言の葉の庭より ©Makoto Shinkai / CoMix Wave Films
こんにちは
みんなと一緒に幸せになりたい
がんべあです
今回は新海誠監督 アニメ映画「言の葉の庭」の13フェイズ解説を行います
この作品は2013年(平成25年)公開作品
新海監督の劇場公開作品は全部で7作品(2019年時点)
その5作目にあたります
ほしのこえ(2002年公開)
雲のむこう、約束の場所(2004年公開)
秒速5センチメートル(2007年公開)
星を追う子ども(2011年公開)
言の葉の庭(2013年公開)
君の名は。(2019年公開)
天気の子(2019年公開)
雨の描写が実に幻想的
画面の中に吸い込まれてしまいそうな不思議な感覚の物語
最初にこのお話を観た時は呆然としたまま最後まで魅入ってしまいました
目の前で繰り広げられる各シーン各シーンどれもこれもが実に素晴らしい描写の連続なのですから
主人公は高校生の男の子秋月 孝雄(あきづき たかお)
孝雄は雨の日の1限は学校をさぼって通学途中の駅にある大きな庭園(モデルは新宿御苑)で靴のデザインを考えています
ある日、孝雄はいつもの公園で昼間からビールを飲んでいる女性雪野 百香里(ゆきの ゆかり)と出会い、お話は動き出します
ではお話の詳しい解説を始めましょう
※物語は人によって千差万別な捉え方ができると思っています、このブログはあくまで私の目から見た意見ですのでご了承下さい
※「」と
OO:「OOO」
は引用部分 引用は「言の葉の庭」から
※ネタバレありです、ご注意を
「言の葉の庭」のお話
このお話の主人公は孝雄と由香里
二人は共に現実世界で「問題」を抱えています
現実から逃れるように辿り着いたのが都会の真ん中にある大きな公園
「誰も訪れる事が無い雨の日の公園、名も知らぬ二人が出会う時」
その条件が整った時に、空間は現実世界から隔離された「結界」となって現実世界から孝雄と由香里を守ってくれます
池の傍らにあるベンチで時間を過ごす孝雄と由香里
前半のお話は結界の中で孝雄と由香里がお互い名も知らないまま徐々に心を通わせていくストーリー
しかし、物語後半では結界が壊れてしまいます
現実世界に放り出された二人の関係はどうなるのでしょうか?
孝雄の物語
まだ高校生の主人公、孝雄の抱える問題点は「一人前の人間として社会に出ることができない自分が歯がゆくて堪らない事」
物語前半、第7フェイズまでは孝雄は「結界」の助けを得て、学校と言う現実から離れ、自分のやりたい事ができる世界へと向かう事ができます
結界の中で孝雄は名も知らぬ女性(由香里)との交流を深めていきます
そして第8フェイズ以降の物語後半では梅雨が明け、謎の女の人が同じ学校の先生である事が分かります
雨が降らず、相手の名前と素性を知ってしまった孝雄はもう「結界」に守り助けてもらう事はできません
孝雄はある晴れた日に公園へと向かい、現実世界の由香里と出会う事になります
由香里の物語
由香里の抱える問題点は「学校でいじめにあい、職場に行く事ができなくなっている事」
物語前半、第7フェイズまでは由香里は「結界」の助けを得て、学校の教師と言う現実から離れ、自分を見つめ直す時間を過ごします。結界の中で由香里は名も知らぬ少年との交流を深めていきます
そして第8フェイズ以降の物語後半では「結界」の助けは無くなり、現実世界で孝雄と向き合う事になります
最初は「教師と学生と言う現実」の姿である孝雄を受け止める事ができず拒否をしてしまう由香里
しかし、気を取り直した由香里は現実に向き合い、自分自身の心と戦う為に孝雄を追って裸足で階段を駆け下りる事になるのです
「結界」は「異世界」と言い換えてもいいでしょう
元々「異世界ファンタジー」作品は「現実世界で問題を抱えた主人公が異世界で成長した後に現実世界に戻り、現実世界の問題を解決するお話」
「ナルニア国物語」「ネバーエンディング・ストーリー」等、過去の名作はどれもそう言う作りになっています
「言の葉の庭」はそんな正統な異世界ファンタジーストーリー展開に則った素晴らしい作品だと思いました
今回はここまで
まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
疑問点などありましたら是非教えてください
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
【新海誠監督作品関連の記事はこちら】
【13フェイズについて詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ】
【参考資料】
【「言の葉の庭」の小説について】
アニメでは省略されていた「各登場人物の想いや人生」が予想以上に深く描かれています
本編の3倍以上の情報量はあるかも
メイン主人公の「雪野先生」と「秋月くん」以外にも『言の葉の庭』には「雪野先生の元彼の伊藤先生」や「雪野先生のいじめの中心にいた相澤さん」「秋月くんのお母さん」と「秋月くんのお兄さん」などが登場します
それらの影に隠れていた登場人物が章ごと入れ替わり「主人公」となって自分の人生と想いを語っていきます
そして「多くの登場人物の想い」が重なり合って物語が進んでいく構成が神がかっているのです
是非、是非、読んでみてください
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