がんべあの「ぶれない」キャラクター&ストーリーの作り方

創作活動の強い味方「エニアグラム」と「13フェイズ」

物語の書き方 ストーリー構成を学ぼう 「13フェイズの順番」:プロットとストーリー

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 こんにちは

 みんなと一緒に幸せになりたい

 がんべあです

 

 

 今回は「13フェイズで起こる出来事の順番」について

 プロットとストーリーについて解説します

 

 13フェイズ構成の物語には第1フェイズから第13フェイズまできっちりとした順番があります

 

 しかし作品によってはその順番の前後が入れ替わっているものもあります

 

 これはいったいどういう意味なのでしょうか?

 その謎に迫ります

 

 

 例として青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」の第11~13話かえでちゃんのお話」を取り上げて説明していきます

(※ネタバレあります、ご注意を)

 

※今回は中級者向けの記事となります

 

 13フェイズを知らない方はまずこちらの記事をご覧ください

gunber.hatenablog.com

 

青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」11~13話は、13フェイズに従ったお話になっています

 

【詳しくは過去記事にて】

gunber.hatenablog.com

 

※引用は全て「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」11~13話から

 

 「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」11~13話

 

 このお話は現在の湘南を舞台にした高校生「梓川 咲太」が主人公

 

梓川 咲太】(あずさがわ さくた)

f:id:gunber:20200810194841j:plain青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第11話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project

 

 咲太は妹のかえでとの二人暮らし

 

【かえで】

f:id:gunber:20200810195451j:plain青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第11話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project

 

 かえでには昔の記憶がありません

 学校でのいじめが原因で不登校となり、記憶を失ってしまっています

 

 記憶を失う前の「花楓」と今の「かえで」の人格は全くの別人

 

 昔「花楓」がいじめに会って不登校となった時に助けられなかった事を悔やむ咲太は、今目の前にいる「かえで」の為に頑張ります

 

そして… 

 

13フェイズでのお話の流れ

 

では順を追って物語の流れを観てみましょう

 

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 物語上の出来事を順に並べてみるときちんと13フェイズに従った物語となっています

 

実際の作品のストーリー構成

 

 今、述べたのは「出来事」を時系列に並べた流れ

 これを「プロット」と呼び、その前後は因果関係で結ばれています

 

「プロット」と「ストーリー」は似ていますが違うもの

 

「ストーリー」とは時系列に拘らず、視聴者が面白いと感じる順番で、物語の出来事(プロット)を並び変えたものを言います

 

 

 今回紹介している物語はいきなり「第6フェイズ【成長】」から始まります

 

かえで:「今日はかえでから重大発表があります! ぱぱーん!」

f:id:gunber:20200810195704j:plain青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第11話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project

 

 今度は「アニメで示された物語の流れ」を順を追って見てみましょう

 

アニメで放映されたストーリー

 

「かえでちゃんのお話」は全3話

その流れは以下の様になります 

 

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 お話は第6フェイズから始まり、物語が進む中、「過去の回想」「かえでの日記」と言う形で第5フェイズ以前に何が起きていたのかを「後から」視聴者は知ることになるのです

(上の図:過去の回想はピンク枠)

 

 また第5フェイズ【助け】第3フェイズ【決意】はその本番に当たるシーンが描かれる前に「前振り」として作品内で視聴者に示されます

(上の図:前振りは黄色枠)

 

 この様に実際の作品では13フェイズが入り乱れた形となっています

 

13フェイズの順番は守らなくていいの?

 

 読者・視聴者に「物語を見せる順番」は13フェイズ通りでなくてもかまいません

 

 もちろん、13フェイズの順番そのままをストーリーにする事もできます

 13フェイズの順番をしっかり守った構成だと分かりやすく、観ている方は安心して作品を見ることができます

 

 しかし、物語の内容によっては、安心して見れる分、何か物足りなく感じる場合もあるでしょう

 今回のお話のように13フェイズの順番を崩す事で、後から主人公の動機や謎が示され、緊張感を持った作品にする事ができます

 

 ただし、注意しなくてはならない事があります

 

 それは、「物語の出来事(プロット)は13フェイズの順番を守らなくてはいけない」こと

 

上の表(プロット)をもう一度示します

 

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この流れは先程述べた通り「物語で起きた出来事の順番」となっており、その前後は因果関係で結びついています

(因果関係:原因と結果によって結びついた関係)

 

 

 ここでは13フェイズの順番をしっかりと守る必要があります

 

 後でここで創られた「それぞれの物語の出来事(プロット)」を「視聴者・読者に開示する順番」はどれだけいじってもかまいません

 

 どういう順番で情報を開示していくのかがストーリーとなります

 どうすれば一番面白いお話になるのか?

 センスが問われる所です

 

 

 今回のお話は情報の開示する順番が実に巧妙

 

 実際の作品を観ていると視聴者は「兄の咲太が妹のかえでを助けている」様に見えます

 

 

 

 そこで第8フェイズに大ドンデン返し

 

 実は「妹のかえでが兄の咲太を助けていた」

 

 まるでパズルを解く様に一気に今まで見えなかった物語の構成が判明します

 

 

私は基本に忠実な13フェイズのお話を創るのにも四苦八苦

こんな魔法のような構成のお話をいつか創ってみたいなぁ…

 

 ガンバですっ!!

 

 今日はここまで。

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 まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います

 疑問点などありましたら是非教えてください

 

 この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います

 みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!

 

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