階の成長】
タイプ7:「何かに興味を持つ所」
戦争が終わり、憧れの少佐と別れ兵士としての任務がなくなったヴァイオレット、全てを失った彼女は自動手記人形、ドールとしての仕事、そして「人の気持ち・愛とは何か」に興味を持つようになります
クラウディア:「自動手記人形の仕事がしたい?」
ヴァイオレット:「はい。ペンを握るのはまだ困難ですがタイプライターなら操作可能です」
クラウディア:「いや…そうじゃなくて。聞きたいのはどうしてその仕事が…」
ヴァイオレット:「知りたいのです!
“愛してる”を…知りたいのです」
(第1話「「愛してる」と自動手記人形」 より)
【第2段階の成長】
タイプ5:「知識欲がある所」
ヴァイオレットは興味の対象、ドールの仕事を通じて「人の気持ち」について学んでいきます
ルクリア:「本当は、本当はただ…生きててくれるだけで嬉しいの
ありがとうって、伝えたいだけなのに…!
ずっと…言えない」
ヴァイオレット:「ルクリア…手紙を書きましょう貴女の伝えたい気持ちを手紙にしましょう」
(第2話「戻ってこない」より)
【第3段階の成長】
タイプ8:「実際に行動し実行する所」
そして学びを活かし、ドールとして、人の気持を理解表現する実力を少しずつ身に着けていきます
ヴァイオレット:「申し訳ありません。少しは理解出来る様になったと思っていたのですが、人の気持ちは…とても複雑で繊細で
誰もが全ての想いを口にする訳ではなく、裏腹だったり…嘘を吐く場合もあり
正確に把握するのは、私には…とても困難なのです。本当に…申し訳ございません」
(第4話「君は道具でなく、その名が似合う人になるんだ」より)
【第4段階の成長】
タイプ2:「人を助ける所」
身に付けたドールとしての実力を使い、色々な人を助けていくヴァイオレット
ヴァイオレット:「あの手紙で…ご両親に上手く伝えられたでしょうか?」
アイリス:「二人の反応見たら分かるでしょ…
…良い手紙だった。伝わったよ…あんたの書いてくれた手紙。良い手紙だったから」
(第4話「君は道具でなく、その名が似合う人になるんだ」より)
アルベルタ:「お綺麗です」
シャルロッテ:「ヴァイオレットにも…婚礼衣装を見て欲しかったわ」
(第5話「人を結ぶ手紙を書くのか?」より)
リオン:「旅先で彼女と会える可能性は…どのくらいあるのだろうか?
もう一度あの彗星を見上げるほどの確率だろうか?それでも俺は…もう躊躇う事はないだろう
閉じ込められていた扉の向こうに歩き出す勇気を…彼女がくれたのだから」
(第6話「どこかの星空の下で」より)
【第5段階・最終段階の成長】
タイプ4:「個性・自分をしっかりと持っている所」
そして、成長の最終段階
周りの人々を助けることを通じて自分自身について考え始めるバイオレット
そして周りに振り回されるのではなく、自分自身の意見・気持ち・本能を主張できるようになっていきます
ヴァイオレット:でも…少佐に頂いたこの新しい人生の中で、少しだけですが…感じることが出来るようになったのです。代筆を通して…出会った方達を通して…
私は…信じています
少佐がどこかで生きていらっしゃることを
だから私も、生きて、生きて、生きて…その先に何があるか分からなくても、ただ生きて――
そしてまた逢えたら…こう伝えたいのです
私は今…“愛してる”を――
『少しは分かるのです』
(第13話「自動手記人形と「愛してる」」より)
こうしたヴァイオレットの成長が見事に描かれているのが「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」
一人の女の子の成長を描いた実に素晴らしい作品なのです
今回はここまで
次回はヴァイオレットの「具体的な成長過程」を物語中に登場するキャラクターやそのエピソードを交えてもう少し詳しく考察していきます
まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
疑問点などありましたら是非教えてください
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
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