かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック- 第1話より ©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
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「エニアグラムの裏表」についての考察
アニメの中に登場する「裏表の性格の差」が激しいキャラクター(や裏表の関係のキャラクター)を「エニアグラム」を使って分析するこのシリーズ。今回の考察は「かぐや様は告らせたい」に登場する「石上 優」と「伊井野 ミコ」。二人の性格は表と裏の関係となっています。
2人の関係を分析すると物語の中で石上 優がとても重要なキャラクターである事が見えてきました。詳しく解説しましょう。
【エニアグラムを知らない方はこちらから】
将来を期待されたエリートたちが集う名門校・秀知院学園(しゅうちいんがくえん)。
その生徒会のメンバーである副会長・四宮かぐやと会長・白銀御行はお互いに惹かれ合っているものの、高すぎるプライドが邪魔をして半年が経っても告白することが出来ない。素直になれない二人は、いつしか自分から告白することを「負け」と捉え、「いかにして相手に告白させるか」ばかりを考えるようになり、権謀術数の限りを尽くした“恋愛頭脳戦”を繰り広げる。
(ウィキペディアより)
【石上 優(いしがみ ゆう)】(タイプ9w1:主人公)
かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック- 第1話より ©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
【伊井野 ミコ(いいの みこ)】(タイプ5w4:裏の主人公)
かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック- 第1話より ©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
裏の主人公とは
裏の主人公の役割は「主人公を否定する存在」である事。主人公(テーゼ)に対するアンチテーゼが裏の主人公となります。
伊井野(裏の主人公)は石上(主人公)を徹底的に否定しています。
伊井野 ミコ:「石上の事なんて考えるだけ人生の損失よ」
かぐや様は告らせたい-天才たちの恋愛頭脳戦 シーズン2- 第9話より ©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
石上 優(主人公)は「本能に従い場に波風を立てない様に」行動しています。一方の伊井野 ミコ(裏の主人公)は「思考に従い自分にルールを課した」行動をしています。
石上 優:「伊井野さぁ そう言うのが敵作るんだって解ってる? 別にルールに厳しいのは構わないよ だけど取り締まられる側にも感情があるの理解してないだろ 相手の気持ちを考えず頭ごなしに…」
伊井野 ミコ:「うるさい 石上に言われなくない」
かぐや様は告らせたい-天才たちの恋愛頭脳戦 シーズン2- 第8話より ©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
「主人公の行動理由(テーゼ)」と「裏の主人公の行動理由(アンチテーゼ)」は正反対、相反する考えがぶつかり合いながら物語が進む、それが物語に裏の主人公が登場する理由です。
【裏の主人公を詳しく知りたい方はこちらの記事で】
主人公と裏の主人公の関係
主人公の石上 優の性格はタイプ9w1。
タイプ9w1(夢見る人)はマイペースなのんびり屋さん(タイプ9)、それに加えて真面目で融通が利かない(タイプ1)性格。
一方の裏の主人公、伊井野 ミコの性格はタイプ5w4。
二人は正反対の性格で得意・苦手も逆転しています。
石上 優(9w1:夢見る人)は9w1は良い夢を信じ、平和を維持しようと心がける事は得意ですが、都合の悪い現実から目を逸らしがちです。
石上 優:「伊井野イヤホンジャック微妙に抜けてるのに気付いてないのか あるある 周りにも駄々洩れで恥ずかしいやつ 教えてやるか でも教えたら教えたでキャンキャン吠えるからな アホな小型犬みたいに まあ僕も調度こういう癒し系聞きたい気分だったし ほっとけばいいか」
かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック- 第1話より ©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
伊井野 ミコ(5w4:偶像破壊者)はその逆、現実を見つめ、悪い「偶像」を「破壊」した先に真実があると信じ、破壊するために理想を根拠にして論破します。
伊井野 ミコは悪い偶像を破壊した先に真実があると信じ行動しています。しかし攻撃性が高すぎて自身の安息まで壊す恐れがあります。
伊井野 ミコ:「ママとパパは悪くない 世の中が悪い人ばっかだから パパとママは忙しくてお家に帰って来れないだけなの みんながもっとちゃんとしてれば!!」
かぐや様は告らせたい-天才たちの恋愛頭脳戦 シーズン2- 第6話より ©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
伊井野 ミコ:「白銀会長は全然悪くないじゃない」
大仏 こばち:「うんうん」
伊井野 ミコ:「四ノ宮副会長こそが悪の権化だったんだ…」
大仏 こばち:「あ ありぇ~(中略)どうしてそうなったのぉ???」
かぐや様は告らせたい-天才たちの恋愛頭脳戦 シーズン2- 第9話より ©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
常に新たな悪の存在を見出し、それを破壊しようと頑張り続けるミコ。
藤原 千花:「ダメです 白黒はっきりつけます。弱い奴が自分の弱さを自覚せずにのうのうと生きているこの社会は一度リセットするべきなのですぅ!」
伊井野 ミコ:「うんうん」
白銀 御行:「怖わ…」
かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック- 第1話より ©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
第3シーズン1話で口から出まかせに「この世の中を破壊しなければならない」といいかげんな発言をする藤原 千花。みんながあきれる中、伊井野だけは本気でうなずいている姿が見られます。タイプ5w4(偶像破壊者)は悪い「偶像」を「破壊」した先に真実があると信じ行動するのです。
石上 優が苦手な「現実世界の問題に真正面から向き合う覚悟を決める」事は伊井野 ミコの得意分野。しかし向き合う覚悟を決めるのは得意ですが、その問題に上手く対処するのは苦手としています。
石上 優:「いつものパターンですよ これが伊井野ミコが勝てない理由 元々人前が苦手な奴でしたけど 選挙に負ける度に酷くなってる」
かぐや様は告らせたい-天才たちの恋愛頭脳戦 シーズン2- 第6話より ©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
それが原因で伊井野 ミコは常に大きなストレスにさらされています。一方伊井野 ミコの苦手な「周りとの安息を見出す(対処する・平和を望む)」のは石上 優の得意とする所。
石上 優:「やっぱ伊井野ずれてる所あるんだよなぁ 勉強できるくせに要領悪いし 一度決めたら曲がるって事しないし(中略)ストレスも物凄いはずだ これで癒されるって言うならとやかく言うのは止めておくか」
かぐや様は告らせたい-天才たちの恋愛頭脳戦 シーズン2- 第10話より ©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
石上 優と伊井野 ミコは同一人物の裏表の関係。その為、似ている所もあります。
大仏 こばち:「私が見てきた石上優と言う人間は不器用ながらも理不尽を嫌う人間だ ミコちゃんと石上は似ている」
かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック- 第1話より ©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
それはどちらも現実とは異なる世界を見て正しさを追い求める性格。違いは正しさの求め方。
石上(タイプ9w1)は良い「夢」を「見る」事で真実を悟れると信じています。
伊井野(タイプ5w4)は悪い「偶像」を「破壊」した先に真実があると信じています。
主人公と裏の主人公のお話のガイドライン
石上 優(主人公)のお話
【ストーリーライン(世界観)】
9w1:「リアルな現実世界」で壁に当たった主人公が、問題を解決する為に「現実とは異なる新たな世界(異世界)」へ旅立つ。
伊井野 ミコ(裏の主人公)のお話
【ストーリーライン(世界観)】
5w4:「理論の世界(異世界)」にいた主人公に「現実世界」が浸透してくる。
【5w4のお話についての詳しい解説はこちら】
「かぐや様は告らせたい」のストーリーは石上 優にとっては「現実の問題に向き合っていく道」を見つけるお話、伊井野 ミコにとっては「問題を平和的に解決しようとしていく道」を見つけるお話。
伊井野 ミコのやり方(問題に真面目に立ち向かいすぎて心を壊してしまう)は決して良いやり方ではありません。しかしそのやり方をただ否定するだけ(問題から目を逸らす)では石上 優の未来は行き詰ってしまいます。
石上 優(テーゼ)と伊井野 ミコ(アンチテーゼ)は互いにぶつかる必要があります。しかしそのぶつかり合いは相手を否定するものではなく、新たな道(ジンテーゼ)を見つける手段でなくてはいけません。
「かぐや様は告らせたい」のお話の基本構造
9w1が主人公(石上 優)の「お話の黄金パターン」は一言でいうと「タイプ6のヒロインを助け出す(守る)」事が目的。それができればハッピーエンド、できなければ悲劇のお話となります。
メインのお話は主人公石上 優が「ヒロインである四宮 かぐや(タイプ6)の心を救う事」。
ええ~!!!そんなお話の構成だったの???
自分で分析してて驚きました…。
【四宮 かぐや(しのみや かぐや)】(タイプ6w5:ヒロイン)
かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック- 第1話より ©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
主人公(石上 優)がヒロイン(四宮 かぐや)を救い出す為には、その前に裏の主人公(伊井野 ミコ)と相互理解する事が必要となります。
そして相互理解の為に必要なキーキャラクターは主人公を導く者である白銀 御行。
【白銀 御行(しろがね みゆき)】(タイプ3:主人公を導く者)
かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック- 第1話より ©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
秀知院学園の生徒会長白銀 御行は石上と伊井野の良さを認め、2人に生徒会役員となる事を依頼します。
白銀 御行:「だとしたらお前が書くべき反省文はこうだろ!!」
かぐや様は告らせたい-天才たちの恋愛頭脳戦 シーズン2- 第11話より ©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
白銀 御行:「まあそれはそれとして 二人とも生徒会に入るつもりはないか?」
かぐや様は告らせたい-天才たちの恋愛頭脳戦 シーズン2- 第6話より ©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
「白銀 御行の導き」によって同じ生徒会役員となった石上 優と伊井野 ミコ。二人はお互いを理解して四宮 かぐや(ヒロイン)の心を救う事ができるのでしょうか?
いや、まさかこんな基本構成のお話だったとは…。
そう思ってアニメを見返すと気になるシーンが各所で描かれています。
石上 優:「全くバカみたいですよ 各々が胸に抱いた等身大の愛 それこそが本物の愛だって 何故気付かないですか?」
四宮 かぐや:「石上君 たまにはいい事言うじゃない」
かぐや様は告らせたい-天才たちの恋愛頭脳戦 シーズン2- 第5話より ©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
石上 優:「まず普通に告ってもダメなのは分っています ですがそれがウルトラロマンテックな告白だとしたらっ!!」
四宮 かぐや:「う、う、ウルトラロマンテックっ!?」
かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック- 第4話より ©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
伊井野 ミコ:「白銀会長をどう思っているのか聞いてるんです!」(中略)
四宮 かぐや:「なんであなたにそんな事を言われなければいけないの そんなの私だって解らないのに…」(中略)
ナレーション:「思いの外ピュアな反応が返ってきてとても困った 本日の勝敗 伊井野の敗北」
かぐや様は告らせたい-天才たちの恋愛頭脳戦 シーズン2- 第9話より ©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
しかしかぐやを救う為にはまず石上 優と伊井野 ミコ(表と裏の主人公)が分かり合う必要があります。
石上 優、最重要キャラクターじゃないですか。ほんとかなぁ。
今回は分析しがいがあって放映されてる29話全てを見返してしまいました。
いつも以上に楽しくブログを書く事ができて良かったです。
今回はここまで。
まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
疑問点などありましたら是非教えてください
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
【参考資料】
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「裏と表の性格」についてはこちらのブログを参考にさせてもらっています。