がんべあの「ぶれない」キャラクター&ストーリーの作り方

創作活動の強い味方「エニアグラム」と「13フェイズ」

主人公の成長とは アニメ「この世界の片隅に」すずさんの成長を分析する エニアグラム

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こんにちは

楽しくないと生きていけない

がんべあです

 

このブログはエニアグラムを使ってアニメやマンガのキャラクターを分析、創作の参考にしようというものです

 

今回はこの世界の片隅にすずさんの成長過程に注目したいと思います

 

すずさんの成長の道筋

 

エニアグラム理論では「人が成長する時はその性格によって異なる道筋を辿る」とあります

 

すずさん(タイプ4)の成長の道筋はエニアグラム理論では以下の流れとなります

タイプ4(すずさん)➡タイプ1(周作さん)➡タイプ7➡タイプ5➡タイプ8➡タイプ2(哲さん)➡タイプ4

 

この流れは前回説明した憧れとは逆の矢印となっています

タイプ1(周作さん)➡憧れ・タイプ4(すずさん)➡憧れ・タイプ2(哲さん)➡タイプ2➡憧れ・タイプ8➡憧れ・タイプ5➡憧れ・タイプ7➡憧れ・タイプ1

前回記事:キャラクターの作り方:宿敵 エニアグラム

 

主人公の憧れと反対方向に進む事で成長することができる

どういう事でしょうか?

 

順を追って説明していきます

 

すずさんは何故成長する事ができたのか?


まずは例によって物語の核となるすずさん周作さん哲さんの3人の関係をエニアグラム理論を使って考察してみます

詳しいことは前に紹介したので端折りますが

前回記事:三角関係③ この世界の片隅ににおけるエニアグラム

 

周作さん(タイプ1)➡憧れ・すずさん(タイプ4)➡憧れ・哲さん(タイプ2)

という関係

 

ここでポイントなのは、すずさんが「憧れ」である哲さんではなく、「憧れの反対方向」である周作さんとの関係を強めていった事です

 

すずさんの成長の第1段階

 

「タイプ1的な長所を学ぶ」

周作さんタイプ1)のいい所は

現実的であること

責任感が強いこと

合理的・良心的であること

周囲の状況を良くする為に一生懸命働くこと

 

元々引っ込み思案、周りの情報をシャットアウトして自分の美意識の世界に閉じこもる傾向強いタイプ4すずさん

 

そのすずさんはタイプ1周作さんとの関わり合いを強める中で、タイプ1の長所を自分の中に取り入れていくことができました

これが成長の第一段階

 

すずさんの成長の第2段階

 

「タイプ7的な長所を学ぶ」

 

タイプ7の長所は人生を楽しめること

 

タイプ1的な長所、現実的で責任感を持ち周囲の為に一生懸命働く事ができるようなったすずさんは、その状況を「楽しむ」というタイプ7的な長所を学びます

これが成長の第2段階

 

すずさんの成長の第3段階

 

「タイプ5的な長所を学ぶ」

タイプ5の長所は知識を学ぶこと

 

すずさんは呉での日常を楽しむ事で、家族・近所の人との付き合い方・家事・戦時下での料理のやり方など生活に必要な様々な知識を学んでいきます

これが成長の第3段階

 

すずさんの成長の第4段階

 

「タイプ8的な長所を学ぶ」

 

タイプ8の長所は力強いこと

 

すずさんは学んだ知識を活用して生活力を付けていきます

一家の主婦として家庭を守る実力を身につけるのです

これが成長の第4段階

 

すずさんの成長の最終段階

 

「タイプ2的な長所を学ぶ」

 

タイプ2の長所は善意、博愛

 

そして物語の最後にすずさんは孤児を引き取ります

これが成長の最終段階、遠回りをしましたが、すずさん(タイプ4)は憧れであるタイプ2の力(善意・慈愛)を手に入れることができました

 

そして物語はエンディングを迎えるのです

 


どうでしょうか?

 

何故すずさんは成長することができたのか?

 

「憧れ」に向かって一直線に走らずに、遠回りをして「憧れ」にたどり着く道を進んだこと

 

それがすずさんが成長できた理由だと思います

物語の最後は実に幸せそうなすずさんの姿を見ることができます

前回紹介したラインハルトと違い、憧れに向かって一直線に走らず、遠回りをして憧れにたどり着くすずさん

前回記事:銀河英雄伝説 ラインハルトが本当の幸せを掴む為にできた事 エニアグラム

 

もし、こうした成長をはしょって、すずさんがいきなり善意・自愛を獲得しようとするとどうなってしまうでしょうか?

現実感や責任感が薄く、人生や日々の生活を楽しめず、知識・実力不足のすずさんは憧れである善意と慈愛の重さに耐えられないのではないかと思います

 憧れと現実の差に押しつぶされてしまうのです

 

私の苦い経験

 

マンガを描いていて悩む事の1つに

「主人公をどういう方向に成長されるといいのか?」

と言う問題があります

 

昔、私は同人で勇者が主人公のファンタジーもののマンガを描いていました

その時、主人公をどういう方向に成長させたらいいのか全く見当もつかず、散々悩んで夜も寝れなかった経験があります

 

最終的にマンガを描くこと自体が嫌になり、描くことを止めてしまうと言う最悪の結果に繋がってしまいました

 

今は10数年ぶりにマンガを描くことを再開できていますが、これはエニアグラムに出会えた事が大きいです

 

調子よく作品を描く事ができている時はこうした理論は気にしなくてもいいと思います

しかし、もし悩み行き詰まってどうしようも無くなった時には是非エニアグラムの事を思い出してみてください

 

今回はここまで

少しでも皆様の作品創りの参考になると嬉しいのですが

今日の記事のご意見お待ちしています

分かりにくかった点、参考になった点などありましたら、ご意見ください

 

 


お楽しみに

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