見える子ちゃん 第2話より ©泉朝樹・KADOKAWA刊/見える子ちゃん製作委員会
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「エニアグラムの裏表」についての考察
アニメの中に登場する「裏表の性格の差」が激しいキャラクターを「エニアグラム」を使って分析するこのシリーズ。(と言いつつ今回も裏と表の主人公の解説ですが…)今回の考察は見える子ちゃんに登場する「四谷 みこ」と「百合川 ハナ」。二人の性格は表と裏の関係となっています。
【エニアグラムを知らない方はこちらから】
見える子ちゃんのストーリー
ある日突然、普通の人間には見えない存在が見えるようになった女子高生みこは、その存在に怯えながらも立ち向かわずに精一杯平常心を装い、見えないふりをしてやり過ごすこととなる。(ウィキペディアより)
【四谷 みこ】(主人公)
見える子ちゃん 第2話より ©泉朝樹・KADOKAWA刊/見える子ちゃん製作委員会
【百合川 ハナ】(裏の主人公)
見える子ちゃん 第1話より ©泉朝樹・KADOKAWA刊/見える子ちゃん製作委員会
今回は四谷 みこと百合川 ハナの関係と、今後のストーリー展開について分析します。
裏の主人公とは
四谷 みこは見えない存在が見えてしまう特異体質。世にも恐ろしいバケモノを目の前にして見えないフリをするその胆力には驚かされます。
一方の百合川 ハナは人一倍怖がりの性格をしてます。
見えない存在:「ミエル…ミエル?」
みこ:「………」
見える子ちゃん 第2話より ©泉朝樹・KADOKAWA刊/見える子ちゃん製作委員会
みこ:「ハナ ホントそれ系苦手だよね」
ハナ:「こないだもテレビ付けたらたまたま怖いシーンで夜ごはんのボルシチ全部吐いたよ…」
見える子ちゃん 第2話より ©泉朝樹・KADOKAWA刊/見える子ちゃん製作委員会
みこにははっきりと見える存在がハナには全く見えていません。
みこ:「う、うわっ…き、気付いてないっ…?」
見える子ちゃん 第2話より ©泉朝樹・KADOKAWA刊/見える子ちゃん製作委員会
みこ(見える・恐怖に強い)とハナ(見えない・恐怖に弱い)とは正反対の性格。
裏の主人公の役割は「主人公を否定する存在」である事。主人公(テーゼ)に対するアンチテーゼが裏の主人公。
「主人公の行動理由(テーゼ)」と「裏の主人公の行動理由(アンチテーゼ)」は正反対、相反する考えがぶつかり合いながら物語が進む、それが物語に裏の主人公が登場する理由なのです。詳しく見ていきましょう。
【裏の主人公を詳しく知りたい方はこちらの記事で】
主人公と裏の主人公の関係
主人公の四谷 みこの性格はタイプ4w5。
4w5(ボヘミアン)は「個性・ロマン・創造性」を求め人とは違う道を進もうとします(タイプ4)、それに加えて独立心が強く、集めた知識を分析して活用する事が得意(タイプ5)な性格。
一方の裏の主人公、百合川 ハナの性格はタイプ9w8。
二人は正反対の性格で得意・苦手も逆転しています。
四谷 みこ(4w5:ボヘミアン)は自分の「内面」と向き合い行き先を決める事は得意ですが、内面に潜り過ぎて「現実」を見失いがち。
先生:「あー 焦った 何あれ 超見える」
見える子ちゃん 第1話より ©泉朝樹・KADOKAWA刊/見える子ちゃん製作委員会
百合川 ハナ(9w8:調停者)はその逆で「現実」を見ることは得意ですが、自身の「内面」と深く向き合う事は苦手としています。
ハナ:「しかもなんか時計も止まっちゃってて 最近よく止まるんだよねぇ 電池もお腹すくのかなぁ あ 蛍光灯とかもよく切れるんだよぉ まさか家全体が腹ペコ?」
見える子ちゃん 第1話より ©泉朝樹・KADOKAWA刊/見える子ちゃん製作委員会
二人は「内面」と「現実」と言う相反する世界に生きています。
主人公と裏の主人公のお話のガイドライン
「4w5と9w8」のお話の典型例が第2話「超見える」で描かれています。確認してみましょう。
第2話後半は、みことハナが「拾った捨て猫の里親を募集する」お話。SANで告知した結果、2人の人物が待ち合わせ場所に現れます。
一方は強面のチンピラ風、もう一人は穏やかそうな好青年。ハナ(9w8)は強面のお兄さんを怖がって、好青年に猫を預けようとしますが…。
見える子ちゃん 第2話より ©泉朝樹・KADOKAWA刊/見える子ちゃん製作委員会
みこ:「ダメ、この人は絶対…ダメ」
見える子ちゃん 第2話より ©泉朝樹・KADOKAWA刊/見える子ちゃん製作委員会
みこ(4w5)は強面のお兄さんの方に猫を託します。
みこ:「お願いします」
見える子ちゃん 第2話より ©泉朝樹・KADOKAWA刊/見える子ちゃん製作委員会
ハナ:「よ、良かったの?」
みこ:「うん 多分」
見える子ちゃん 第2話より ©泉朝樹・KADOKAWA刊/見える子ちゃん製作委員会
みこは内面を見る事が得意、上辺に騙されずに本質を見る事ができますが、ハナは外見重視、内面を見る事は苦手。
しかし良い事ばかりではありません。みこには大きな危険が待ち受けています。
アニメの第1話では「みこの将来への危険性」がさりげなく演出されています。
先生がある漢文を書いた作者の意図を授業している場面。
先生:「えー、だからねぇ ここでは主人公がどうして虎になったかを考える事が大事なんだけど 正直良く分からないわよねぇ」
先生:「うーん そうねぇ みんなならどう思うかな? 自分が虎になってしまって 少しずつ人間だった事も忘れていったら…」
見える子ちゃん 第1話より ©泉朝樹・KADOKAWA刊/見える子ちゃん製作委員会
「人とは異なるものになってしまい、自分が”人”である事を忘れてしまう」
それがタイプ4の持っている危険性。
タイプ4は内面に没入し、人とは異なる個性を追い求める性格、それが過ぎると「自分自身が現実世界の中に生きている一人の人間」である事を忘れ去ってしまう危険性があります。
四谷 みこ(主人公)のお話
【ストーリーライン(世界観)】
4w5:「空想世界」に引きこもっていた主人公が壁に当たり、その問題を解決するためにリアルな「現実世界」へ飛び出す(認識する・目を向ける)決心をする。
百合川 ハナ(裏の主人公)のお話
【ストーリーライン(世界観)】
9w8:「リアルな現実世界」に「不可思議な空想(人の内面)世界」が侵入してくる。
「見える子ちゃん」のストーリーは四谷 みこにとっては「内面から現実」へ歩みだすお話、百合川 ハナにとっては「現実から内面」へ進むお話。
コメディ色が強いアニメですが、細かく分析していくと実にしっかりとしたストーリーラインで構成されている事が分かります。
追記
今週の見える子ちゃん(第8話)は新たな担任が赴任してきた事で「今まで無視してきた存在」を無視できなくなる大きな転換点のお話でした。
見える子ちゃん 第8話より ©泉朝樹・KADOKAWA刊/見える子ちゃん製作委員会
ヤバい、この展開は面白すぎる!
「見える子ちゃん」のストーリーは四谷 みこにとって「内面から現実」へと進む話。
みこの前に無視する事ができない「現実」が現れました。追い詰められた今後のみこはどうなってしまうのでしょうか。
基本に忠実な展開だからこそゾクゾクしてきます。
見える子ちゃんは今期のアニメの中ではベスト3に入るお気に入りのアニメ。今後の展開に超期待しています。
今回はここまで。
まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
疑問点などありましたら是非教えてください
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
【参考資料】
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「裏と表の性格」についてはこちらのブログを参考にさせてもらっています。