パンダコパンダより ©TMS
こんにちは
みんなと一緒に幸せになりたい
がんべあです
今回は高畑 勲 監督(演出名義)、宮崎 駿 原案・脚本「パンダコパンダ」を13フェイズ分析します
この作品は1972年(昭和47年)公開映画
同時上映は『ゴジラ電撃大作戦』『怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス』
この映画はそれまでの子供向けアニメの定番、「冒険活劇」とは異なり、主人公ミミ子の日常が丁寧に描かれていく構成となっています
血湧き肉躍る戦闘シーンや倒すべき悪魔も出てきません
しかし子供たちは映画館で同時上映のゴジラよりもミミ子の日常に惹きつけられました
劇場に足を運んだスタッフは、同時上映の怪獣映画よりもはるかに『パンダコパンダ』に集中し、楽しんでいる子供たちの姿を目の当たりにしたのだ。
それは、刺激の強いアクションやギャグがなくてもちゃんと子供に届く作品が作れるはずだという確信が、実感に変わった瞬間でもあった
(スタジオジブリ絵コンテ全集 第Ⅱ期 月報 2003年7月より)
これは高畑監督の作り出した新しいスタイルのアニメ
この形は後に高畑監督の「アルプスの少女ハイジ」等、主人公の日常を丁寧に描く世界名作劇場として発展していきます
「太陽の王子ホルス」でつまずいた高畑監督が開拓した斬新なアニメの形態
その第一歩となるのがこの作品なのです
物語では両親のいないミミ子ちゃんの元にある日パンダの親子が現れます
パパンダ:「おじゃまします
いいお家ですね
お天気もいいし
特に竹ヤブがいい」
(「パンダコパンダ」 冒頭より)
実にのんびりとした不思議なキャラクター、パパンダと元気溢れるミミ子、かわいい子パンダのパンの3人(1人+2匹?)が繰り広げるエブリディ・マジック
それがパンダコパンダ
では本編の解説に入りましょう
※「」と
OO:「OOO」
は引用部分 引用は全て「パンダコパンダ」から
ネタバレありですのでご注意ください
「パンダコパンダ」のお話
主人公 ミミ子には両親がいません
「ひとりぼっちでいる事」
これがミミ子の抱える問題点
ミミ子は元気いっぱい明るく過ごしていますが、実は寂しく思っています
警官:「困るなあ、泥棒でも入ったらどうするの?」
ミミ子:「あら、すてきだわ わたし まだドロボー見たことないもん」
警官:「ハハハ こりゃやられた」
そんなミミ子の元にパパンダが現れます
パパンダ:「ヌヌヌ、お父さんがいない
ンー それはいけない
ミミ子:「でも私平気よ 一人でちゃんとやっていけるもん」
パパンダ:「イヤイヤ、子供が育つには親というものが必要です」
パパンダ:「そうだ わたしがお父さんになりましょう」
ミミ子:「ワーイ
すてき!!」
あたし一人でいいから、お父さんがほしかったんだ」
その後、物語はどうなるのでしょうか?
13フェイズに従って見ていきましょう
物語の折り返し点である黄色の枠、第7フェイズまでミミ子はパンの助けで、苦労と楽しみを共有しながら家族の絆を深めていきます
しかし第8フェイズ以降の物語後半ではミミ子の元からパンがいなくなります
その上、パパンダは警官と飼育員に囲まれ、動物園に連れ戻されそうな展開になっていきます
正に絶体絶命
その時、ミミ子は川に流されていくパンを見つけます
ミミ子は身体を張ってパンを助け、その姿は周りの人々に感動を与えます
そしてラストシーンはミミ子の家から動物園に通うパパンダとパン
3人はめでたく家族となる事ができ、ミミ子の抱える問題点は解決します
孤独なミミ子が家族の絆を得る話
それがパンダコパンダのお話
その姿を実に丁寧、コミカルに描きあげた高畑勲監督と宮崎駿のコンビは本当にすごいなぁと思います
今回はここまで
まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
疑問点などありましたら是非教えてください
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
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