勇気爆発バーンブレイバーン 第10話より ©「勇気爆発バーンブレイバーン」製作委員会
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「エニアグラムの裏表」についての考察
今回の考察は「勇気爆発バーンブレイバーン」。
第10話『日本ではそれをOMIAIという』までのネタバレ有ります。ご注意を。
「勇気爆発バーンブレイバーン」は主人公イサミと相棒ブレイバーン[スミス]の物語。…とずっと思って観ていました。しかし10話で真の主人公はルルだった事が判明してビックリ仰天しています。
ルルが主人公と解った理由。それは「裏の主人公」の存在。
成長物語(ビルドゥングスロマン)には4人のキーキャラクターが登場します。それは「主人公」「裏の主人公」「主人公を導く者」「ヒロイン」の4人。
そして彼ら・彼女ら4人の性格と関係をエニアグラムで分析をすると決まったパターンが見受けられます。詳しく見ていきましょう。
【エニアグラムを知らない方はこちらから】
「勇気爆発バーンブレイバーン」のお話
人型兵器・ティタノストライド(TS)が実用化された時代、ハワイ・オアフ島での合同軍事演習(アド・リムパック)中に地球外から正体不明の武装勢力が襲来した。TSと同じ人型兵器を擁するその勢力は強力なバリアを持ち地球の兵器がまるで通用せず、アド・リムパック参加中の部隊も壊滅寸前に追い込まれた。
せめて仲間の命だけでも助けようとしていたイサミ・アオの下に謎の緑色をした光が敵の攻撃を阻んだ。そこに現れたのは人語を話す巨大ロボットで、イサミに搭乗を要求する。ブレイバーンと名乗るそのロボットはイサミが搭乗することで無敵の力を発揮し敵を排除することができたが、彼はなぜかイサミに一方的な感情を向ける。そのためにイサミはスパイ容疑がかけられCIAの厳しい尋問を受けるなど、とてつもない受難が始まるのであった。
(ウィキペディアより)
ルルが主人公だと解った理由
先に述べた様にそれは「裏の主人公」の存在。ルルに対する裏の主人公はスペルビアになります。
【ルル】(主人公:6w7)
勇気爆発バーンブレイバーン 第5話より ©「勇気爆発バーンブレイバーン」製作委員会
【スペルビア】(裏の主人公:2w1)
勇気爆発バーンブレイバーン 第7話より ©「勇気爆発バーンブレイバーン」製作委員会
勇気爆発バーンブレイバーンに登場するメインキャラクターはイサミ・スミス(ブレイバーン)・ルル・スペルビアの4人。
私はスペルビアは主人公の「イサミ(9w1)に対する裏の主人公(5w4:偶像破壊者)」だとずっと思い込んでいました。
しかし論理を重んじるタイプ5にしてはとても感情的であったり、積極的に他人に関わろう(推して参る)とする所がタイプ5らしくないなぁと違和感を感じてもいました。
それもそのはず、実はスペルビアはイサミ(9w1)ではなくルル(6w7)に対する裏の主人公でタイプ2w1。タイプ2だと思うとスペルビアに対して抱いていた違和感が解消されます。
第1話のミスリードに騙された私ですが、「イサミではなくルルが主人公」と言う展開にはまたまた見事に騙されてしまいました。
裏の主人公とは
裏の主人公の役割は「主人公を否定する存在」である事。主人公(テーゼ)に対するアンチテーゼが裏の主人公。表と裏の主人公は相反する性格となっています。
裏の主人公は主人公の「成長」にとって重要な位置を占めるキャラクター。
裏の主人公は主人公を否定します。
ルル:「おじさま言ってた ルル乗せれば望み叶う力になる(中略)だからおじさま 乗せて」
スペルビア:「なるほど 相分かった あのバーンブレイブバーンと推して参るには 今の我では力不足 ルルを使うしかあるまい」
ルル:「!! ルル おじさまの…」
スペルビア:「だが断る!」
ルル:「クッ…ピッ」
スペルビア:「貴様の様な得体の知れないルルを 誰が入れようか 加えて二度と我をおじさまなどと呼ぶな!」
ルル:「おじさまいけず…」
勇気爆発バーンブレイバーン 第10話より ©「勇気爆発バーンブレイバーン」製作委員会
ルル(6w7:良き友)は周りの人々と対等な関係の「友」になろうとし、友との遊びとして世俗的な娯楽を提供するマスコット的なキャラクター。
ルル:「イサミ!! 何かあった? 何か見えた??」
イサミ:「敵の母艦だ」
ルル:「ボカン!」
イサミ:「あれを破壊すれば きっと向こう側にいる仲間達にも会える」
ルル:「ボカン ボカーン!!」
勇気爆発バーンブレイバーン 第6話より ©「勇気爆発バーンブレイバーン」製作委員会
明るく楽天的なルル(6w7)の姿はまるでタイプ7(楽天家)の様にも見えます。しかし本来のタイプ7と同じく、これは本来自分が向き合うべき課題への恐怖から逃れる(目を逸らす)為に必要以上に明るく振る舞っている行動なのでしょう。
一方のスペルビアは闘う事で弱きものに対して「尽くそう」とし、救済の為に宗教的な思想を教示しようとしています。
スペルビアの口癖「推して参る」を辞書で調べてみました。
※「推して参る」:1 自分のほうから出かけて行くこと。 また、招かれていないのに人を訪問することを、詫びる気持ちをこめていう。 2 出すぎていること。 差し出がましいこと。 (デジタル大辞泉より)
「推して参る」とは相手の都合を考えず差し出がましくおせっかいを焼く事。「ありがた迷惑で世話好き」のタイプ2らしい口癖。
加えてウィングの「生真面目」なタイプ1(完璧主義者)の性格も表しています。
スペルビア:「ますますブレイバーンと推して参る事が困難になってしまった」
勇気爆発バーンブレイバーン 第7話より ©「勇気爆発バーンブレイバーン」製作委員会
スペルビア:「ブレイバーン 我はあのルルに主の言う所の魂を見た それは 我らデスドライブズにも宿っているものだ 主にも このイサミにも」
勇気爆発バーンブレイバーン 第7話より ©「勇気爆発バーンブレイバーン」製作委員会
ルル(争いを好まず調整役に徹してきた)とスペルビア(差し出がましく戦いの先頭に立つ)とは正反対の性格。
「主人公の行動理由(テーゼ)」と「裏の主人公の行動理由(アンチテーゼ)」は正反対、相反する考えがぶつかり合いながら物語が進む、それが物語に裏の主人公が登場する理由となります。
「ルル」と「スペルビア」の関係
主人公、ルルの性格はタイプ6w7。
一方の裏の主人公のスペルビアの性格はタイプ2w1。
2w1(尽くす人)は弱きものを「助ける(守る)(タイプ2)」為に「正義(タイプ1)」を教示する性格。
二人は正反対の性格で得意・苦手も逆転しています。
ルル(6w7:良き友)は周りと仲良くする事は得意ですが、周りの為に勇気を出して真剣に何かと闘う事は苦手。
その為、いつも周りに対して「親しみ安いふざけた態度」を取っています。
ルル:「クッ ピ―!」
勇気爆発バーンブレイバーン 第5話より ©「勇気爆発バーンブレイバーン」製作委員会
一方のスペルビア(2w1:調停者)はその逆で真剣に何かと闘う事は得意ですが、周りと仲良くする事は苦手。
「周りを寄せ付けない孤独な態度」を取っています。
スペルビア:「これでは我の望みは叶えられん 少し考える時間が欲しい しばし待たれよ」
勇気爆発バーンブレイバーン 第7話より ©「勇気爆発バーンブレイバーン」製作委員会
ルルが「外向的で周りと積極的に仲良くしようとするのが得意」なのに対してスペルビアは「内向的で周りと打ち解けるのが苦手」な性格。
二人は「外面」と「内面」と言う相反する世界に生きています。
「ルル」と「スペルビア」のお話のガイドライン
ルル(主人公)のお話
6w7:「争いを好まず調整役に徹してきた」主人公が、仲間の為に「(勇気を出して)戦いの先頭に立つ」。
【6w7のお話についての詳しい解説はこちら】
スペルビア(裏の主人公)のお話
【ストーリーライン(世界観)】
2w1:弱者の為に「戦って」きた主人公が、周りとの「対等な関係」を築こうとする。
【2w1のお話についての詳しい解説はこちら】
「勇気爆発バーンブレイバーン」のストーリーはルルにとっては「現実から内面」へ歩みだすお話、スペルビアにとっては「内面から現実」へ進むお話。
表と裏の相反する主人公、そのままでは二人の世界は交わりません。そんな主人公を導くのが第3のキーキャラクター「主人公を導く者」の役割。
【イサミ・アオ】(タイプ9w1:主人公を導く者)
タイプ9w1(夢見る人)はマイペースなのんびり屋さん(タイプ9)、それに加えて真面目で融通が利かない(タイプ1)性格。
勇気爆発バーンブレイバーン 第10話より ©「勇気爆発バーンブレイバーン」製作委員会
ルルは今まで楽天的な姿で周りとの調整役に徹してきました。それはみんなの為に戦う勇気が無かったから。
しかしイサミの導きによってルルは真剣な顔となり、勇気を出してみんなの為に戦う決意をする事ができるのです。
ルル:「どうしよう イサミ みんな…」
イサミ:「ルル 俺がいる 生きよう スミスの分まで」
勇気爆発バーンブレイバーン 第10話より ©「勇気爆発バーンブレイバーン」製作委員会
ルル:「イサミ 帰って来たよ」
勇気爆発バーンブレイバーン 第10話より ©「勇気爆発バーンブレイバーン」製作委員会
勇気を出して前に進み出すルル。今までにない真剣な表情が描かれます。
6w7(良き友)のストーリーは「争いを好まず調整役に徹してきた」主人公が、仲間の為に「(勇気を出して)戦いの先頭に立つ」物語。
『主人公を導く者』の導きによって自分の心の中に”戦う為の理由”を見出した『主人公』は『裏の主人公』と交流する事で成長をしていきます。そして最終的に二人で力を合わせて『ヒロイン』の心を救う。
成長物語(ビルドゥングスロマン)のお話のパターンはどれもこの4人によって構成されています。
ではルルにとってのヒロインは誰なのでしょうか?
ルルが助け出すべきヒロイン。それはルイス・スミス(ブレイバーン)。
【ルイス・スミス】(タイプ3w2:ヒロイン)
タイプ3w2(魅了する人)は基本的に目立ちたがり屋(タイプ3)の性格、それに加えて他人の事が気になるおせっかい焼き(タイプ2)な面があります。
勇気爆発バーンブレイバーン 第5話より ©「勇気爆発バーンブレイバーン」製作委員会
「勇気爆発バーンブレイバーン」の基本的な物語の構成は『ルル(主人公)』が『イサミ(主人公を導く者)』の導きによって『スペルビア(裏の主人公)』と相反する想いを統合し、『スミス[ブレイバーン](ヒロイン)』を救うお話。
そんな構成のお話だったのですね、第10話を見るまで全く気が付きませんでした。ホントやられましたよ。
イサミの導きによって成長したルルは「裏の主人公スペルビアと分かり合う為」にブレイブドライバーに搭乗します。
ルル:「私とおじさま(スペルビア)一つになって みんなの助けになる事ができれば 勇気を信じろ!」
勇気爆発バーンブレイバーン 第10話より ©「勇気爆発バーンブレイバーン」製作委員会
ブレイバーン:「これはルルとスペルビアに必要な通過儀礼なのだ」
ブレイバーン:「お互いの命を賭し 熱い魂をぶつけ合ったその時 2人の心が通じ合い ジャパンではそれをOMIAIと言う…」
勇気爆発バーンブレイバーン 第10話より ©「勇気爆発バーンブレイバーン」製作委員会
主義主張の異なる表と裏の主人公が真剣に闘って分かり合い、その後ヒロインを助けるのは物語の基本構成。ルルとスペルビアの闘いは基本に従った見事な展開でした。
※「fate/stay night」で主義主張の異なる衛宮士郎(主人公)とアーチャー(裏の主人公)が闘いを通じて分かり合い、その後間桐桜(ヒロイン)を救い出す展開と同じ。
4人のキーキャラクター達の関係はエニアグラムで表すと下図の様になっています。
勇気爆発バーンブレイバーンがルルを主人公としたお話の構成となっている事が分りましたでしょうか。
…と色々考察して来ましたが、実はルル自身が10話本編で「自分が主人公」なのだと高らかに宣言しています。
ルル:「そう これは私の 勇気の物語だ」
勇気爆発バーンブレイバーン 第10話より ©「勇気爆発バーンブレイバーン」製作委員会
このシーンを見た時にはホント心が痺れました!
最終回まであと少し。ラストもきっと熱く燃えさせてくれると楽しみにしています。
エニアグラムでの配役を見つけてお話の流れを推測するのはとても楽しい作業。あなたの創作活動にも是非活用してみてください。
今日はここまで。
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まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
疑問点などありましたら是非教えてください
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
【用語出典まとめ】
【参考資料】
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「裏と表の性格」についてはこちらのブログを参考にさせてもらっています。