こんにちは
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がんべあです。
前回・前々回と2回に分けて※エニアグラムに基づいた「物語(人気作品)の黄金パターン」に則って宮崎駿監督作品の分析を行いました。
今回はそのオマケ的なブログになります。
【※エニアグラムを知らない方はこちらの記事で確認してください】
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今回のブログを書くきっかけは前回の分析を進めるうちに「風立ちぬ」は「ある作品」と非常に似ていると気付いた事に始まります。
そのお話とは「Fate/stay night」
Fate/stay night 第1話より © TYPE-MOON All Rights Reserved.
「えー、ほんまかいな」と思われるかもしれませんが、この2つのお話はホントに似てるのです。
「風立ちぬ」と「Fate/stay night」のお話を観比べると「登場人物関係」や「その心の動き」「ストーリー展開・結末」等、多くの部分が気味が悪いくらい似通っていると私は感じました。
そしてそれらの相似点に注目すると「風立ちぬ」の主人公、堀越二郎はどうすれば「闇落ちルート」を回避できたのか、その答えが「Fate/stay night」で描かれているように感じ、ブログにまとめてみる事にした次第です。
私の直感はこの様な事を言っているのですが、果たして本当にそうなのか理性的な自分はちょっと不安。
今回のブログではこの直感が正しいのかを考察してみます。
まず最初に「Fate/stay night」のお話を知らない方に物語の簡単な説明をしましょう。
このお話は変わった構成の物語。
元々はゲームだったため、お話の中で分岐点が設定されていて主人公(プレーヤー)の選択によってストーリーが変化していきます。
アニメでは「セイバールート Fate/stay night」「遠坂 凛ルート [Unlimited Blade Works]」「間桐 桜ルート[Heaven's Feel]」の3作品が作られており、それぞれが異なるエンディングのお話。
今回はその中から「セイバールート」に注目して「風立ちぬ」との相似性を分析します。
ではドキドキの解説を行っていきましょう。
「風立ちぬ」のお話:前回のまとめ
「風立ちぬ」(2013年)
主人公は夢を叶えるために現実世界を破壊する。
テーゼ(空想の世界の平和)とアンチテーゼ(現実の世界での平和)が作品の中で直接的にぶつかり合う。
しかし双方の主張の議論は行わなわれず、「物語の黄金パターン」であるジンテーゼには導かれません(タイプ3師匠の不在)。
アンチテーゼ(現実)が一方的に勝利する。
「風立ちぬ」と「Fate/stay night」のストーリー構成の共通点
「風立ちぬ」の主人公、堀越 二郎が”闇落ち”した理由は「Fate/stay night」の「セイバールート」のお話と同じ道を進んだからだと仮定をしました。
検証の為、2つのお話の「登場人物」「主人公の願望」「お話の展開」を見比べていきます。
登場人物
【風立ちぬ】
主人公:「堀越 二郎」(タイプ9)
ヒロイン:「里見 菜穂子」(タイプ6)
主人公を導く者:「本庄」(タイプ3)
主人公の裏の性格のキャラ:「カプローニ」(タイプ5)
【Fate/stay night】(セイバールート)
主人公:「衛宮 士郎」(タイプ9)
Fate/stay night 第1話より © TYPE-MOON All Rights Reserved.
ヒロイン:「セイバー」(タイプ6)
Fate/stay night 第4話より © TYPE-MOON All Rights Reserved.
主人公を導く者:「遠坂 凛」(タイプ3)
Fate/stay night 第21話より © TYPE-MOON All Rights Reserved.
主人公の裏の性格のキャラ:「アーチャー」(タイプ5)
Fate/stay night 第21話より © TYPE-MOON All Rights Reserved.
そして両作品の主人公の持つ「願望」もまた同じ。
「Fate/stay night」に登場する主人公の衛宮 士郎は「正義の味方となってみんなを救い、幸せにしたい」と言う夢を持っています。
士郎:「親父が俺を救ってくれたように 俺も誰かを救う 正義の味方になるんだ」
Fate/stay night 第1話より © TYPE-MOON All Rights Reserved.
「風立ちぬ」の主人公の堀越 二郎も衛宮 士郎と同じく心の奥底に「正義の味方になってみんなを救いたい」と言う願望を持っています。
二郎:「やめ給え」
悪ガキ:「てめー 何しやがる」
二郎:「キミ 行きなさい」
2人の性格は非常に似てます。
これはタイプ9W1キャラクターの特徴。(※1)
9w1は基本的に平和を愛する(タイプ9)おっとりタイプ、それに加えて正義感(タイプ1)が強い性格。
しかし、周りの人々全てを救う事には無理があります。
士郎:「なんで無理なのさ」
切嗣:「難しいな 士郎が言ってるのは 全てを救いたいって言ってる事だからね」
Fate/stay night 第1話より © TYPE-MOON All Rights Reserved.
本庄:「そりゃあ偽善だ お前 その娘がにっこりして礼でも言ってくれると思ったのか?」
2人は人生の中で同じ悩みにぶつかり前に進む事ができなくなります。
そして前回までの説明の通り、主人公が困難に追い詰められて「表の性格」では対処ができなくなった時に「裏の性格」が現れます。
主人公と「その裏の性格のキャラクター」が「テーゼ」と「アンチテーゼ」として、その生き方をぶつけ合いながら物語が進んでいくのが「物語の黄金パターン」。
「Fate/stay night」と「風立ちぬ」の主人公の裏の性格のキャラクターは「アーチャー」と「カプローニ」
Fate/stay night 第21話より © TYPE-MOON All Rights Reserved.
黄金パターンの物語はテーゼ:主人公(タイプ9w1)「空想(夢)の中で平和を創り出そう」とアンチテーゼ:裏の性格のキャラクター(タイプ5w4)「現実の中で平和を作ろう(その為には今の理不尽な世界を一度破壊する必要がある)」がぶつかり合う事で進んでいくのが定番の流れとなっています。
しかし「Fate/stay night(セーバールート)」と「風立ちぬ」のお話では共に「主人公の裏の性格のキャラクター」は画面に登場するだけで終わります。
物語を通じて2人の間の「意見のぶつかり合い」や「闘い」は発生しません。
裏の主人公との闘いを回避した両作品の物語は似た様なエンディングを迎える事になります。
主人公とヒロインとは愛し合いながらも最後は別れ離れとなり。
セイバー:「ベディヴィエール 今度の眠りは 少し…長く…」
Fate/stay night 第24話より © TYPE-MOON All Rights Reserved.
菜穂子:「あなた 生きて」
そして主人公は自らが招いた「破滅の世界」で一人取り残されます。
Fate/stay night [Unlimited Blade Works] 19話より ©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
堀越二郎と未来の衛宮士郎(アーチャー)が闘いの後の荒廃とした世界に一人佇む姿は実に印象的。
「Fate/stay night(セイバールート)」と「風立ちぬ」は非常に似たお話の構成となっており、主人公と裏の主人公の対決が行われない為、物語の黄金パターンから外れたバッドエンデングのストーリーとなっている事が解ります。
ではこれらのお話をハッピーエンドに導くためにはどうすればいいのでしょうか?
おそらくそれは「Fate/stay night」の2つ目のルート(分岐)「遠坂 凛ルート」に答えが示されていると思います。
次回は「Fate/stay night(遠坂 凛ルート)」に注目して風立ちぬを考察します。
本当にそうなのでしょうか?
見切り発車でこの記事を書いているのでかなりドキドキしながら書いています。
今回はここまで
まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
疑問点などありましたら是非教えてください
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
【連載の続きはこちら】
【注記 ※1:9w1(ウィングとは)】
【他の宮崎監督作品についての記事はこちら】
ブログでは多くの宮崎監督作品をエニアグラム&13フェイズで分析しています。
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