ダンダダン 第7話より ©龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会
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今回は2024年秋アニメ、ダンダダンから「白鳥 愛羅」と「アクロバティックさらさら」の関係についての考察。
2人は「表の主人公」と「裏の主人公」の関係。
第7話がめっちゃ良かったので検証に力が入ります。
第7話『優しい世界へ』までのネタバレ有ります。ご注意を。
ダンダダン第7話「優しい世界へ」で描かれたアクロバティックさらさらの生前の姿。母と娘が精一杯生きている様子とその結末に涙無しでは見れませんでした。
白鳥 愛羅とアクロバティックさらさらは理想的な表と裏の主人公の関係。
良い「裏の主人公」を決めるポイントは次の3点。
①:主人公とそりが合わずにケンカばかりしている。
②:けど相手(主人公)の事が気になって仕方がない。
③:二人のぶつかり合いがそのまま成長物語の基礎となっている。
悲しくて魅力的な2人の関係を考察していきましょう!
【エニアグラムを知らない方はこちらから】
「ダンダダン」PV
【白鳥 愛羅(しらとり あいら)】(主人公)
ダンダダン 第6話より ©龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会
【アクロバティックさらさら】(裏の主人公)
ダンダダン 第6・7話より ©龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会
裏の主人公とは
裏の主人公の役割は「主人公を否定する存在」である事。主人公(テーゼ)に対するアンチテーゼが裏の主人公。表と裏の主人公は相反する性格となっています。
アニメの中で白鳥 愛羅とアクロバティックさらさらはお互いの事が気になる存在として描かれています。
白鳥 愛羅:「お母さん…」
白鳥 愛羅:「あれ 違う」(中略)
アクロバティックさらさら:「愛羅 そうか 思い出した 私は愛羅のお母さんだったんだ」
ダンダダン 第7話より ©龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会
主人公と裏の主人公は相反する存在。相手の事が気になりながらも理解し合う事ができません。
そんな2人がお互いを理解し受け入れていく流れがお話の基本パターン。
白鳥 愛羅:「お母さん 愛してる」
ダンダダン 第7話より ©龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会
裏の主人公は主人公の成長にとって重要な位置を占めるキャラクター。その様子を詳しく見てみましょう。
主人公の白鳥 愛羅は周りの人たちと対等な関係の「友」になろうとし、友との遊びとして世俗的な娯楽(表面上の楽しさ)を提供しています。
白鳥 愛羅:「可愛いだけじゃないわ そこら辺のボンクラ共にも笑顔で挨拶してあげるの 美少女に好かれてると思い込む事で彼らは明日を生きられるの」
ダンダダン 第6話より ©龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会
一方、裏の主人公のアクロバティックさらさらは弱者に対して「尽くそう」とし、弱者への救済として宗教的な思想を教示しようと闘っています。
ダンダダン 第7話より ©龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会
白鳥 愛羅(周りとの調和を大切にする)とアクロバティックさらさら(周りに頼らず一人で闘う)とは正反対の性格。
「主人公の行動理由(テーゼ)」と「裏の主人公の行動理由(アンチテーゼ)」は正反対、相反する考えがぶつかり合いながら物語が進む、それが物語に裏の主人公が登場する理由となります。
アクロバティックさらさら:「ごめんなさい愛羅 私はあなたを守るって誓ったのに 私はあなたを傷付けてしまった」
ダンダダン 第7話より ©龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会
【裏の主人公を詳しく知りたい方はこちらの記事で】
「白鳥 愛羅」と「アクロバティックさらさら」の関係
主人公の白鳥 愛羅の性格はタイプ6w7。
6w7(良き友)は自分の事より周りの共同体の事を気にする心配性(タイプ6)、それに加えて今この時を楽しむ(タイプ7)性格。
一方の裏の主人公、アクロバティックさらさらの性格はタイプ2w1。
二人は正反対の性格で得意・苦手も逆転しています。
白鳥 愛羅(6w7:良き友)は「現実」を見ることは得意ですが、自身の「内面」と深く向き合う事は苦手。
そんな彼女は母親との死別をきっかけに裏の性格となり勇気を得ようとします。
愛羅の父:「だから愛羅は強くならなきゃ お母さんがいなくてもちゃんとできるよって いつかお母さんが帰ってきた時に自慢できるように」
白鳥 愛羅:「うん 愛羅はちゃんと自慢できる子になる」
ダンダダン 第7話より ©龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会
一方のアクロバティックさらさら(2w1:尽くす人)は弱者に対して「尽くそう」とし、弱者への救済として宗教的な思想を教示します。しかし問題解決した相手との交流は苦手。
二人は「内面」と「現実」と言う相反する世界に生きています。
「白鳥 愛羅」のお話のガイドライン
白鳥 愛羅(主人公)のお話
【ストーリーライン(世界観)】
6w7:「争いを好まず調整役に徹してきた」主人公が、仲間の為に「(勇気を出して)戦いの先頭に立つ」お話。
【6w7のお話についての詳しい解説はこちら】
ダンダダンのストーリーは白鳥 愛羅にとっては「平和から闘い」へ歩みだすお話、アクロバティックさらさらにとっては「闘いから平和」へ進むお話。
表と裏の相反する主人公、そのままでは二人は互いの事が気になりながらも理解し合う事はできません。
白鳥 愛羅:「あんたみたいなバケモノを倒すの!」
ダンダダン 第6話より ©龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会
アクロバティックさらさら:「あなたのせいよ あなたが愛羅をそそのかしてお突っ張りにしたんでしょうが 私の事バケモノだなんて そんな事言う子じゃなかったああああ」
ダンダダン 第6話より ©龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会
そんな主人公を導くのが第3のキーキャラクター「主人公を導く者」の役割となります。
白鳥 愛羅にとっての「主人公を導く者」は綾瀬 桃。
【綾瀬 桃(あやせ もも)】(タイプ9w8:主人公を導く者)
マイペースなのんびり屋さん(タイプ9)、それに加えて現実的で社交的、人と仕事をするのを好みます(タイプ8)。
9w1より社交的。人と仕事をするのを好みます。ダンダダン 第1話より ©龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会
綾瀬 桃:「あんたのオーラでバカ女のオーラを補うってそう言ったでしょ どうやるの やり方教えて」
ダンダダン 第7話より ©龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会
アクロバティックさらさら:「あなたの超能力で私のオーラとアイラの消えかかったオーラを繋いで 言わば通信ケーブルのようにね」
ダンダダン 第7話より ©龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会
「主人公を導く者」はそのままでは相反する主人公と裏の主人公を結びつける役割。
「主人公を導く者」の導きによって成長した「主人公」は物語を通じて「裏の主人公」と相互理解をしていきます。そして最終的に表と裏の主人公は力を合わせて「ヒロイン」を救う。
これが成長物語(ビルドゥングスロマン)のお話のパターン。
綾瀬 桃:「待って 止めて お願い…」
ダンダダン 第7話より ©龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会
白鳥 愛羅にとっての「ヒロイン」はタイプ3のキャラクター。ダンダダンに登場するタイプ3には綾瀬 星子がいます。
【綾瀬 星子(あやせ せいこ)】(タイプ3w2:ヒロイン)
ダンダダン 第3話より ©龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会
第7話時点ではまだ愛羅と星子の間には何の関係もありませんが、今後の展開が気になります。
裏の主人公「アクロバティックさらさら」についても見ていきましょう。
「アクロバティックさらさら」のお話のガイドライン
アクロバティックさらさら(裏の主人公)のお話
2w1:弱者の為に一人で「戦って」きた主人公が、周りとの「対等な関係」を築こうとする話。
アクロバティックさらさら(タイプ2)にとっての「主人公を導く者」は高倉 健(タイプ4)となります。
【高倉 健(たかくら けん)】(タイプ4w5:主人公を導く者)
「個性・ロマン・創造性」を求め人とは違う道を進もうとします(タイプ4)、それに加えて独立心が強く、集めた知識を分析して活用する事が得意(タイプ5)な性格。
4w3より内向的。ステイタスや人から受け入れられることを気にしない。ダンダダン 第7話より ©龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会
アクロバティックさらさらの娘さんはやんちゃでタイプ8っぽい性格に見えますがこれからの登場はあるのでしょうか。
アクロバティックさらさらにとっての「ヒロイン」はまだ分かりませんが、連れ去られた自分の娘を救う話になるといいですね。
それにしても白鳥 愛羅とアクロバティックさらさらを導く者がそれぞれ綾瀬 桃と高倉 健と言う見事な構成のお話。こう言う素晴らしいお話に出会えるのでアニメを見るのは止められません。
エニアグラムでの配役を見つけてお話の流れを推測するのはとても楽しい作業。あなたの創作活動にも是非活用してみてください。
今日はここまで。
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まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
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「裏と表の性格」についてはこちらのブログを参考にさせてもらっています。