ハウルの動く城より © Studio Ghibli/Walt Disney Pictures
こんにちは
アニメ大好き
みんなと一緒に幸せを見つけていきたい
がんべあです。
「物語の世界観」をエニアグラムで分析していくこのシリーズ。
今回は8w9(クマさん)と4w3(貴族)が主人公の世界観について考察します。8w9と4w3は表と裏の性格の関係、その世界観も正反対となります。
8w9:己だけの世界(城)を作る為に「(現実世界を)力で圧倒してきた」主人公が壁に当たり、その問題を解決するために「(感覚世界の)美意識を高める」事によって前に進もうとする。
4w3:「(感覚世界の)美意識を高める」事によって生きてきた主人公が壁にあたり、「(現実世界での)力」を手に入れる事で前に進もうとする。
8w9は「力」から「美意識」、4w3は「美意識」から「力」へと視点を変化させる事によって問題解決を図ろうとする相反するストーリーとなっています。具体的に見ていきましょう。
【今回検証するキャラクター】
ラオウ(8w9)
メルエム(8w9)
ハウル(4w3)
雨宮 蓮(4w3)
8w9(クマさん)が主人公の「世界観」
メルエム(HUNTER×HUNTER)
まずは前回のおさらいから。
8w9(クマさん)が主人公のお話は共通して以下の世界観に従ってストーリーが進みます。
①己だけの世界(城)を作る為に「力で圧倒してきた」主人公が壁に当たる。
②その問題を解決するために「美意識を高める」事によって前に進もうとする。
「北斗の拳」
ラオウ(タイプ8w9)
メルエム(タイプ8w9)
HUNTER×HUNTER 122話より ©P98-21 ©V・N・M
8w9のラオウとメルエムは共に「力で圧倒する」ことで前に進んでいましたが、その方法に行き詰ります。
壁に当たった2人は「(周りに認められる)美意識を高める」事で問題を解決しようとする姿が物語で描かれています。
詳しくは前回記事で確認してください。
【前回記事】
では次に4w3のキャラクターを見てみましょう。4w3は8w9と真逆の世界観となっています。
4w3(貴族)が主人公の「世界観」
ジョーカー(ペルソナ5)
「ハウルの動く城」
ハウル(タイプ4w3)
ハウルの動く城より © Studio Ghibli/Walt Disney Pictures
ハウルの性格は基本的に個性を尊重する(タイプ4)性格、それに加えて周りに対しての承認欲求が非常に高い性格(タイプ3)を合わせ持っています。
ハウルは「美意識を高め」実力者(パトロン)に取り入る事で世の中を渡り歩いてきました。
ソフィー :「ねえ ハウルはどうして荒地の魔女に狙われてるの?」
ハウル :「面白そうな人だなーと思って、僕から近づいたんだ それで逃げ出した 恐ろしい人だった……」
ソフィー :「ふぅーん……」
ハウル :「そしたら今度は戦争で王様に呼び出された ジェンキンスにも、ペンドラゴンにも」
ハウルの動く城より © Studio Ghibli/Walt Disney Pictures
しかし実力者に見放され一人となってしまうと何もできません。その問題を解決する為にハウルは裏の性格(8w9)となり「純粋な力」を身に着ける事で問題を解決しようとします。
ソフィー:「逃げましょう 戦ってはダメ」
ハウル:「なぜ? 僕はもう充分逃げた ようやく 守らなければならない者が出来たんだ 君だ…」
ハウルの動く城より © Studio Ghibli/Walt Disney Pictures
「精神世界を実現する(守る)」為に「現実的な力」を手に入れようとする。
これが「ハウル」の基本的な世界観・ストーリーとなります。
もう一人4w3のキャラクターを見てみましょう。
「ペルソナ5」
ジョーカー/雨宮 蓮(あまみや れん)(タイプ3w4)
「PERSONA5 the Animation」第1話より ©ATLUS ©SEGA/PERSONA5 the Animation Project
雨宮 蓮もまた「精神世界」で生きているキャラクター。
イゴール:「ようこそ私のベルベットルームへ」「PERSONA5 the Animation」第1話より ©ATLUS ©SEGA/PERSONA5 the Animation Project
雨宮 蓮は男に絡まれていた女性を助けた際、逆に男に訴えられ、保護観察の身となります。
理不尽な世の中を変えたい蓮は「精神世界から現実に影響を与える事ができる力(ペルソナ)」を手に入れます。
蓮:「言われっぱなしか 許せないんだろう おまえも 取り戻そう 大事なものを」
坂本 竜司:「………だよな 俺はいい どっちみちもう札付きの身だ けどあいつらだけは もっぺん日の当たる場所に…」
「PERSONA5 the Animation」第2話より ©ATLUS ©SEGA/PERSONA5 the Animation Project
ハウルと雨宮 蓮が変わった理由は共に「自分の為」から「他人の為」へと意識が変化した為。
4w3は庇護が失われた時に困難に出会うと逃げて耐えようとします。しかしその影響が自分が気にかけている周りの人々(ソフィー・心の怪盗団の仲間達)に及んだ時、今まで出そうとしなかった「力」を発揮する決意ができるのです。
4w3のお話(世界観)は 「(感覚世界の)美意識を高める」事によって生きてきた主人公がパトロン(支援者・人脈)から見放され、自分自身の持つ「(現実世界での)力」を手に入れる事で前に進もうとする。
8w9と4w3の世界の共通点と相違点
共通点と相違点
8w9と4w3の共通点は「どちらも己だけの世界(城)を作る」事。違いは臣下を集める方法。
8w9は力で圧倒する「ボス熊」になり、力を鍛えるために闘争に繰り出す。
4w3は可愛さで甘える「貴族」になり、可愛さ(かっこよさ)を磨くために美意識を深める。
2つのお話の相違点
8w9:己だけの世界(城)を作る為に「(現実世界を)力で圧倒してきた」主人公が壁に当たり、その問題を解決するために「(感覚世界の)美意識を高める」事によって前に進もうとする。
4w3:「(感覚世界の)美意識を高める」事によって生きてきた主人公が壁にあたり、「(現実世界での)力」を手に入れる事で前に進もうとする。
「自分の力(8w9)」と「周りからの評価(4w3)」はどちらも大切。人が成長するためには、どちらか一方ではなく、両方の能力を伸ばし、バランス良く使いこなす事が必要なのです。
今回はここまで
この記事が「イイナ」と感じたら下の【B!ブックマーク】ボタンを押して応援していただけると励みになります。
まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
疑問点などありましたら是非教えてください
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
【物語の黄金パターン】
【用語出典まとめ】
【参考資料(兼オススメ本)】
「究極のエニアグラム性格学―人の性格って、おもしろい!」
これからエニアグラムを学びたい方にオススメ
エニアグラムについての知識が体系化されている分かりやすい本
必要な情報は漏れなく書かれており、読みやすいのに読み応えがある良い書籍だと思います
中古価格 |
「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」
より詳しくエニアグラムの事を知りたい方にオススメ
いきなりこの本を読むと、その情報量に圧倒されて心が折れそうなるかもしれません
覚悟のある方は是非!すごい本です
新品価格 |
「スバルの性格分析ブログ」
「裏と表の性格」についてはこちらのブログを参考にさせてもらっています。