鬼滅の刃 遊郭編 第11話より ©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
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「エニアグラムの裏表」についての考察
アニメのキャラクターを「エニアグラム」を使って分析するこのシリーズ。
今回の考察では鬼滅の刃「遊郭編」に登場する「妓夫太郎兄妹」と「竈門兄妹」の関係を詳しく見ていきます。
「妓夫太郎・堕姫の兄妹」にとって「竈門 炭治郎・禰豆子の兄妹」はそれぞれ「憧れ方向」と「成長方向」の関係。分析していて、2組の兄妹の「考え抜かれた見事な関係」には心が震えました。詳しく見ていきましょう。
【エニアグラムを知らない方はこちらから】
【タイプ3w4(専門家)】
【堕姫(だき)】
【タイプ8w7(一匹狼)】
【妓夫太郎(ぎゅうたろう)】
【タイプ9w1(夢見る人)】
【竈門 炭治郎(かまど たんじろう)】
【タイプ6w7(良き友)
【竈門 禰󠄀豆子 (かまど ねずこ)】
竈門・妓夫太郎兄妹、それぞれ性格の表と裏
竈門兄妹の表と裏の性格は以下の様になっています。
竈門 炭治郎(表:9w1⇔裏5w4)
竈門 禰󠄀豆子(表:6w7⇔裏2w1)
人は表の性格で乗り越えられない困難に出会った時、前に進むために裏の性格が現れます。
竈門 炭治郎の表の性格は9w1(夢見る人)、厳しい現実から離れ(鬼のいる世界を知らずに)平和を夢見ていました。
【タイプ9w1(夢見る人)】
【竈門 炭治郎 (表)】
しかし家族を殺され、妹が鬼となってしまう困難に出会った時、現実を直視する為に裏の性格5w4(偶像破壊者)に変化します。
【タイプ6w7(偶像破壊者)】
【竈門 炭治郎 (裏)】
5w4は目の前の理不尽な世界を壊した(鬼を滅ぼした)先に真実があると信じて行動する性格。
5w4は「夢を見ていたい9w1」と正反対。現実を直視する性格となります。
竈門 禰󠄀豆子の表の性格は6w7(良き友)。対等な関係の「友」になろうとし、友との遊びとして世俗的な娯楽を提供します。
【タイプ6w7(良き友)】
【竈門 禰󠄀豆子 (表)】
しかし家族を殺され、自身も鬼となってしまう困難に出会った時、深刻な問題に協力する勇気を得る為に裏の人格2w1(尽くす人)と変化します。
【タイプ2w1(尽くす人)】
【竈門 禰󠄀豆子 (裏)】
2w1は弱者に対して「尽くそう」とし、弱者への救済として宗教的な思想(鬼から人へ戻れる方法)を教示する性格となっています。
では妓夫太郎兄妹の方はどうなっているのでしょうか?
妓夫太郎(8w9)と堕姫(4w3)はお互いが「表と裏の性格関係」となっています。
妓夫太郎兄妹は幼い頃から助け合いながら困難に立ち向かってきました。
妓夫太郎の表の性格は8w9(ボス熊)。自分だけの世界を築く為に「力で圧倒する」性格。
【タイプ8w9(ボス熊)】
【妓夫太郎 (表)】
「力で圧倒できない状態」に出会った時に、その困難を乗り越える為に裏の性格4w3となって「美意識」を高めようとするのが8w9が成長する流れです。
【8w9のストーリー】:己だけの世界(城)を作る為に「力で圧倒してきた」主人公が壁に当たり、その問題を解決するために「美意識(かっこよさ・可愛らしさ)を高める」事によって前に進もうとする。
しかし妓夫太郎は困難に出会っても裏の性格になる事はなく、表の性格(力で相手を支配する)のまま。
むしろ裏の性格(4w3:美意識を高める)を否定する生き方をしています。
【妓夫太郎 (表のまま)】
裏の性格の長所を自分の中に取り入れる事ができない妓夫太郎は闇落ちの道を進んでいきます。
妹の堕姫の方も見てみましょう。
堕姫(梅)は元々4w3(貴族)。4w3は(感覚世界の)美意識を高める事によって生きる性格。
【タイプ4w3(貴族)】
【堕姫/梅(表)】
梅(堕姫)は現実世界で己を支えていたパトロンの若侍に見捨てられ、生きたまま焼かれてしまいます。
その困難に出会った時、生きる為の力を手に入れようと裏の人格8w9(ボス熊)と変化します。
【4w3のストーリー】: 「(感覚世界の)美意識を高める」事によって生きてきた主人公がパトロン(支援者・人脈)から見放され、自分自身の持つ「(現実世界での)力」を手に入れる事で前に進もうとする。
【タイプ8w9(ボス熊)】
【堕姫 (裏)】
8w9は己だけの世界(城)を作る為に「力で圧倒する」性格。
人が成長する為には「表と裏」の相反する性格を戦わせ、その両方の長所を生かす事ができる第3の道を見つけていく必要があります。
しかし堕姫は裏の性格に飲み込まれ、力(裏の性格)のみを信奉する性格になっていきます。
「表の性格」と「裏の性格」、どちらか一方だけでは人は闇落ちしてしまうのです。
妓夫太郎兄妹にとっての竈門兄妹
成長する事ができずに鬼(闇落ち)となってしまった妓夫太郎と梅(堕姫)。
妓夫太郎兄妹にとって「竈門兄妹の裏の性格」は「憧れ方向」と「成長方向」に対応しています。
【妓夫太郎を中心(主人公)とした関係】
(※妓夫太郎=裏の性格となっている堕姫)
この関係は「竈門兄妹が妓夫太郎兄妹を闇(鬼)の中から導く為」に作者が意図を持って配置しているのだと思います。物語最後では妓夫太郎兄妹は竈門兄妹によって僅かながらも救われる形となります。
梅:「一人にしないで 置いてったら許さないわよ…」
竈門兄妹にとっての妓夫太郎兄妹
妓夫太郎兄妹にとっての竈門兄妹は自身を成長へと導く関係。では逆に竈門兄妹にとっての妓夫太郎兄妹はどう言う関係となるのでしょうか?
それは炭治郎にとっては「成長方向」、禰󠄀豆子にとっては「闇落ち方向」の関係となっています。
【炭治郎の場合】
裏の性格の炭治郎(5w4)にとって妓夫太郎は「成長方向」となります。
物語の中では炭治郎(裏)は「妓夫太郎と戦い抜く」事で「成長」していきます。
※ちなみに裏の性格となった炭治郎には2人の仲間ができます。3人の関係は8(嘴平 伊之助)>5(竈門 炭治郎)>7(我妻 善逸)となっています。
【禰󠄀豆子の場合】
裏の性格の禰󠄀豆子(2w1)にとって堕姫(裏:タイプ8)は「闇落ち方向(=憧れ方向)」。
禰󠄀豆子(裏)は「堕姫と力(タイプ8)に頼って闘えば闘う」ほど「闇落ち」の危険性が高まります。
【禰󠄀豆子VS堕姫】
物語では堕姫(タイプ8)との闘いで闇落ちしそうな禰󠄀豆子を炭治郎が引き留める展開となっています。これはエニアグラム的に大正解。
成長が伴わないタイプ2がタイプ8の人物と深く関係し、その影響を強く受け続けると「闇落ち」してしまう傾向があります。
「力による戦い(タイプ8の長所)」によって炭治郎(裏)は「成長」できますが、禰󠄀豆子(裏)は「闇落ち」してしまうのがエニアグラムを見るとよく理解できます。
では禰󠄀豆子(裏)が「成長」する為にはどうすればいいのでしょうか?
それは「タイプ2はまずタイプ4方向へと進む」のが正しい道筋。
物語の最後では感情を取り戻し甘えん坊のタイプ4に戻った堕姫が描かれます。(裏の姿ではなく)表の堕姫(タイプ4)との交流が禰󠄀豆子にとっての「成長方向」となります。
「”裏”の性格の堕姫」と「力で闘う」のではなく、「”表”の性格の堕姫」と「個性の異なる相手と感情を共有する」事が禰󠄀豆子(裏)の成長のルートなのです。
考察すればするほど緻密な計算に基づいた鬼滅の刃のお話が見えてきて驚かされます。作者は無意識でこれらのキャラクター配置やストーリー展開を行っているのでしょうが、ブログを書きながら無意識の奥深さ、凄さを実感させられました。
今日はここまで。
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「裏と表の性格」についてはこちらのブログを参考にさせてもらっています。