がんべあの「ぶれない」キャラクター&ストーリーの作り方

創作活動の強い味方「エニアグラム」と「13フェイズ」

「表の性格」と「裏の性格」 サクガン「メメンプー」と「ボス」について考察する エニアグラム5w6⇔1w9

f:id:gunber:20220106083325p:plainサクガン 第12話より ©「サクガン」製作委員会/SAKUGAN Project

 

  こんにちは

 アニメ大好き

 みんなと一緒に幸せを見つけていきたい

 がんべあです。

 

まず最初にお詫びいたします。

 以前書いたサクガンの記事「メメンプーとメローロの考察」ですが、完全に分析が間違っていました。申し訳ありません。

【その記事はこちら

gunber.hatenablog.com

 以前の記事では「主人公」メメンプーに対する「裏の主人公」はメローロと分析しています。

 しかし第1シーズン最終回を見て、メメンプーに対する裏の主人公は「シビト」と呼ばれる謎の武装集団のリーダー「ボス」だった事がようやく解りました。

 

 「分析を間違えた理由」はサクガンを全12話だと思い込んでいた為。1クール(12話)でお話を終わらせるためには「裏の主人公」は物語前半で登場しなくてはいけません。調度良いタイミングで登場したメローロをてっきり裏の主人公だと思い込んでしまいました。

 まさか最終回(12話)でようやく「裏の主人公が主人公の前に登場する」展開とは夢にも思いませんでした。それもそのはず、物語はまだまだ続くのですね。

 

 メローロはおそらくタイプ7(楽天家)。タイプ7(メローロ)はタイプ5(メメンプー)の憧れ方向。アニメをよく見返してみると「メメンプーがメローロの事を憧れの目で見ている様子」が多く描かれています。

メメンプー:「サンキュー メローロ メローロは頼りになるなぁ」

f:id:gunber:20220106082424p:plainサクガン 第10話より ©「サクガン」製作委員会/SAKUGAN Project

 

メメンプー:「へー メローロが父親なら良かったのに」

f:id:gunber:20220106082439p:plainサクガン 第10話より ©「サクガン」製作委員会/SAKUGAN Project

 メローロはアニメの中ではタイプ1方向(生真面目な性格)に退行(闇落ち方向)している状態な事と、物語に登場するタイミングからすっかりタイプ1かと勘違いしていました。

 裏の主人公(主人公を否定するアンチテーゼ)にしてはメメンプーと仲が良すぎるなとずっと引っかかってはいたのですが…面目ありません。

 

 「エニアグラムの裏表」についての考察

 

 さて、気を取り直して、アニメの中に登場する「裏表の性格の差」激しいキャラクター(や裏表の関係のキャラクター)エニアグラムを使って分析するこのシリーズ。今回の考察はサクガンに登場する「メメンプー」と「ボス」。2人の性格は表と裏の関係となっています。

 

 サクガンのストーリー

 岩盤に隔てられた「コロニー」では人類が暮らす遠い未来。その外には「ラビリンス」と呼ばれる危険な未開地帯があり、そこを開拓しようとする者たちは「マーカー」と呼ばれていた。マーカーを目指す少女・メメンプーと、その父で元マーカーのガガンバーはラビリンスに挑もうとしていた。(ウィキペディアより)

www.youtube.com

【メメンプー】(主人公)(5w6:守るもの)

f:id:gunber:20211110060947p:plainサクガン 第1話より ©「サクガン」製作委員会/SAKUGAN Project

【ボス】(裏の主人公)(1w9:理想主義者)

f:id:gunber:20220105075702p:plainサクガン 第12話より ©「サクガン」製作委員会/SAKUGAN Project

 「主人公」と「裏の主人公」の性格はエニアグラムの「裏と表」の関係。今回はメメンプーとボスの関係と、二人の今後のストーリー展開について分析していきます。

 

 裏の主人公とは

 裏の主人公の役割は「主人公を否定する存在」である事。主人公(テーゼ)に対するアンチテーゼが裏の主人公となります。

ボス:「お前は他の虹の子とは毛色が違うようだな」

メメンプー:「だからその虹の子とは何なのだ?」

ボス:「存在してはならない子供」

f:id:gunber:20220105075930p:plainサクガン 第12話より ©「サクガン」製作委員会/SAKUGAN Project

 ボスはメメンプーの事を「虹の子」と呼び「世界にとって存在していてはならない者」と言い放ちます。

 裏の主人公は主人公をただ否定するだけではありません。ボスは理想を持っています。

ボス:「ただのマーカー等に虹の子の運命を担う事はできぬ 崇高な使命も志も持たないあの男に お前の魂は救済できない」

f:id:gunber:20220105080436p:plainサクガン 第12話より ©「サクガン」製作委員会/SAKUGAN Project

「主人公の行動理由(テーゼ)」と「裏の主人公の行動理由(アンチテーゼ)」は正反対、相反する考えがぶつかり合いながら物語が進む、それが物語に裏の主人公が登場する理由なのです。詳しく見ていきましょう。

【裏の主人公を詳しく知りたい方はこちらの記事で】

gunber.hatenablog.com

主人公と裏の主人公の関係

 主人公のメメンプーの性格はタイプ5w6。

 5w6(問題解決者)は独立心が強く、集めた知識を分析して活用する事が得意(タイプ5)、それに加えて協調性を保つために他人の問題を解決したい(タイプ6)性格。

 

 一方の裏の主人公、ボスの性格はタイプ1w9。

 1w9(理想主義者)は基本的に真面目で理想を求める(タイプ1)完璧主義者、それに加えてもの静かで内向的な(タイプ9)性格

 

 二人は正反対の性格で得意・苦手も逆転しています。

f:id:gunber:20220214092415j:plain

 メメンプー(5w6:問題解決者)は目の前の問題を見出し解決するのは得意ですが、本当に自分が望む(具体的な)理想的な状態は分かっていません。

 ロマンを追い求めるメメンプーは理想を「具体的な言葉」で表すのは苦手です。

メメンプー:「夢で見るたび どんどん確信が強まる 私には分かるんだ その景色は確かに存在する なあ どうしようもなく ドキドキするんだ この気持ち止められない あの景色を確かめる為 私はマーカーになるんだぁ!」

f:id:gunber:20220105083703p:plain

f:id:gunber:20220105084006p:plainサクガン 第1話より ©「サクガン」製作委員会/SAKUGAN Project

 

 ボスはその逆で理想を「具体的に語る」事が得意

ボス:「虹の子 この血の因子を持つ遺伝子から作られた子供たち 理に反した世界を生長らせる為の仕組み 歪なる鬼児であるお前たちを抹消する為に我々死人は生まれた 虹の子の存在がアンダーワールドを終焉へと導く この世界の混乱を招き最悪の火種を生む 周囲の人間を傷つける罪深き子供 皆の笑顔も希望も夢をも奪う 全てはその呪われた血の宿命 虹の子はこの世界に存在してはならない お前はいらない子なのだ」

f:id:gunber:20220105081247p:plain

f:id:gunber:20220105084443p:plainサクガン 第12話より ©「サクガン」製作委員会/SAKUGAN Project

 

 ボス(1w9:理想主義者)は理想を語る事は得意ですが、その一方で理想を実現する上で「何が(具体的な)問題かを見つけ出し解決する」のはとても苦手です

 ボスは自らの理想を実現する為に「シビト」と呼ばれる組織を作っています。しかし「理想」は高いものの、それを「実現する具体的な方法」を考える事は実に苦手、稚拙な行動を続けている様子がアニメの中で描かれています。

メローロ:「そんな人の中には 更に歪んだ思想を抱き 危険な行動を起こした者も それがシビトです シビトは反体制 反管制局のテロリスト集団 彼らは民衆解放の名の下 電気を奪い コロニーを機能不全に陥いらせています

f:id:gunber:20220106081031p:plainサクガン 第10話より ©「サクガン」製作委員会/SAKUGAN Project

 メメンプーが苦手な「理想の状態」を具体的に言語化する事はボスの得意分野。一方ボスの苦手な「理想の実現する際の具体的な問題点を見つけ出し解決する」のはメメンプーの得意とする所となります。

 

主人公と裏の主人公のお話のガイドライン

メメンプー(主人公)のお話

【ストーリーライン(世界観)】
5w6:「現実世界(理論で理解できる小さな世界)」にいた主人公が「理想の世界(理論だけでは理解できない大きな世界)」とは何かを探し求める。

ガガンバー(タイプ8:メメンプーの成長方向):「お前が行くってんなら世界の果てだろうが 見たくねぇ現実だろうが何だって付き合うぜ お前の旅を見届けるって決めたからな…でお前はどうしたいんだ?」

f:id:gunber:20220105082114p:plainサクガン 第12話より ©「サクガン」製作委員会/SAKUGAN Project

【5w6のお話についての詳しい解説はこちら】

gunber.hatenablog.com

 

ボス(裏の主人公)のお話

【ストーリーライン(世界観)】
1w9:「理想の世界」にいた主人公が「目の前の世界の現実的な問題」の解決を行う事になる。

【1w9のお話についての詳しい解説はこちら】

gunber.hatenablog.com

 

「サクガン」のストーリーはメメンプーにとっては「現実から理想」へ歩みだすお話、ボスにとっては「理想から現実」へ進むお話。

 メメンプー(テーゼ)とボス(アンチテーゼ)が戦いを通じて分かり合い、共に満足する事ができる新たな道(ジンテーゼ)を見つけていくハッピーエンドのお話になるといいですね。

 

ガガンバー:「さて 次の目的地はどうする?」

メメンプー:「決まってる 夢で見たあの場所だぁ!」

f:id:gunber:20220105082705p:plain

クガン 第12話より ©「サクガン」製作委員会/SAKUGAN Project

 サクガンは基本のストーリーラインがしっかりしていてとてもいい作品だと思います。世界観やキャラクターも実に魅力的な作品。それだけに物語の演出にちょっと物足りなさを感じています。是非、第2シーズンではこのいいお話とキャラクターを最大限に活かした展開を期待しています。

 

 今回はここまで。

 

 前回のメローロの解説は間違えていましたが、こうして間違えを見つける事ができて、とても満足。

「結果」ではなく、考える「過程」をみんなと一緒に楽しんでいきたいなと思っています。

 まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います

 疑問点などありましたら是非教えてください

 

 この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います

 みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!

 

 

【参考資料】

「究極のエニアグラム性格学―人の性格って、おもしろい!」

 これからエニアグラムを学びたい方にオススメ

 エニアグラムについての知識が体系化されている分かりやすい本

 必要な情報は漏れなく書かれており、読みやすいのに読み応えがある良い書籍だと思います

究極のエニアグラム性格学―人の性格って、おもしろい!

中古価格
¥996から
(2020/1/12 08:49時点)

「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」

 より詳しくエニアグラムの事を知りたい方にオススメ

 いきなりこの本を読むと、その情報量に圧倒されて心が折れそうなるかもしれません

 覚悟のある方は是非!すごい本です

新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ

新品価格
¥1,870から
(2019/12/11 08:53時点)

 「スバルの性格分析ブログ」

「裏と表の性格」についてはこちらのブログを参考にさせてもらっています。