銀河英雄伝説 第94話より © 田中芳樹・徳間書店・徳間ジャパンコミュニケーションズ・らいとすたっ ふ・サントリー All Rights Reserved.
こんにちは。
みんなと一緒に幸せになりたい
がんべあです。
今回は銀河英雄伝説のライハンルトを例にとってタイプ8(統率者)キャラクターの根源的恐れと怒りについて解説していきます。
参考にするのは「新板エニアグラム【基礎編】自分を知る9つのタイプ」ドン・リチャード・リソ, ラス・ハドソン他著
「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」
私のブログで参考にしているドン・リチャード・リソ, ラス・ハドソン他著の本
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人は誰しも心の奥底に「恐れ」を持って生きており「怒り」はその恐れによって引き起こさる事が多いです。
そのパターンはエニアグラムのタイプ毎に一定の傾向があります。
その傾向をリソの本に従って探っていきましょう。
タイプ8の持つ根源的恐れ
タイプ8(統率者・挑戦する人)【ラインハルト】の根源的恐れは
「人に傷つけられ、コントロールされること。侵害。」
タイプ8のキャラクターは自分自身の人生の方向を決めたい性格、他者に自分をコントロールされることには耐えられません。
タイプ8(挑戦する人)
パワフルで、掌握するタイプ。
自信がある。決断力がある。強情。対決的。
(参照:「新板エニアグラム【基礎編】自分を知る9つのタイプ」 ドン・リチャード・リソ, ラス・ハドソン他著)
ラインハルト:「翻意(※)するのは余ではない ロイエンタールであろう」
※翻意:「いったんした決意を変えること」
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苦難の果て、様々なものを失いながらようやく銀河の統一と言う夢を実現したラインハルト。
しかしラインハルトの側近中の側近、ロイエンタールが謀反を起こしたと言う情報に彼の心は乱されます。
ラインハルトは銀河を統一する偉業の中で彼が親愛する多くの人々、キルヒアイス・アンネローゼ・ロイエンタール等を周りから失っていきます。
その大きな原因は タイプ8が根源的恐れである「人に傷つけられ、コントロールされること。侵害。」に耐えられない事に起因しています。
タイプ8の心の流れ
リソの本によるとタイプ8のキャラクターの心理状態は以下の様に記されています。
ラインハルトが「愛する人達を失っていった原因」を彼の行動とリソの本に書かれた内容を照らし合わせながら見ていきましょう。
①タイプ8は挑戦を受けることを楽しみ、あらゆる種類の試みに人をついてこさせる心身の能力をもっています。
ラインハルト:「力だ…力が欲しい」
キルヒアイス:「ラインハルト?」
ラインハルト:「姉さんを取り戻すには あんなくだらない奴らの言うことを黙って聞かなくてもすむだけの力がいるんだ!」
(中略)
ラインハルト:「キルヒアイス 僕は幼年学校へ行って軍人になる それがその力を手に入れる一番早い方法だ
キルヒアイス 一緒に来い! 二人で姉さんを取り戻すんだ」
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②彼らは精力的に環境の変化をもたらします。けれどもまた、周囲によって、自分や気にかける人々が傷つけられないようにします。
こうした資質は、自分自身の中に育てるだけでなく、他者の中にも求めます。
③タイプ8は他者の支配下に入ることは望みません。彼らの行動の多くは、自分がもっている力をできるだけ長い間保持し、強めることにかかわっています。
ラインハルト:「キルヒアイス 俺は宇宙を手に入れることができると思うか?」
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④タイプ8は並外れてタフで、かなり身体を酷使しても不平をいわずに耐えます。それよりもかれらは、感情を傷つけられることをひどく恐れます。
キルヒアイス:「ヤン提督に名を成さしめた事がそんなに悔しいのですか?」
ラインハルト:「悔しいさ 決まっている。」
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⑤したがって、タイプ8は往々にして非常に勤勉ですが、自分が知っている多くの人たちとの気持ちのつながりを失うという犠牲がつきまといます。
キルヒアイス:「惑星ヴェスターラントで200万の住民が虐殺された件です」
ラインハルト:「それが…どうした」
キルヒアイス:「ラインハルト様が その計画を知りながら政略的な理由で黙認した…と申すものがおります 事実でしょうか?」
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⑥こうしたことが起きると、タイプ8は誤解されていると感じ、さらに距離を置くかもしれません。
自分が拒否されるだろうと恐れているため、先に他者を拒否する事で自らを守ろうとします。
ラインハルト:「第一この件で俺がいつお前に意見を求めた?! いつ意見を求めたと聞いている!!!」
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⑦けれどもタイプ8が感情面で健全なとき、内面の安定した動機とともに、機知に富んだ、「やればできる」という態度をもっています。彼らは尊敬に値し、威厳があります。
ロイエンタール:「流石だ 俺たち無しで見事にやってのけた」
ミッターマイヤー:「ああ 大勝利だ 俺は心配しちゃあいなかったがな」
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タイプ8の抱える欲望と「強烈さ」
①タイプ8は「欲望」という伝統的なとらわれのため、強烈な生き方をします。たえず人生に抵抗しなければいけないかのようです。
ラインハルト:「お迎えに上がりました 姉上。もう姉上に苦労はさせません。これからはどうか幸せになってください。」
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※幼い頃からの念願であった姉を取り戻したラインハルト。
目標を達成した彼はそこで満足せずに欲望に囚われ「強烈」な生き方を求めます。
そしてまるで人生に抵抗しなくてはならないように、終わりのない闘いへと身を委ねていきます。
ナレーション:「こうして帝国を二分する歴史上最大の内乱はついに勃発した。それはある悲劇の始まりだった。」
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②けれども、欲望というとらわれに屈するほど、自分が渇望する強烈さを得るため、周囲に対抗する意志を主張するというパターンに陥ります。
オーベルシュタイン:「それに今きゃつを殺せばゴールデンバウム王朝に忠義の者としての名声を高めてやるようなもの…
それでは閣下も不本意でございましょう。」
ラインハルト:「………。」
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③皮肉なことに、押しが強くなるほど、自分自身ないしほかの人とのつながるためのエネルギーが低下します。自分も人も、環境の中の取るに足らない存在で、操作の対象となってしまうのです。
ラインハルト:「そうか オフレッサーは味方に殺されたか」
オーベルシュタイン:「はい しかも裏切り者として」
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④その結果、内面が無感覚になり、それを克服するためにさらなる努力に駆り立てられます。
オーベルシュタイン:「もはや敵にはまとまった兵力と言えるものは残っておりません 後は時間の問題ですな」
ラインハルト:「時間の問題か…」
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⑤それからまた通常の段階のタイプ8には向こう見ずなところがあります。勝つことは、タイプ8にとって中毒になるのです-勝てば勝つほど、自分は傷つけられないという偽りの感覚を確立します。それは、悲劇的誤算をすることになりかねません。
ラインハルト:「キルヒアイス………。」
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⑥さらに皮肉なのは、コントロールと欲望の関係です。欲望の虜になることはコントロールの対極に位置します。人や物を渇望することは、その支配下に入ることです。
とらわれは歪みであり、究極的にそのタイプが真に望んでいることの逆をもたらします。
アンネローゼ(ラインハルトの姉):「ラインハルト 私はあなたの館を出ます どこかに小さな家をいただけるかしら」
ラインハルト:「姉上…」
アンネローゼ:「そして当分はお互いに会わないようにしましょう」
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(参照:「新板エニアグラム【基礎編】自分を知る9つのタイプ」 ドン・リチャード・リソ, ラス・ハドソン他著)
ラインハルトは己の欲望と刺激に囚われる事で、自分自身が本当に望んでいるはずのキルヒアイスとアンネローゼを共に失う事になり、更には腹心の部下であったロイエンタールの謀反へと繋がっていくのです。
まとめ
タイプ8キャラクターは「人に傷つけられ、コントロールされること。侵害。」を何より恐れます。
しかしこの恐れそのものに囚われ、コントロールされ、結果的に本人が一番望んでいる人との繋がりを失い、傷つく事になる流れが理解できたと思います。
この負の流れを断ち切り、健全な心を手に入れるには「思い込み」を手放す事にあります。
その思い込みとは「常に周囲をコントロールしなければならない」というもの。
「銀河の全てを手に入れ、コントロールしなければならない」と言う囚われによって悲劇は続きます。
この囚われを手放す事がラインハルト(タイプ8)が真に根源的欲求(何者にもコントロールされずに自分自身で人生の方向を決める事)を満たす為の方法なのです。
(参照:「新板エニアグラム【基礎編】自分を知る9つのタイプ」 ドン・リチャード・リソ, ラス・ハドソン他著)
まだまだ勉強中ですので、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
みなさんと一緒に勉強していけると嬉しい限り
疑問点などありましたら是非教えてください
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
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私のブログで参考にしているドン・リチャード・リソ, ラス・ハドソン他著の本
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