タクト・オーパス 第5話より ©DeNA/タクトオーパスフィルハーモニック
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「エニアグラムの裏表」についての考察
アニメの中に登場する「裏表の性格の差」が激しいキャラクターを「エニアグラム」を使って分析するこのシリーズ。(と言いながら最近は「裏と表の主人公」シリーズになっていますね…)今回の考察はtakt op.(タクトオーパス)に登場する「朝雛タクト」と「シントラー」。二人の性格は表と裏の関係となっています。
【エニアグラムを知らない方はこちらから】
takt op.(タクトオーパス)のストーリー
音楽が失われた西暦2047年の世界を舞台に、クラシック音楽を中心とする有名な楽曲や歌劇の力を宿した少女たち「ムジカート」と、それを導く「コンダクター」(指揮者)による、異形の怪物に対する戦いが描かれる。
(ウィキペディアより)
先週放送された第7話 真実-Noise-では主人公のタクトと裏の主人公シントラーの全面対決が始まりました。
悪の権化とも思えるシントラーに対しタクトの怒りがさく裂します。
【朝雛タクト】(主人公)
【シントラー】(裏の主人公)
しかし、タクト(主人公)はシントラー(裏の主人公)を叩き潰してはいけません。その理由を詳しく見ていきましょう。
裏の主人公とは
裏の主人公の役割は「主人公を否定する存在」である事。主人公(テーゼ)に対するアンチテーゼが裏の主人公となります。
シントラー:「朝雛 タクトはコンダクターとしての力を私利私欲の為に用いております 野放しにしておけば必ずや…」
裏の主人公は主人公をただ否定するだけではありません。シントラーは理想を持っています。
シントラー:「世界は今大きく疲弊している 全ての民を支えるだけの力はこの大地には無い ならばどうすべきか 簡単だよ 無駄な消費を削ればいい 低俗な者は消え 選ばれた者だけが集う理想の世界が築かれる」
「主人公の行動理由(テーゼ)」と「裏の主人公の行動理由(アンチテーゼ)」は正反対、相反する考えがぶつかり合いながら物語が進む、それが物語に裏の主人公が登場する理由です。詳しく見ていきましょう。
【裏の主人公を詳しく知りたい方はこちらの記事で】
主人公と裏の主人公の関係
主人公の朝雛タクトの性格はタイプ9w1。
タイプ9w1(夢見る人)はマイペースなのんびり屋さん(タイプ9)、それに加えて真面目で融通が利かない(タイプ1)性格。
一方の裏の主人公、シントラーの性格はタイプ5w4。
二人は正反対の性格で得意・苦手も逆転しています。
朝雛タクト(9w1:夢見る人)は9w1は良い夢を信じ、平和を維持しようと心がける事は得意ですが、都合の悪い現実から目を逸らしがちです。
コゼット:「たった一週間でどうしてこうなっちゃうの? 先週私があんなに綺麗に片付けたのにぃ」
朝雛タクト:「生活する上での全ての機能を集約した結果だ 雑事に阻まれる事なく没頭できる最高の空間だぞ」
コゼット:「ただのモノグサじゃん 見なよ そこなんて小さくてヤバい子達が集まってパーティーやってるよ」
シントラー(5w4:偶像破壊者)はその逆、現実を見つめ、悪い「偶像」を「破壊」した先に真実があると信じ、破壊するために理想を根拠にして論破します。しかし攻撃性が高すぎて自身の安息まで壊す恐れがあります。
タクト:「はっ 英雄だと…狂人の間違いだろ!」
タクトが苦手な「現実世界の問題と向き合う」事はシントラーの得意分野。一方シントラーの苦手な「周りとの安息を見出す(平和を望む)」のはタクトの得意とする所となります。
主人公と裏の主人公のお話のガイドライン
朝雛タクト(主人公)のお話
【ストーリーライン(世界観)】
9w1:「リアルな現実世界」で壁に当たった主人公が、問題を解決する為に「現実とは異なる新たな世界(異世界)」へ旅立つ。
シントラー(裏の主人公)のお話
【ストーリーライン(世界観)】
5w4:「理論の世界(異世界)」にいた主人公に「現実世界」が浸透してくる。
【5w4のお話についての詳しい解説はこちら】
「takt op.(タクトオーパス)」のストーリーはタクトにとっては「現実の問題に向き合っていく道」を見つけるお話、シントラーにとっては「問題を平和的に解決しようとしていく道」を見つけるお話。
シントラーのやり方は決して良いやり方ではありません。しかしそのやり方をただ否定するだけ(きれい事を並べるだけ)ではタクトの未来は行き詰ってしまいます。
主人公が裏の主人公を倒した後の未来
主人公(タクト:9w1)が裏の主人公(シントラー:5w4)を叩き潰すとどうなってしまうのでしょうか?
その結末は主人公自身が裏の主人公と入れ替わる事になる可能性が高いと思います。
Fate/stay nightでは裏の主人公(アーチャー:5w4)と分かり合えなかった時の主人公(衛宮 士郎:9w1)の未来が描かれています。
アーチャー:「正しい救いを求めれば求めるほど お前は自己矛盾に食い尽くされる ただの殺し屋に成り下がる それが分からないのなら 死ね その思想ごと砕け散れ!」
Fate/stay night [Unlimited Blade Works] 21話より ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
裏の主人公を受け入れられない主人公を待ち受けている未来は「八方塞がりの破滅」か「闇落ち状態」。
タクト(テーゼ)とシントラー(アンチテーゼ)は互いに戦う必要があります。しかしその戦いは相手を倒すものではなく、新たな道(ジンテーゼ)を見つける手段でなくてはいけません。
もしタクトがシントラーを叩き潰してしまうとどうなるのか。
「自分が正義と思っているものを貫くため、正しくない(と判断した)ものを切り捨てる(叩き潰す)」。
それはまさにシントラーのやっている行為そのもの。多くの物語で描かれる「魔王を倒した勇者が新たな魔王になってしまう」パターンなのです。
しかし、実は多くのアニメで「主人公が裏の主人公を理解しないまま叩き潰してお終い」と言う展開が見られます。確かに叩き潰す瞬間は爽快感があるのですよね。
一般的に「少年マンガ(アニメ)は裏の主人公を倒してお終い」。「青年マンガ(アニメ)は裏の主人公との和解(もしくは「もののけ姫」の様に和解しきれずにもやもやした感じで終わる)」と言う流れが多いと感じています。
takt op.(タクトオーパス)はどういう結末となるのでしょうか。とても気になります。
今回はここまで。
まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
疑問点などありましたら是非教えてください
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
【「衛宮 士郎」と「アーチャー」の関係はこちらの記事で】
【参考資料】
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「スバルの性格分析ブログ」
「裏と表の性格」についてはこちらのブログを参考にさせてもらっています。