ぼっち・ざ・ろっく! 第4話より ©はまじあき/芳文社・アニプレックス
こんにちは
アニメ大好き
みんなと一緒に幸せを見つけていきたい
がんべあです。
今回のテーマは『「表の主人公」は「裏の主人公」と闘わずに成長できるのか?』です。
前回の記事で2022年秋アニメに登場する「表と裏の主人公」を考察しました。
その際に9w8の主人公達(「ヤマノススメ Next Summit」「ぼっち・ざ・ろっく!」「Do It Yourself!!」)がことごとく裏の主人公との闘い(相反するお互いの主張を真剣にぶつけ合い戦う事)無しで成長している姿を発見し、とてもビックリしました。
【前回記事:2022年秋アニメを見終わって(表と裏の主人公)】
どのお話も主人公の成長がウソっぽくなく納得できる展開。「裏の主人公との闘い」は本当に必要なのか…と心がぐらついてしまいました。
今回はこの謎を解明するために考察を進めていきます。
考察対象
まずは考察の対象9w8の「表の主人公」と4w5の「裏の主人公」達をリストアップしてみます。選んだのは以下の主人公達。
※表:アーニャ・フォージャー (SPY×FAMILY)裏:ボンド
※表:アルスノトリア (咲う アルスノトリア すんっ!)裏:小アルベール
表:ヴエコ (メイドインアビス)裏:ワズキャン
表:グイン (グイン・サーガ)裏:グラチウス
表:スレッタ (機動戦士ガンダム -水星の魔女-)裏:エラン
表:レオ (勇者、辞めます)裏:メルネス
※表:阿波連 れいな (阿波連さんははかれない)裏:大城 みつき
表:雨取 千佳 (ワールドトリガー)裏:絵馬 ユズル
表:海咲野 くくる (白い砂のアクアトープ)裏:屋嘉間志 空也
表:結愛 せるふ (Do It Yourself!!)裏:日蔭 匠
表:後藤 ひとり (ぼっち・ざ・ろっく!)裏:山田 リョウ
※表:高橋 鉄男 (亜人ちゃんは語りたい)裏:町 京子
表:青井 葦人 (アオアシ)裏:阿久津 渚
表:雪村 あおい (ヤマノススメ)裏:青羽 ここな
※表:相川 不動 (恋は世界征服のあとで)裏:禍原 ウラ美
表:村尾 潤平 (ダンス・ダンス・ダンスール)裏:森 流鶯
表:麻中 蓬 (SSSS.DYNAZENON)裏:シズム
※表:明日 小路 (明日ちゃんのセーラー服)裏:谷川 景
※表:野月 キヨ (舞妓さんちのまかないさん)裏:つる駒
※表:和泉くん (可愛いだけじゃない式守さん)裏:八満 結
※印の作品は「日常系」「ギャグ作品」。基本的に「主人公の成長」が描かれないので今回は考察の対象外とします。(ただし日常系やギャグ作品でも主人公の成長がしっかりと描かれているものは考察対象としました。)
対決と成長の関係
こうして絞った考察対象の13作品はいずれも主人公が成長する物語。
物語を検証した結果「対決有りは7作品」「対決無しは4作品」「不明が2作品(物語が完結していない為)」でした。
こうして並べてみると9w8の主人公もきちんと裏の主人公と対決しています。では「海咲野 くくる」「結愛 せるふ」「後藤 ひとり」「雪村 あおい」の4人は何故「裏の主人公」との対決無しで成長できているのでしょうか?
ヒロインの存在
色々考えている内にふと「裏の主人公との対決」と「主人公とヒロインの関係」に関連性がある事に気が付きました。
「対決が行われなかった作品のヒロイン」と「対決が行われた作品のヒロイン」を見比べると共通点があります。
それは「主人公が(ヒーローとなって)ヒロインを助け出すかどうか」。
表と裏の主人公の闘いが無かった作品のヒロインはどの娘も(苦しみはありますが)強く生きていて、主人公が身を犠牲にしてまで助けなくても大丈夫なお話。
(または本当はヒロインは危機的な状況にあるが主人公がそれに全く気が付いていないお話)
【表と裏の主人公の闘いが「無かった」作品のヒロインたち】
【Do It Yourself!!】
須理出 未来(タイプ6:ヒロイン)
【ぼっち・ざ・ろっく!】
喜多 郁代(タイプ6:ヒロイン)
【ヤマノススメ Next Summit】
斎藤 楓(タイプ6:ヒロイン)
【白い砂のアクアトープ】
宮沢 風花(タイプ6:ヒロイン)
白い砂のアクアトープ第14話より ©projectティンガーラ
そして表と裏の主人公の闘いが有る作品のヒロインは自分の力ではどうしようもない破滅的な状態にあり、主人公は「ヒーロー」となって助けを求めている「ヒロインを救い出す」と言う「王道の物語」となっています。
【表と裏の主人公の闘いが「あった」作品のヒロインたち】
【メイドインアビス】
ファプタ(タイプ6:ヒロイン)
【グイン・サーガ】
リンダ(タイプ6:ヒロイン)
【勇者、辞めます】
エキドナ(タイプ6:ヒロイン)
勇者、辞めます〜次の職場は魔王城〜 第1話より ©2022 クオンタム・天野英/KADOKAWA/「勇者、辞めます」製作委員会
【サマータイムレンダ】
南方 竜之介(タイプ6:ヒロイン)
【アオアシ】
一条 花(タイプ6:ヒロイン)
【ダンス・ダンス・ダンスール】
五代 都(タイプ6:ヒロイン)
ダンス・ダンス・ダンスール より ©ジョージ朝倉・小学館/ダンス・ダンス・ダンスール製作委員会
【SSSS.DYNAZENON】
南 夢芽(タイプ6:ヒロイン)
SSSS.DYNAZENON第1話より ©円谷プロ ©2021 TRIGGER・雨宮哲/「DYNAZENON」製作委員会
「表と裏の主人公の闘いが無い作品」:主人公が自分自身を救う(確立する)お話。
「表と裏の主人公の闘いが有る作品」:主人公がヒロインを救うお話。
2段階の成長
検証数が少なくまだ仮説となりますが「主人公の成長」には2つの段階があると考えられます。
1段階目は「表の自分」が成長するお話。
2段階目は「表と裏の自分」が共に成長するお話。
1段階目の成長を描く物語は「自分に自信が無い主人公」が「表の性格としての自信(アイデンティティ)」を確立するまでのお話。これが「海咲野 くくる」「結愛 せるふ」「後藤 ひとり」「雪村 あおい」の物語であり、第1段階の成長では表と裏の主人公の闘いは発生しません。
2段階目の成長を描く物語はすでに「表の自分を確立している主人公」がヒロインを助ける為に表の性格に加えて「裏の性格の良さ」を身に付ける必要が発生するお話。この段階で初めて「表と裏の主人公」の葛藤(闘い)が物語で表されるのだと推測できます。
1段階目の成長物語は「子供のストーリー(少年マンガ)」。2段階目の成長物語は「大人のストーリー(青年・大人のマンガ)」とも言い換えられるかもしれません。
個人的に面白い発見ができたと思っていますがいかがでしょうか。まだ仮定の考察なので今後検証数を増やして確認していきたいです。
皆さんの意見もお聞かせください。
今日はここまで。
この記事が「イイナ」と感じたら下の【B!ブックマーク】ボタンを押して応援していただけると励みになります。
まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います。
疑問点などありましたら是非教えてください。
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います。
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
【参考資料(兼オススメ本)】
「究極のエニアグラム性格学―人の性格って、おもしろい!」
これからエニアグラムを学びたい方にオススメ
エニアグラムについての知識が体系化されている分かりやすい本
必要な情報は漏れなく書かれており、読みやすいのに読み応えがある良い書籍だと思います
中古価格 |
「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」
より詳しくエニアグラムの事を知りたい方にオススメ
いきなりこの本を読むと、その情報量に圧倒されて心が折れそうなるかもしれません
覚悟のある方は是非!すごい本です
新品価格 |