四月は君の嘘 第1話より ©新川直司・講談社/「四月は君の嘘」製作委員会
こんにちは
アニメ大好き
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がんべあです
このブログはエニアグラムを使って色々なアニメキャラクター達の「性格」を分析する事で、創作活動や作品を観る時の手助けにしようと言う内容です
今回は「四月は君の嘘」の主人公有馬 公生(タイプ5:観察者)を例にとってタイプ5キャラクターの「成長のレベル」について解説をします
※成長のレベルとは「心の健全度」を表しています
有馬 公生の「成長のレベル」は長い物語を通じて「不健全な段階」から「通常の段階」そして「健全な段階」へとシフトチェンジしています
物語の最初では「不健全な段階」であった公生ですが、宮園かをりとの出会いが彼を変化させていきます
その様子を見ながら、タイプ5キャラクターの「成長のレベル」について解説していきます
【有馬 公生】
四月は君の嘘 第1話より ©新川直司・講談社/「四月は君の嘘」製作委員会
【宮園 かをり】
四月は君の嘘 第1話より ©新川直司・講談社/「四月は君の嘘」製作委員会
有馬 公生の「成長のレベル」
有馬 公生の性格はタイプ5(観察者)
タイプ5のキャラクターは「観察者であり、他のどのタイプよりも、ものごとがなぜこの様になっているのかを調べたいと思う性格」
こだわり=「知識・分析・倹約」
この表に従って公生の心の状態を見ていきましょう
「成長のレベル」の段階
物語当初、公生の「成長のレベル」の重心は不健全の段階(レベル7)だと思われます
物語の序盤、公生の精神状態はレベル7を重心として、レベル7~8の間を揺れ動いています
タイプ5の「不健全の段階:レベル7」の特徴
①世界に自分の居場所を見つけることができないのではと恐れる。それは、そのとおりかもしれない
②いくばくかの安全を得るために、彼らは世界とのあらゆるつながりを断ち切り、孤立した空虚になる一方の世界に退却する
③もっとも基本的なニーズ以外すべて拒否するが、それでも恐れに悩まされる
「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」より
具体的にその様子を見ていきましょう
物語冒頭(宮園 かをりと出会う以前)、公生は現実から逃げ、頭の中の妄想に囚われています
公生の母:「あなたは私の代わりにヨーロッパで活躍するの」
公生:「母さんが喜んでくれるなら 元気になってくれるなら ぼく頑張るよ」
公生:「いよいよヨーロッパのコンクールを視野に入れた3年前 母が死んだ
ピアノは嫌いだ それでも しがみついているのは きっと 僕には何もないから
ピアノを除けば僕は空っぽで 不細工な余韻しか残らない」
四月は君の嘘 第1話より ©新川直司・講談社/「四月は君の嘘」製作委員会
公生は母が死んでから自分の弾くピアノの音だけが聴こえなくなります
そしてコンクールから遠ざかり、周りとの関係を断ち切る事で安心を得ようとしますが、公生の心から「恐れ」は消えず、その妄想に苦しめられています
そんな「不健全な段階」に陥っている公生を助けるのがヒロインの宮園 かをり
四月は君の嘘 第1話より ©新川直司・講談社/「四月は君の嘘」製作委員会
彼女との出会いによって、不健全な状態(レベル7~8)から通常の段階(レベル5~6)へとシフトチェンジしていく公生の姿がこの後の物語で描かれていきます
タイプ5の「通常の段階」
「通常の段階」へとシフトチェンジした公生は、恐る恐る「頭の中の世界」から「現実の世界」へと踏み出し始めます
公生:「やるよ 君の伴奏を…
どうなっても知らないからな」
四月は君の嘘 第1話より ©新川直司・講談社/「四月は君の嘘」製作委員会
そして、「現実の世界」の中で何かを行う為、知的活動に集中する行動を始めます
タイプ5の「通常の段階(レベル5)」の特徴
①人のニーズにより、自分のプロジェクトから注意を逸らされるのではと心配する
②したがって、知的活動を強めることにより、立ち入られることがないようにする
③彼らは自分のニーズを最小限にし、神経質で秘密主義になる ひとりで過ごす時間が増え、別のリアリティについて考え込む
「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」より
不健全な段階では「何かをする気が全く起きない」のに対して、通常の段階では「何かを行う為、知的活動に集中している」状態
前に進む決意を行う公生は知的活動(ピアノの演奏)に集中をし始めます
再びピアノと向き合うことになった公生
しかし公生は周りが怖くて堪りません
タイプ5の「通常の段階」の特徴は知的活動に集中する為に、他人を遠ざけようとする傾向があります
公生:「そうか またお前と二人ぼっちか…」
四月は君の嘘 第6話より ©新川直司・講談社/「四月は君の嘘」製作委員会
「通常の段階」にシフトチェンジし、ピアノの演奏を再開した公生が次の「健全な段階」へと上がる為には、人との関わり合いが必要です
アニメの中では、有馬 公生と宮園かをりとの交流の積み重ねが丁寧に描かれており、その過程を通じ公生が成長していく姿が見事に描かれていきます
公生:「苦しいよ でも充実している
だから ありがとう
もうずっと前から僕の世界は変わっていった
ただ気付かなかっただけ…」
公生:「僕の身体に積もった埃を払ってくれてありがとう」
四月は君の嘘 第1話より ©新川直司・講談社/「四月は君の嘘」製作委員会
「健全な段階」
その後、公生は沢山の人たちの触れ合いを通じて物語の最後では「根元的な恐れ」を克服しレベル1の段階に達することができます
「根元的恐れ」とは各タイプが「無意識に受けた子供時代のメッセージ」から生まれた恐れの事で、タイプによって異なる形を示します
タイプ5の根元的恐れは
『役に立たず、無力で、無能であること』
詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみて下さい
公生:「みんな見てる 僕はみんなに答えなきゃ
これは母さんがくれた音
渡が気付かせてくれた音
椿が見つけてくれた音
相座や井川さんと競って生まれた音
相座さんと一緒に作った音
紘子さんが思い出させてくれた音」
公生:「君の言う通りだ 耳を澄ませば僕は沢山の音で溢れている
僕は一人じゃない
僕らは誰かと出会った瞬間から一人ではいられないんだ
僕らは繋がっている」
四月は君の嘘 第22話より ©新川直司・講談社/「四月は君の嘘」製作委員会
物語を通じて公生は「自分は周りの人の役に立っている」事を実感し、根元的恐れを克服します
タイプ5の根元的恐れは
『役に立たず、無力で、無能であること』
公生は「根元的恐れ」を克服する事によって、レベル1の段階へと到達する事ができますが、その道程は長く険しいもので、とても1回のブログでの解説には収まりきれません
今後のブログで公生の成長過程で何があったのかを少しづつ分析・解析していきたいと思います
タイプ5の「健全な段階(レベル1)」の特徴
①自分が環境から切り離されている-外側の観察者-という思いこみを手放す
②そのことにより、自信をもって人生にかかわることができる
③彼らはまた、逆説的であるが、根元的欲求-能力があり有能であること、そして世の中で生きていけること-を満たす
④それによって思考が明晰になり、洞察力と深み、思いやりをもつ
「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」より
最後に
今回はタイプ5のキャラクターの「成長のレベル」について有馬 公生を例にとって解説しました
公生の成長については、各レベル毎(レベル8→レベル1まで)の成長過程を今後のブログでより詳しく解説を付け加えていきたいと思っています
他にも書きたい事がいっぱいあって目が回りそう
次の公生の解説が何時になるか分かりませんが、落ち着いて一つ一つ解説を続けていきたいと思いますので、よろしくお願いします
疑問・質問があったら是非教えて下さい
みなさんと一緒に私自身の学びを進めたいと思います
今回はここまで
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
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