青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 第11話「かえでクエスト」より ©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
こんにちは
みんなと一緒に幸せになりたい
がんべあです
今回は「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」の第11~13話を13フェイズ分析します
(※ネタバレあります、ご注意を)
11~13話は梓川咲太の物語
※今回は中級者向けの記事となります
13フェイズを知らない方はまずこちらの記事をご覧ください
「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」11~13話は、13フェイズに従ったお話になっています
順を追って説明していきましょう
※引用は全て「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」11~13話から
13フェイズでのお話の流れ
今回のお話の主人公は「梓川咲太」
第5フェイズでの助けが「梓川かえで」と言う構成でストーリーが進みます
順を追って物語の流れを追っていきましょう
【第1幕】
第2フェイズ【事件】
花楓の記憶が無くなる
咲太:『記憶を失くしてしまったかえでにどう接したらいいのか…最初は戸惑ってばかりでした』
咲太:「かえで、本持って来たぞー。新刊が出るの楽しみにしてた奴。ほら」
かえで:「あ、ありがとうございます…
えっと…花楓さんはこの本が好きなんですか?」
咲太:「話し方が違う…箸を持つ手が違う…ご飯とおかずを食べる順番が違う…パジャマのボタンを上から止める…歩き方が違う…
花楓とは違う…違う…違う…何もかもが違う」
第3フェイズ【決意】
落ち込む咲太の前に翔子が現れ、咲太は大きな「決意」をします
咲太:「僕は何も出来なかった…楓に何もしてやれなかった
何もかもイヤになった僕は、ある時病院を抜け出しました。そこで…彼女に出会ったんです」
翔子:「私の人生にも、決して大きな夢や希望はありませんでした…それでも、私は自分の人生に意味を見付けられました
私はね、咲太君。人生って優しくなる為にあるんだと思っています」
咲太:「優しく、なる為?」
翔子:「昨日の私よりも今日の私が、ちょっとだけ…優しい人間であればいいなと思いながら生きています」
咲太:「あのさ、翔子さん…」
翔子:「なんですか?」
咲太:「僕も…翔子さんのように生きてもいいかな?」
【第2幕】
第4フェイズ【苦境】
かえでの為に頑張る咲太、しかし…
咲太:「もちろん僕だって、花楓の記憶が戻って欲しい…花楓に戻って来て欲しい。でもその場合、今のかえではどうなるんだろう…」
第5フェイズ【助け】
かえでの助け
かえでは苦しむお兄さんを助けようと精一杯頑張ります!
かえでの日記:かえでにも知っていることがあります。お兄ちゃんはずっと後悔しています。花楓さんがイジメられて辛い時に、助けてあげられなかったことを後悔しています
かえでには分かります。もし、このままかえでが居なくなったら…きっとお兄ちゃんはまた、何も出来なかったと後悔すると思います
だから…かえでは目標を作ることにしました。お兄ちゃんと一緒に叶える目標です!
かえでが居なくなっても、かえではお兄ちゃんに後悔して欲しくありません。かえでの夢をいっぱい叶えてあげたって胸を張って欲しいんです!
悲しい記憶よりも、楽しくて嬉しくて…笑顔になれる記憶をいっぱい残していきたいと思います!
かえでが居なくなっても、お兄ちゃんにはかえでのことを…笑いながら思い出して貰えたら嬉しいです
その為に、かえでは頑張ります!
第6フェイズ【成長】
かえでが作った目標を咲太とかえでは1つずつ一緒に叶えていく
かえで:「今日でノートに書いた目標の全部に丸が付けられます!」
咲太:「あーもうそんなか」
かえで:「パンダとプリンと学校でコンプリートです!」
咲太:「じゃあお祝いしないとな」
かえで:「はい!あ、でも…学校はまだ三角にしておきます」
咲太:「丸でもいいんじゃないか?」
かえで:「それはお昼の学校に行ってからです!」
第7フェイズ【転換】
花楓の記憶が戻る
花楓:「あれ?あたしの部屋、こんなだっけ?」
咲太:「お前…
花楓…なのか?」
花楓:「当たり前だよ。もうお兄ちゃん、何言ってんの?」
ここまでが前半、後半は「かえで」の助けなしで成長する咲太のお話にシフトチェンジします
第8フェイズ【試練】
咲太は病院を飛び出し、雨の中で泣き叫ぶ
咲太:「 …うわぁぁぁぁぁぁ!!
またパンダ見に行くんじゃなかったのかよ…!年間パスの元取るって言ったじゃないかよ!
明日には学校にも行けそうって…行けそうだって、言ったのに…
言ってたんだよかえではぁぁぁ!」
その後、翔子さんの励ましで心を落ち着ける事ができる咲太
しかし、その目はうつろなまま…
第9フェイズ【破滅】
金沢から麻衣が咲太の元へ帰ってくるが、翔子さんが居た事を知り、再び金沢に帰ってしまう
その目には涙が…
麻衣:「これ、どういうこと?」
咲太:「あ…それはですね、その…
花楓の記憶が戻った日…翔子さんが突然現れたんです。それでウチに来てくれて…落ち込んでた僕を元気付けてくれて…その手紙は次の朝起きたら残ってたんです。あ…と言っても翔子さんがウチに泊まってったわけじゃなくて…いや…僕は知らない間に寝ちゃってたんで、翔子さんがいつ帰ったのかも分からなかったわけですが…でも違うんです!
安心して下さい。決してやましいことは…あの夜、ホントに僕…泣き疲れて眠ってしまって…」
麻衣:「もういい
咲太が大丈夫ならそれでいい」
咲太:「麻衣さん…」
麻衣:「でもごめん…今日はやっぱり帰る」
第10フェイズ【契機】
次の日、呆然としている咲太
佑真:「どうした咲太、目が死んでるぞ?」
朋絵:「いつもと同じじゃないですか」
佑真:「いや、今日は特に死んでるな」
朋絵:「先輩、体調が悪いなら帰った方がいいんじゃない?」
しかし、咲太はのどかとの会話で自分を取り戻します
のどか:「咲太のことが心配で帰ってきたんだよ…ここ最近、咲太はずっとかえでちゃんのことで大変だったから…
少しでも傍に居て元気付けてあげようと思ってたんだよ…?しかも今日はお姉ちゃんの誕生日だったのに…」
咲太:「誕生日…?」
のどか:「ほら12月2日!てか何で彼女の誕生日も知らないのよ!」
咲太:「豊浜、スマホ貸してくれ」
のどか:「はぁ?お姉ちゃん今日はまだロケ中だよ」
咲太:「いいから貸してくれ」
のどか:「何やってんの?」
咲太:「まだ間に合う…
大宮まで出て、新幹線使えば…」
のどか:「本気?」
咲太:「もちろん」
【第3幕】
第11フェイズ【対決】
咲太は金沢の麻衣の元へ
麻衣:「どうして咲太が居るのよ」
第12フェイズ【排除】
麻衣との仲直り
咲太:「あの…ホントにすみませんでした」
麻衣:「いいのよもう…」
咲太:「よくないです。ちゃんと謝らせて下さい。麻衣さんせっかく僕のこと心配して金沢から駆け付けてくれたのに…」
麻衣:「私もちゃんと謝らなきゃね…せっかく咲太が会いに来てくれたんだから、素直にならないと。咲太に誰かの支えが必要だったのはちゃんと分かってた…それが私じゃなかったのが、ちょっとショックだったの。だから昨日…じゃなくてもう一昨日だったわね。あんなこと言っちゃったんだと思う」
麻衣:「咲太…咲太が一番大変な時に、一緒に居てあげられなくて…ごめんね」
第13フェイズ【満足】
咲太:「麻衣さんは居るだけで…いつも僕を幸せな気分にしてくれますよ」
麻衣「それ、私は何もしてないじゃない…」
咲太:「でも、それって凄いことだと思うけどな…僕も…麻衣さんのそういう存在になりたいし…」
麻衣「咲太…」
咲太:「なんですか?」
麻衣:「目、閉じなさい」
「咲太…」
咲太:「いたたたた!痛いって麻衣さん!てかなんで!?」
麻衣:「だって、咲太にとってこれが一番のご褒美でしょ」
物語冒頭で示された咲太の問題点
「自分の人生に意味を見付けられない」
お話を通じて咲太は自分の人生に意味を見出す事ができました
そして問題点が解決し、物語は終わります
このように13フェイズに従って物語が進んでいます
まとめ
最初アニメを観た時には涙うるうる状態
そんな中、かえでが居なくなって咲太が雨の中泣き叫ぶシーンが第9フェイズ(破滅)かとぼんやり思っていました
しかし改めて落ち着いてストーリーを分析してみると、違いましたね
本当によくできている構成だと思います
それにしても実に切ないストーリー
こうしてブログを書いている今もじわじわと目頭が熱くなっている自分が分かります
11話~13話の構成については更に驚きの仕掛けがあります詳しくは下のリンク記事をどうぞ!
今日はここまで。
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まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
疑問点などありましたら是非教えてください
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
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