贄姫と獣の王 第1話より ©友藤 結・白泉社/「贄姫と獣の王」製作委員会
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「エニアグラムの裏表」についての考察
アニメの中に登場する「裏表の性格の差」が激しいキャラクター(や裏表の関係のキャラクター)を「エニアグラム」を使って分析するこのシリーズ。
今回の考察は「贄姫と獣の王」に登場するサリフィ。サリフィは「表と裏の性格」のギャップがとても大きいキャラクター。その変化を考察していくと彼女の抱える問題点とその解決方法が見えてきます。
【サリフィ】(表の性格:タイプ6w5)
贄姫と獣の王 第2話より ©友藤 結・白泉社/「贄姫と獣の王」製作委員会
【サリフィ】(裏の性格:タイプ1w2)
贄姫と獣の王 第1話より ©友藤 結・白泉社/「贄姫と獣の王」製作委員会
【エニアグラムを知らない方はこちらから】
【贄姫と獣の王のお話】
99番目の生贄として魔族の王に捧げられた少女・サリフィ。しかし彼女は自分の運命を受け入れ、王を恐れず歩み寄ることを決めていた。新月の夜、サリフィは生贄の儀式へと向かうが、そこにいたのは魔族ではなく、人間の姿をした王であった。 サリフィを妃にすると決めた魔族の王は、彼女からレオンハートという名を与えられ、人間と魔族の共生を目指し共に歩み始める。
(ウィキペディアより)
サリフィの表の性格
サリフィは元々「気が弱く穏やか」な性格。自分が何をしたいのかは分かりません。
サリフィ:「でも生贄として死ぬ道しかなかった私には (おいで蜜はこっちだよ) 揺るぎない役割を持っている姿は とても美しいものに見えたんだ」
サリフィ:「だから王様は偽物なんかじゃないよ 私にもいつかそんな役割ができたら いいな…」
贄姫と獣の王 第2話より ©友藤 結・白泉社/「贄姫と獣の王」製作委員会
【サリフィ(表):タイプ6w5(守る人)】
自分の事より周りの共同体の事を気にする心配性(タイプ6)、それに加えて独立心が強く、集めた知識を分析して活用する事が得意(タイプ5)な性格。
6w5は目の前の状況に上手く対応する事は得意ですが、自分が行っている行動の理由(大儀)を見つける事は苦手。
しかしある事情からサリフィは裏の性格と変化します。
サリフィの裏の性格
サリフィの裏の性格は「気が強く冷静」な性格。
表と裏の性格は正反対。
サリフィ:「私はここから逃げても帰る場所も 待つ家族もいないの だからここであなたに食べられてお終い それでいいの」
贄姫と獣の王 第1話より ©友藤 結・白泉社/「贄姫と獣の王」製作委員会
【サリフィ(裏):タイプ1w2(擁護者)】
サリフィ(裏)は自分の行動の理由(大儀)を見つける事を得意としています。
基本的に真面目で理想を求める(タイプ1)完璧主義者、それに加えて理想を示す為の方法として人々を救おうとする(タイプ2)性格。
サリフィが裏の性格となった理由、それは「家庭の事情で無邪気に両親に甘える事ができなかった」から。
両親からの愛情と言う「絶対的な自身の存在理由」を与えられなかったサリフィは裏の性格となり「自分が生きる為の理由」を見つけ出そうとするのです。
レオンハート:「供犠の夜を待たずとも 私のほんの気まぐれで この細首を今ここで引き裂く事もできるのだぞ これでもまだ貴様は私を恐れぬのか」
サリフィ:「うん 私もっと怖いもの知ってるの」
サリフィ:「昔ひどい嵐の夜に古びた本を読んでいて 私の名前が古い言葉で犠牲、生贄と言う意味を持っている事を知ったの」(中略)
サリフィの母:「やっぱり次の生贄はこの村から」
サリフィの父:「心配するな うちの子は大丈夫だよ」
サリフィの母:「でも」
サリフィの父:「こんな時の為に あの子を わざわざ身代わりを拾い育ててきたんじゃないか な」
サリフィの父母:「はっ」
サリフィ:「自分が初めから生贄として育てられていた事よりも 両親だった人たちの 冷たく凍った瞳がなにより恐ろしかった」
サリフィ:「だけど 王様の目は全然違う だから怖くないよ」
贄姫と獣の王 第1話より ©友藤 結・白泉社/「贄姫と獣の王」製作委員会
「贄姫と獣の王」のお話構成
裏の性格となって自身の存在理由を見出そうとするサリフィ。しかし裏の性格は付け焼刃的なもの。
サリフィが見つけた自身の存在理由は「生贄としての存在理由」と言う自虐的なものでした。
サリフィ:「私はここから逃げても帰る場所も 待つ家族もいないの だからここであなたに食べられてお終い それでいいの」
贄姫と獣の王 第1話より ©友藤 結・白泉社/「贄姫と獣の王」製作委員会
しかしサリフィはレオンハートと出会う事で正常な道へと進み出します。
彼女が次に見つけた存在理由は「王の支え」となる事。
サリフィ:「私はただ王様の隣に居たいだけだよ 人間の私が今ここで生きていられるのは 王様のおかげだから(中略)私には何の力も無いけど 少しでもお手伝いがしたい」
贄姫と獣の王 第8話より ©友藤 結・白泉社/「贄姫と獣の王」製作委員会
裏の性格になって自身の存在理由を捜すサリフィは「主人公を導く者」であるレオンハート(タイプ9)に導かれ成長していきます。
【レオンハート】(タイプ9w1):主人公を導く者
贄姫と獣の王 第1話より ©友藤 結・白泉社/「贄姫と獣の王」製作委員会
表の性格のままでは「自分の存在理由」を導きだす事はできません。しかし裏の性格が独自に導き出した「自分の存在理由」もまた不完全なもの、応急処置にしかなりません。
サリフィが一人で見つけた自身の存在理由は「生贄としての存在理由」と言う不完全なものでした。
サリフィには表(テーゼ)と裏(アンチテーゼ)の性格が共に手を取り合って導き出す第3の道(ジンテーゼ)が必要。そしてそれにはレオンハート(タイプ9:主人公を導く者)の導きが必要となります。
サリフィ:「わー もふもふ」
レオンハート:「全く現金な奴だ さっきまで震えあがっていたくせに」
サリフィ:「王様があったかいから もう怖くない」
贄姫と獣の王 第1話より ©友藤 結・白泉社/「贄姫と獣の王」製作委員会
成長していくサリフィが救い出すヒロインは以下の3名。
【イリヤ】(タイプ3w2):ヒロイン①
贄姫と獣の王 第7話より ©友藤 結・白泉社/「贄姫と獣の王」製作委員会
【テトラ】(タイプ3w2):ヒロイン②
贄姫と獣の王 第12話より ©友藤 結・白泉社/「贄姫と獣の王」製作委員会
【セト】(タイプ3w4):ヒロイン③
贄姫と獣の王 第22話より ©友藤 結・白泉社/「贄姫と獣の王」製作委員会
サリフィ:「私はイリヤにずっと救われていたの だからもう許してあげて 自分を 何も守れなかったなんて思わないで 自分を攻めたりしないで イリヤ 私の事守ってくれてありがとう」
贄姫と獣の王 第7話より ©友藤 結・白泉社/「贄姫と獣の王」製作委員会
サリフィ:「私ね あなたが生まれてきてくれて本当に嬉しいよ だってそのおかげで こんなに優しい子に出会えたんだから」
テトラ:「はっ…」
テトラ:「う う うぇぇぇぇぇぇぇぇ~ん」
贄姫と獣の王 第12話より ©友藤 結・白泉社/「贄姫と獣の王」製作委員会
サリフィ:「理由なんて何でもいいよ 自分を苦しめるだけの意味なら無くたっていいよ どんな風に生まれたって 自分は自分にしかなれない あなたになれるのは あなたしかいないんだから 生まれた意味なんてそれで充分じゃない」
セト:(ああ そうか私がずっと欲しかったものは たった一つ…)
贄姫と獣の王 第24話より ©友藤 結・白泉社/「贄姫と獣の王」製作委員会
サリフィが見出した最終的な「自分の存在理由」
サリフィが見出した最終的な「自分の存在理由」は人間と魔族の架け橋として裏の主人公(人の国の王)との相互理解を達成する事。生贄となって人間界から魔族の元に来た自分にしかできない存在理由を見出します。
【人間(ヨアナ)の国の王】(タイプ1w2):裏の主人公
贄姫と獣の王 第21話より ©友藤 結・白泉社/「贄姫と獣の王」製作委員会
人間の国の王:「そなたがオズマルゴの使者サリフィ・クライノエル 生贄を免れたと言う者か」
贄姫と獣の王 第21話より ©友藤 結・白泉社/「贄姫と獣の王」製作委員会
今日はここまで。
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