青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第1話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
こんにちは
みんなと一緒に幸せになりたい
がんべあです
今回は「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」第1~3話のストーリーを13フェイズを使って分析します
実に感動的な青春ストーリー
甘いだけではなく、結構重いテーマが盛り込まれています
キャラクターも実に魅力的
この作品はお話は実に緻密で計算された作りになっています
一緒に作品の構成をたどっていきましょう
(※ネタバレですのでご注意ください、マジで…)
13フェイズとは?
「13フェイズ」とは「起承転結」とか「序破急」「三幕構成」などと同じく「お話の構成」を表した名称
特徴は「13のフェイズに分かれた構成」
各フェイズで描かれるパターンは決まっています
「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」のお話構成はちょっと変則的な13フェイズに従っています
基本的な13フェイズの流れは以下の通り
【13フェイズのストーリー構成】
【第1幕】(対立)
①【日常】主人公の日常、抱えている「問題」
②【事件】事件の発生、日常から引き離される
③【決意】新たな状況へ飛び込んでいく決意
【第2幕】(葛藤)
④【苦境】新たな状況での様々な苦境
⑤【助け】苦境に陥った主人公に助けが現れる
⑥【成長・工夫】助けを得た主人公の成長・工夫
⑦【転換】成長による成果、中盤の盛り上がり
ここまでが前半
⑧【試練】後半は助け無し、主人公は単独で試練に立ち向かう事に
⑨【破滅】主人公の頑張りも届かず状況は一層悪化、破滅が襲います
⑩【契機】破滅を乗り越えるきっかけを掴む主人公
【第3幕】(変化)
⑪【対決】敵との最終対決
⑫【排除】敵を排除
⑬【満足】主人公の抱える問題の解決
物語の構成には色々な方法がありますが、「王道の感動」ができるのはなんと言ってもこの13フェイズで創られたお話だと私は思っています
他に13フェイズ構成でできている有名な作品をあげると
「この世界の片隅に」
「シン・ゴジラ」
「君の名は」
「千と千尋の物語」
最近の例では
「ケムリクサ」
「モブサイコ100」
「ペンギンハイウェイ」
など
王道の感動が得られる素晴らしい作品ばかり
これらの作品も全て13フェイズに従った構成なのです
「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」はちょっと変則的な13フェイズに従った造りとなっています
では「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」の具体的なストーリーを順を追って見ていきましょう
「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」1~3話のお話の流れ
フェイズ毎に詳しく見ていきましょう
【第1幕】
第0フェイズ【背景】(1話)
郊外の1戸建て、2階の部屋
目が覚める主人公の男の子
何かを思い出せずにいる
彼女:「ねえ…キスしよっか」
男の子:そう言って、僕をからかってきた彼女は…
彼女って…誰だっけ
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第1話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
机の上に置かれた日記
3週間前に自分の書いたページ、そこには意味不明な事が書かれていた
男の子:「この先に記されていることは、正直信じられないようなことだと思うけど…全部本当のことなので必ず最後まで読むように。必ずだ…なんだこれ?」
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第1話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
いきなり謎だらけの展開 ですが、視聴者は不思議な世界に引き込まれます
第0フェイズは、作品によってあるものと無いものがあり直接ストーリー構成には関わってきません
「この作品がアクションなのか、ラブストーリーなのか、ミステリーなのか、どういう切り口でお話を見てもらいたいのかを観客に示す」為のフェイズとなります
その為、13フェイズ構造には入れません
第0フェイズとします
謎めいた第0フェイズの後、このお話は第1フェイズ【日常】を飛ばしていきなり第2フェイズ【事件】から始まります
第2フェイズ【事件】(1話)
図書館でバニーガールの姿をした学校の先輩、桜島麻衣と出会う
不思議な事に彼女の姿は自分以外の人には見えていない様だ
麻衣:「驚いた…君にはまだ私が見えてるんだ」
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第1話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
第2フェイズで「事件」が起こります
これによって日常から離れ、物語が動き始めるのですが、まだ日常が描かれていないので、観客は戸惑います
しかしその戸惑いこそが作者の狙い、この作品のミステリアスさに引き込まれていきます
第2フェイズの後、ようやく第1フェイズが描かれ、観客はだんだんと状況が分かってきます
第1フェイズ【日常】(1話)
かわいい妹に慕われている高校2年生の主人公、梓川 咲太(あずさがわ さくた)
しかし咲太はある事件のおかげでクラスメイトからは冷ややかな目で見られている「浮いた存在」
そして昨日出会ったバニーガールの姿をした先輩、桜島麻衣(さくらじま まい)もクラスメイトに溶け込めずに学校では一人きりの存在
咲太:「目立てば誰かにウザいとか、調子に乗ってるとか陰口を叩かれる。そうなったらもう元に戻れないことをみんな知っている
それが、学校という空間…誰も桜島先輩に話し掛けられない。『目立ちたくない、浮きたくない…だから、桜島先輩もその空気を読み、自分も空気を演じてるんだ…きっと」
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第1話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
主人公、咲太の問題点は次の言葉に集約されています
咲太:「結局のところ…毎日口癖のように“つまらない”とか“面白いこと無いかなー”とか言ってるクセに、本当はみんな変化なんか求めてないんだ」
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これは「みんな」ではなく、自分自身に対する言葉
「変わる事ができない自分」
これが主人公の抱える問題点
物語の冒頭、第1フェイズでは主人公の暮らす世界の「日常」と、主人公の「問題点」が描かれます
第3フェイズ【決意】(1話)
咲太は電車のホームで盗撮されそうになる桜島麻衣を助けます
麻衣:「ありがと」
咲太:「え」
麻衣:「余計なことしないでって怒られるとでも思った?それは思うだけで我慢してる」
咲太:「だったらそれも言わないで欲しかった」
麻衣:「ああいうのは慣れてるから」
咲太:「慣れても…何かが擦り減るもんでしょ」
麻衣:「擦り減る…確かにその通りね」
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第1話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
この「決意フェイズ」がとっても大切!
「日常」を壊す「事件」を受け、それに対して主人公が、再び日常に戻るのか、日常から抜け出し事件の中に飛び込むのか
咲太は事件に飛び込む事を決意します
その「決意」を表すフェイズ、それが第3フェイズとなります
【第2幕】
第4フェイズ【苦境】(1話)
麻衣先輩は昔、子役として活躍した人気の芸能人
しかし突然芸能界から姿を消してしまい、今は普通の学生として主人公と同じ学校に通っている
麻衣:「最初の頃は楽しかったわ…でもだんだん辛くなってきた。どこに行っても、あの桜島麻衣って言われて注目されて
それでいつからか願うようになったの…私のことを誰も知らない世界に行きたい、って」
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第1話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
そんな彼女の秘密を主人公の咲太は知らされます
麻衣:「私のことが見えてない人が居るって最初に気付いたのは四連休の初日。何となく気まぐれで水族館に行ったの」
麻衣:「最初は気のせいだと思った…みんな魚を見るのに夢中だったからね。でも帰りがけに入った喫茶店で…」
麻衣:「とにかく…その喫茶店から逃げ出すように帰ってきたんだけど、藤沢に着いたらみんな普通に私のこと見えてた。だから他の場所でも同じことが起きないか調べて回っていたの」
咲太:「それでバニーガール?」
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第1話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
自分の姿が見えない人がいる
それを調べる為のバニーガールの姿
この不思議な現象は「思春期症候群」だと推測する咲太
『他人の心の声が聞こえたとか、誰々の未来が見えたとか…誰かと誰かの人格が入れ替わったとか、そういう類の噂話のことを誰が言い出したのか…思春期症候群と呼ぶようになった』
しかし、麻衣が見えなくなる事に対する対策は思いつかない
為す術のない咲太
麻衣の秘密を知った咲太に「苦境」が訪れます
しかし咲太はどうしようもありません
13フェイズ構成のお話では、この「苦境」は主人公一人では乗り越えられません
まだ主人公に力が足りないからです
果たしてどうなってしまうのでしょうか?
第5フェイズ【助け】(1話)
双葉 理央(ふたば りお)の助け
理央:「思春期症候群の話なら前に言ったと思うけど、私は否定的な立場だよ」
咲太:「知ってる。理屈に合わないんだろ?だから理屈に合う説明が欲しくて来た。例えばこうして双葉の前に座っている僕が双葉から見えなくなるというのは理論的に可能なのか?」
理央:「観測理論というものある」
咲太:「観測理論?」
理央:「この世の中にあるものは誰かが観測して初めて存在が確定するという理論だ」
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途方にくれる主人公に助けが現れます、解決のヒントを得る咲太
それが第5フェイズ「助け」
この助けによって主人公は前に進み、成長していくことができるのです
第6フェイズ【成長・工夫】(2話)
初デート
麻衣の姿が見えなくなる現象はどんどんひどくなっていく
取り乱す麻衣
その姿を見た咲太は叫ぶ
咲太:「麻衣さん、行こう!」
麻衣:「行くってどこへ…」
咲太:「どこか遠くの町へ行けば、まだ麻衣さんのことを見える人が居るかもしれない。確かめに行こう!」
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第2話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
電車の終点、岐阜の大垣
そこでも麻衣の姿は周りから見えなくなっている
その晩、ホテルの部屋
麻衣:「ねえ…キスしよっか」
咲太:「…麻衣さん、欲求不満?」
麻衣「バーカ。もう寝よ、お休み」
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第2話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
1話の冒頭シーン
お互いの考えている事を理解し合い、だんだんと二人の絆が強まっていく
第6フェイズでは咲太の成長の姿が描かれます
第7フェイズ【転換】(3話)
学校に戻る咲太と麻衣
理央:「梓川、悪い報せだよ。私たち以外、桜島先輩のことを忘れているかもしれない…少なくとも国見は覚えていなかった」
咲太:「本当か…?」
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第3話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
学校に戻るとすでに麻衣の姿は誰にも見えなくなっている
しかし咲太と理央の2人だけには麻衣の姿は見えている
その理由が分からない
理央:「一つだけ心当たりがある。昨日の夜は寝たか?」
咲太:「一睡もしてない」
理央:「私も一睡もしてない」
理央:「ただの結果でしかないけど、理由はそこに有ると思う」
咲太:「そこって、寝てないことにか?」
咲太:「昨日の夜、もし眠っていたら…僕も今頃…」
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第3話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
その日から寝ようとしない咲太
そして未来の自分に向けて日記を書く
この先に記されていることを…正直信じられないようなことだと思うけど、全部本当のことなので必ず最後まで読むように。必ずだ
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第3話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
徹夜でフラフラの次の日
理央:「梓川。その目の下の隈は一夜漬けか?」
咲太:「双葉…」
咲太:「お前、覚えてるか?」
理央:「は?何のこと?」
咲太:「いや…いいんだ。じゃあな
お前の仮説は正しかったわけか…すげー燃える展開だな」
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第3話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
今まで主人公を助けてくれていた理央も麻衣の事を忘れてしまいます
ここまでが前半
ここまでは主人公が助けによって成長するお話
後半は主人公が助け無しで成長していくお話に大きくシフトチェンジをします
第8フェイズ【試練】(3話)
学校では試験が始まります
麻衣の事を忘れないようにと一睡もできない咲太
フラフラの状態で麻衣を助ける方法を探すが、解決の糸口は見つかりません
そんな咲太の部屋に麻衣が訪れます
麻衣:「ほら、座りなさい。明日が試験最終日でしょ?勉強、見てあげるから」
咲太:「バニーガールの格好で教えてくれるんなら頑張ります」
麻衣:「そんなことしたら咲太の脳内はエッチなことばっかりになって勉強にならないでしょ?」
咲太:「それは盲点だった…」
麻衣:「咲太の未来を保証してくれる人は誰も居ないの保証はどっち?」
咲太:「えーっと…すいません、ヒントを下さい」
麻衣:「こっちは請け負うって意味で、こっちは守るって言うような意味」
咲太:「ということは麻衣さんの幸せは僕が保証しますはこっちで、二人の将来には充実した保障があるはこっちってこと?」
麻衣:「勝手に問題文を変えないの」
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不思議な現象の解決方法が見つからないまま、苦しみもがく咲太
束の間の麻衣とのふれあいが描かれます
第9フェイズ【破滅】(3話)
麻衣:「…良かった。ちゃんと効いたみたいね」
咲太:「僕は、まだ…眠るわけには…」
麻衣:「咲太はよく頑張ったわ。私の為に…頑張ってくれた」
咲太:「違う…まだまだ…こんなんじゃ…」
麻衣:「だからもう充分…もういいから」
咲太:「よくない…」
麻衣:「元々私は一人だったんだから、大丈夫よ
咲太に忘れられるくらいなんでもない。それでも…今日までありがとう。それと…ごめんね
お休み咲太…さよなら」
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第3話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
主人公に決定的な「破滅」が訪れるのがこのフェイズ
苦しむ咲太に麻衣は睡眠薬入りの飲み物を飲ませます
どうしようもない破滅、万策尽きた主人公の姿が描かれます
この破滅フェイズの絶望が深ければ深いほど、物語は盛り上がります
第10フェイズ【契機】(23話)
次の日の朝、試験最終日
咲太は麻衣の事をすっかり忘れてしまいます
咲太:「この先に記されていることは正直信じられないようなことだと思うけど…全部本当のことなので必ず最後まで読むように、必ずだ…なんだこれ」
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第3話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
学校の廊下で理央と会う咲太
咲太:「おう」
理央:「これ」
咲太:「ラブなレター?」
理央:「違うよ」
咲太:「あらゆる物質は誰かに観測されることで、この世に物質としての形が確定すると仮定する…なんだこりゃ?」
理央:「私にも分かんない。教科書に挟まってて今朝気付いた。これと一緒に」
(何も考えずに手紙を梓川に渡せ)
理央:「じゃあ、確かに渡したからね」
咲太:「――の消滅が全校生徒の無自覚の無視に起因するのであれば、それを上回る存在理由を梓川が作り出せばいい。つまり全校生徒の無意識を梓川の愛が上回ればいいという話だ」
咲太:「愛、ねえ…」
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試験が始まり、答案用紙を眺める咲太
そこには「保証」と「保障」を問う問題が…
???:「咲太の未来を保証してくれる人は誰も居ないの保証と、咲太の老後には何の保障もないの保障をそれぞれ漢字にしなさい」
咲太:「あれ…」
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第3話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
この問題を見た時に咲太の目には涙が浮かぶ
絶望的な主人公に一筋の光明、契機が訪れるのがこのフェイズ
【第3幕】
第11フェイズ【対決】(3話)
物語は第3幕、最終決戦に突入します
突然立ち上がり教室から飛び出す咲太
咲太:「大事なことを思い出した。大切な人の記憶が甦った。これから僕が相手をするのは空気だ
押しても引いても叩いても何も無いあの空気。学校を取り巻く空気
もう無視なんかさせない。見て見ぬフリなんかさせない。出来ないくらいに、みんなの記憶に刻み付けてやる!」
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第3話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
グラウンドに立ち、試験が行われてる校舎に向かって叫ぶ
咲太:「もう空気なんて読んでやるか…バカバカしい!
いいかお前らー!よーく聞けぇ!二年一組の出席番号一番!梓川咲太は!
三年一組のー!桜島先輩のことがー!
桜島先輩のことがー!好きだぁぁぁぁ!!!」
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見えない敵、「空気」と闘う咲太
第12フェイズ【排除】(3話)
息詰まる最終決戦!そしてついに・・・
咲太:「麻衣さーん!好きだぁぁぁ!! 好きだ!好きだ!好きだ!好きだ!好きだぁぁぁぁぁ!!!
麻衣さん!好きだぁぁぁぁ!! 手を繋いで七里ヶ浜を歩きたい!バニーガールの格好だってもう一度見たい!
ギュッと抱き締めてみたいし…キスだってしたいんだぁぁぁ!
ようするにさ!麻衣さん!大!大!大!大!…大好きだぁぁぁぁ!!!」
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第3話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
全校生徒たちが教室から出てきて、興味深そうな目で咲太の様子を見つめる
麻衣:「そんなに大きな声で言われなくても聞こえてる
近所迷惑でしょ…」
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第3話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
咲太の前に現れる麻衣
そしてその姿は全校生徒達たちにも…
対決の結果、敵を排除する
見えない敵「空気」に打ち勝つ主人公
それがこのフェイズ
第13フェイズ【満足】(3話)
(こうして世界は…桜島麻衣を取り戻した)
佑真:「やっぱ咲太の心臓って鉄で出来てんのなー」
理央:「私だったら恥ずかしくて死んでる。さすが梓川。青春ブタ野郎だね」
咲太:「それどういう意味だよ…」
理央:「病院送りの噂は学校中に流れた時、空気と戦うなんてバカバカしいとか言ってたの忘れた?」
佑真:「言ってたなー」
理央:「自分の為には本気になれなかったクセに美人の先輩の為にならどんな恥もかけるなんて奴は青春ブタ野郎じゃなくて何なのよ」
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第3話より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
第1フェイズで示された主人公の問題点
「変わる事ができない自分」
悩み苦しむ主人公咲太は麻衣と出会い、13フェイズに従った物語を順に進む事で、その問題点が解決されます
その一連の物語を見終わった視聴者は満足を得る事ができます
視聴者の満足を描くのがこのフェイズ
どうでしたでしょうか?
少し変則的でしたが、13フェイズに従ってしっかり創られているのが分かると思います
ポイントは主人公の成長
一人では解決できなかった主人公の問題点
それが麻衣と出会うと言う事件を通じて解決できます
前半は理央の助けを得て、後半は自身の力で咲太は成長していきます
「一人では無理でも、人はみんなの力を借りて成長できる」
こんなメッセージを私はこの作品から受ける事ができました
みなさんはいかがだったでしょうか?
今回はここまで
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
みなさまのご意見、感想、スター(記事の下にある★印、気に入った記事にスターを押していただけると、とても嬉しいです)をお待ちしています
【青ブタ関連記事】
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