機動戦士ガンダム 1話「ガンダム大地に立つ!」より © 創通・サンライズ
こんにちは
楽しくないと生きていけない
がんべあです
今回は「機動戦士ガンダム」(1st)を13フェイズ分析してみます
初めての方へ
このブログは創作活動をしている人に向けて物語の作り方である「13フェイズ」理論とキャラクターの作り方「エニアグラム理論」を紹介するページです
創作をしていない人でも気軽に読んでいただければと思います
「機動戦士ガンダム」ストーリー構造
「物語のパターン」は沢山ありますが、私が紹介するのは「13フェイズに従った物語」
とても使いやすい構成ですので、ストーリー創りに頭を悩ませているみなさまのヒントになればと思いこのブログを書いています
「機動戦士ガンダム」も13フェイズに従ったストーリーが展開されていきます
では13フェイズ理論に沿ってお話を追いかけてみましょう
フェイズ①【日常】
宇宙に浮かぶスペースコロニー
その中で暮らすメカオタクの少年、主人公のアムロ
外に自分の居場所が見つからず部屋に引き籠もっている毎日
このフェイズでは主人公の暮らす「日常」を描写
そこで主人公の持つ問題点(これの解決が物語のテーマ)を描きます
フェイズ②【事件】
このフェイズで主人公の日常を壊す「事件」が起こります
フェイズ③【決意】
このフェイズでは主人公が事件を受け入れる「決意」をします
この決意をしっかりと描かないと、その後がダラダラした展開になってしまいます
フェイズ④【困難】
「こいつ震えてやがる・・・」
このフェイズでは事件を受け入れた主人公に「困難」が襲いかかります
フェイズ⑤【助け】
ガンダムの性能に助けられる
このフェイズでは主人公に眼の前の困難を乗り越える為の「助け」が現れます
その助けは師匠であったり、主人公を利用しようとする敵であったりしますが、今回のガンダムの様に助けは人ではなく、アイテムや情報であったりする事もあります
フェイズ⑥【成長】
ガンダムで闘う事で徐々にホワイトベースの中で居場所を見つけていくアムロ
このフェイズでは主人公は助けに支えられながら「成長」していきます
見ていて気持ちがいい場面、主人公の成長がしっかりと描かれていきます
フェイズ⑦【転換】
ガンダムを降ろされそうになり、ガンダムに乗ってホワイトベースから脱走するアムロ
そこでランバ・ラルと出会う
「ボクはあの人に勝ちたい」
そして黒い三連星との闘いで憧れていた女性マチルダさんが死亡する
このフェイズは物語の折返し地点
「中盤の大きな盛り上がり」
13フェイズでは「カバードピーク」と名付けています
前半の主人公の成長の総決算
主人公はその成長した力を使って大きな結果を出します
ランバ・ラルや黒い三連星を倒し、マクベの核ミサイルを撃墜します
しかし、主人公は「この成長は本当の成長ではない」事に気付くのです
「本当の成長」とは何か?それを求めて物語は後半に突入していきます
フェイズ⑧【試練】
しかしどこにも自分の居場所が見つからない
しかしララァの側にはライバルのシャアの姿が・・・。
このフェイズでは主人公に大きな「試練」が襲います
前半の主人公の成長は「助け」によって得られた仮の成長
後半は「助け」無しで一人で本当の成長をしていかなくてはなりません
しかし、その力だけでは乗り越えられない「試練」がアムロを襲います
フェイズ⑨【破滅】
シャアとの闘いの中、アムロは運命の人ララァを自らの手で殺してしまう
このフェイズでは主人公に「破滅」が訪れます
主人公に与えられた「試練」は大きく、あがいてもあがいても主人公はそれを乗り越えられません
そして、ついに決定的な「破滅」が主人公を襲い、主人公は前進する気力が無くなるのです
フェイズ⑩【契機】
シャアとの最終決戦の後、自暴自棄になり、炎上するア・バオア・クーの中、半壊したガンダムのコクピットでうずくまるアムロ
そこにホワイトベースに乗る子供たち、カツ・レツ・キッカの声が聴こえてくる
このフェイズでは絶望して立ち止まってしまった主人公を立ち直られるきっかけ「契機」が描かれます
それは今まで足掻いて足掻いて主人公が得てきた「小さな灯り」
主人公は「絶望と言う真の暗闇」に身を置くことによって、ずっと眼の前にあったその「小さな灯り」に初めて気付くことができるのです
フェイズ⑪【対決】
炎上するア・バオア・クーの中からホワイトベースの仲間達を救おうとニュータイプの能力を使い、逃げ道を先導するアムロ
このフェイズで主人公は「自分にとって一番大切なもの」の為に最期の闘いに挑みます
盛り上がるフェイズです!
フェイズ⑫【排除】
しかしそのアムロ自身がまだ脱出できていない
心配するクルー達
しかしカツ・レツ・キッカの導きでアムロ自身も脱出に成功
このフェイズで主人公は闘いに勝利、問題を「排除」します
フェイズ⑬【満足】
「ごめんよ、まだ僕には帰れる所があるんだ。こんな嬉しいことはない」
機動戦士ガンダムのテーマ
自分の居場所を見つけられなかったアムロが自分の居場所を見つける話
と私は感じました(人によって色んなテーマが見出される作品だと思いますので、これが正解ではありませんが)
前回解説したナウシカとほぼ同じテーマ
人は一人では生きていけない
「自分の居場所の発見」と言うのは多くの作品で扱われるテーマの一つだと思います
オマケ(エニアグラム分析)
タイプ6(お姫様タイプ)のキャラクターは常に「自分の居場所」を確保する事が必要です
ナウシカと同じですね
安心できる自分の居場所を確保していないとビクビクして夜も寝れないのがタイプ6の特徴
苦しい旅(人生)の中を共に闘い助け合う事で乗り越えていく仲間たち、その中に自分の生きていく居場所を見つける
それが「機動戦士ガンダム」だと思います
今回はここまで
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みなさんの創作活動が楽しいものになりますように!