そだちロスト其の参より ©西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト
こんにちは
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がんべあです。
「根源的恐れと怒り」に注目してキャラクターの心の内面をエニアグラムで理解しようと言うこのシリーズ。
今回は物語シリーズに登場するヒロインの一人、羽川 翼を例にとってタイプ5(観察者)キャラクターの根源的恐れと怒りについて解説していきます。
参考にするのは「新板エニアグラム【基礎編】自分を知る9つのタイプ」ドン・リチャード・リソ, ラス・ハドソン他著
「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」
私のブログで参考にしているドン・リチャード・リソ, ラス・ハドソン他著の本
より詳しくエニアグラムの事を知りたい方にオススメ
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人は誰しも心の奥底に「恐れ」を持って生きており「怒り」はその恐れによって引き起こさる事が多いです。
そのパターンはエニアグラムのタイプ毎に一定の傾向があります。
その傾向をリソの本に従って探っていきます。
タイプ5の持つ根源的恐れ
エニアグラムの各タイプにはタイプ毎に異なる「根源的恐れ」があります
根源的恐れによって、私たちは何か根本的に間違っているところがあると感じ、強い無意識の不安に狩られます。
タイプ5(観察者)【羽川 翼】の根源的恐れは
「役に立たず、無力で、無能であること」
タイプ5のキャラクターは自分が役立たずであると指摘される事に耐えられません。
タイプ5(観察者)
強烈に思考する、理性的タイプ
知覚が鋭い。革新的。秘密主義。孤立している。
(参照:「新板エニアグラム【基礎編】自分を知る9つのタイプ」 ドン・リチャード・リソ, ラス・ハドソン他著)
忍野 扇:「羽川先輩 どうしても解らないと言うのであれば 私は皆さんの良い後輩でありたいですからね (中略) この簡単な問題が 私にはどうしても解けないので答えを教えて下さい(中略)とお願いするのであれば 模範解答を呈示してあげなくもありません」
そだちロスト其の参より ©西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト
羽川 翼:「扇ちゃん 10秒頂戴」
忍野 扇に罵られた羽川は静かに激怒します。
タイプ5は「自分が役に立たない」と指摘される事に耐えられません。
この心の動きをエニアグラムで詳しく見ていきましょう。
タイプ5の心の流れ
リソの本によるとタイプ5のキャラクターの心理状態は以下の様に記されています。
羽川 翼の行動とリソの本に書かれた内容を照らし合わせてみました。
①タイプ5が徹底して知識を追求する背後には、世界でうまく機能できるのだろうかという深い不安がある。
②タイプ5は、ほかの人ほど自分がものごとをうまくこなせないと感じている。
羽川 翼:「血は繋がって無くても家族になれるって 私も昔はそう思ってたんだけどねぇ
頑張って仲良くしようとか…思ってたんだけどねぇ」
③彼らは思考という安全なところから、ものごとをどのようにしたらいいのかを最終的に解明でき、いつかは世界に再び加わるだろうと信じている。
羽川 翼:「今朝 お父さんに殴られたの」
阿良々木 暦:「殴られたって それは…!!」
羽川 翼:「ほら…だって考えてみてよ阿良々木君
もしも阿良々木君が40歳位でさぁ
見も知らぬ17歳の子供から 知った様な口を利かれたとして ちょっと腹が立っちゃったとしても カチーンと来ちゃても それはしかたがないと思わない?」
④タイプ5は、すでによく知っていて確立されているものを探求することには興味がありません。
阿良々木 暦:「お前は何でも知ってるなぁ」
羽川 翼:「何でもは知らないわよ 知ってる事だけ」
⑤通例ではないもの、見過ごされるもの、奇異で驚異的、思いもよらないもの、秘密、オカルトなどに関心が向かう。
ブラック羽川:「そいつらはご主人の両親って奴らしいぜぇ…よくわかんにゃいけど」
⑥『ほかの人たちが知らないものを知ること、あるいは、誰も体験したこののないものを創り出すこと』により、タイプ5は、ほかの誰も占めたことのない、自分に適した場所をもつことができる そして、このような場所(ニッチ)を育てることは、独立と自信を獲得するうえで最良の方法であると信じています。
阿良々木 暦:「ブラック羽川 なんだそりゃ?」
忍野:「あの状態の委員長ちゃんの事さ
あれを触り猫と呼ぶのはちょっと違うからね
新種には新種の名前が必要だ
新しい現代の妖怪 ブラック羽川」
阿良々木 暦:「ネーミングセンスねぇよ…」
⑦したがってタイプ5は、安全と自尊心のため、自身が能力があり、世界とつながっていると感じられるある程度の専門知識を、少なくともひとつの分野においてもっている必要があります。
彼らは次のように考えます。「自分がとてもうまくやれる何かを見つけよう。そうしたら、人生の挑戦に立ち向かうことができる。ただし、よけいなものに気を逸らされたり、邪魔されたくない」
羽川 翼:「ならば私はまず自分の名前を知るべきだ それでこそ初めて私は私を定義できるだろう」
⑧よかれあしかれ、タイプ5が探求する分野は、社会的承認を当てにしません。
実際、人が自分の考えにあまりにもかんたんに同意するなら、タイプ5は自分の考えがありきたりすぎるかもしれないと恐れる傾向さえあります。
⑨したがって、タイプ5の強烈な集中力は目覚ましい発見や革新に至りますが、性格がより硬直したものであれば、自滅的な問題も生み出しかねません。
これは、彼らの集中力が無意識的に、もっとも差し迫った実際的問題から注意を逸らす役目を果たすためです。
苛虎:「ふん、保証するよ それは無い
その女は泣かない
泣きたい時は泣きたい心を切り離す
嫌な時は嫌な心を切り離す
そうやって18年間生きてきた
我輩やお前を生みながら
否、これからもずっとそうやって生きていく…」
彼らの不安の源-対人関係、身体的な力の欠如、仕事が見つからないことなど-が何であれ、通常の段階のタイプ5は、こうした問題に取り組まない傾向があります。
皮肉なことに、彼らが自らの専門領域にどれほど通じたとしても、この世界で機能できるかという より根源的な不安を解消することにはなりません。
たとえば海洋生物学者のタイプ5が、ある甲殻類のすべてを学んだとしても、自分の家庭を適切に営むことができないのではという恐れを持っているかもしれません。
それは潜在的不安を解消していないことになるでしょう。
(参照:「新板エニアグラム【基礎編】自分を知る9つのタイプ」 ドン・リチャード・リソ, ラス・ハドソン他著)
まとめ
タイプ5の根源的な恐れは「役に立たず、無力で、無能であること」
タイプ5のキャラクターは専門分野の知識を集める事に集中しすぎて、身近な不安に対処する事ができません。
その不安に触れられる事でタイプ5は激怒するのです 。
タイプ5キャラクターの心が少しでもイメージできたでしょうか?
自分と異なるタイプのキャラクターの心が解ると、今まで理解できなかった行動の意味がはっきりして実に興味深いです。
まだまだ勉強中ですので、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います。
みなさんと一緒に勉強していけると嬉しい限り。
疑問点などありましたら是非教えてください。
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います。
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
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