終物語 おうぎダーク 其ノ参より ©西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト
こんにちは
アニメ大好き
みんなと一緒に幸せになりたい
がんべあです
このブログはエニアグラムを使って色々なアニメキャラクター達の「性格」を分析する事で、創作活動や作品を観る時の手助けにしようと言う内容です
今回は「物語シリーズ」の主人公阿良々木 暦(タイプ9:調停者)を例にとってタイプ9キャラクターの「成長のレベル」について解説をします
※成長のレベルとは「心の健全度」を表しています
阿良々木の「成長のレベル」は長い物語を通じて「不健全な段階」から「通常の段階」そして「健全な段階」へとシフトチェンジしています
その様子を見ながら、タイプ9キャラクターの「成長のレベル」について解説していきます
【阿良々木 暦】
猫物語黒 つばさファミリー 其ノ壹より ©西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト
阿良々木 暦の「成長のレベル」
阿良々木 暦の性格はタイプ9(調停者)
タイプ9のキャラクターは「平和を愛するのんびりやさん、しかし平和が脅かされそうな時には人が変わり、勇敢に闘います」
こだわり=「平和・安らぎ・マイペース」
この表に従って阿良々木の心の状態を見ていきましょう
「成長のレベル」の段階
物語当初、阿良々木の「成長のレベル」の重心は不健全の段階の中心(レベル8)だと思われます
アニメの序盤、阿良々木の精神状態はレベル8を重心として、レベル7~9の間を揺れ動いています
タイプ9の「不健全の段階:レベル8」の特徴は
①わずかながら残された内面の平和に必死にしがみつくあまり、少しでも現実を認めることを恐れる
②関係を断ったり、現実を否認することで、自分に影響を与えそうなことを意識から閉め出そうとする
③彼らは、孤独で無感覚で無力に見える。往々にして、記憶喪失となる
「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」より
具体的にその様子を見ていきましょう
物語冒頭(羽川と友達になる以前)、阿良々木は現実から逃げ、妹達以外の人間関係を拒絶する事で、内面の平和を維持しようとしています
そんな阿良々木はとある事件に遭遇します
そしてその事件を通じて、クラスメイトの羽川の事が気になり始めます
【羽川 翼】(はねかわ つばさ)
化物語 ひたぎクラブ 其ノ壹より ©西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト
しかし、人間関係を拒絶してきた阿良々木は自分の気持ちにどう向き合って良いのか分かりません
困った阿良々木は妹の月日(つきひ)に恋の相談を持ちかける事になります
月日:「そりゃ驚くよ
友達を作ると人間強度が下がるから
とか 痛い事を公言していたお兄ちゃんに 好きな相手が出来ただなんて…
これは犬がしゃべったくらいの衝撃だよ!」
猫物語黒 つばさファミリー 其ノ壹より ©西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト
物語の冒頭では阿良々木は羽川との出会いによって、不健全な状態(レベル7~8)から通常の段階(レベル5~6)へとシフトチェンジしようとしている様子が描かれています
タイプ9の不健全な段階
「孤独で無感覚、内面の平和にしがみつき、少しでも現実を認めることを恐れ、自分に影響を与えそうなことを意識から締め出そうとする」
タイプ9の「通常の段階」
その後の物語では「孤独で無感覚、現実から逃避していた」不健全な段階の阿良々木が、「恐る恐るながらも周りとの世界との関係を持とうとする」健全な段階へと成長してく姿が描かれます
タイプ9の「通常の段階(レベル5)」の特徴
①自分の世界における重要な変化あるいは何かしらの強い感情が、自らの脆弱な平和を壊すのではと心配する
②したがって、ものごとから影響を受けないような生き方をする
③心地よい慣れの親しんだやり方や習慣に耽り、のんびりと構え、間違いを無視する
「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」より
不健全な段階では「周りとの関係を一切断ち切ろうとしていた」のに対して、通常の段階では「周りとの関係を保ちながらも、その影響を最小限にしようとする」状態
阿良々木はまだ周りが怖くて堪りません、しかしその影響を最低限に保つ事で、心の安定を保とうとします
阿良々木は少しづつ、周り(羽川)との関係を築こうと前に進み始めます
羽川:「高校生にもなって スカートめくりって何考えてるの? 阿良々木くん」
阿良々木:「あのねぇ 羽川…」
羽川:「分かってるよ ほら
優しいね 阿良々木くん」
猫物語黒 つばさファミリー 其ノ壹より ©西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト
頬の傷を見られた事で動揺する羽川の気持ちを慮る故にとっさにスカートめくりをしてしまう阿良々木
不器用な方法ですが、その優しさは羽川に通じます
アニメの中では、こうした積み重ねが何度も繰り返し描かれています
その過程を通じ阿良々木が成長していく姿が見事に描かれていきます
蛇足ですが、羽川と阿良々木の性格は「表と裏の関係」
これから長い物語の中で阿良々木は多くのキャラクター達と出会い、成長していく姿が描かれます
その最初の出会いが「阿良々木の裏の性格」と同じタイプ(5w4)の羽川である事がとても興味深く感じます
【性格の裏表について気になる方はこちらの記事もどうぞ】
物語の最後(終物語)では阿良々木はなんと「健全な段階」の最高峰、レベル1の段階まで成長します
阿良々木は物語の最後、「終物語」で「根元的な恐れ」を克服する事でレベル1の段階に達することができます
「根元的恐れ」とは各タイプが「無意識に受けた子供時代のメッセージ」から生まれた恐れの事で、タイプによって異なる形を示します
タイプ9の根元的恐れは
『喪失と分離。消滅させられること』
詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみて下さい
阿良々木:「ぼくは間違えてない そう…君が間違えて無い様に」
扇:「…まったく 愚かですねぇ…」
終物語 おうぎダーク 其ノ参より ©西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト
阿良々木はレベル1の段階へと到達する事ができますが、その道程は長く険しいもの、今後のブログで阿良々木の成長過程で何があったのかを少しづつ分析・解析していきたいと思います
今回の解説はここまで
戦場ヶ原・羽川:「いってらっしゃい」
阿良々木:「ああ!」
終物語 おうぎダーク 其ノ参より ©西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト
最後に
今回はタイプ9のキャラクターの「成長のレベル」について阿良々木を例にとって解説しました
「成長のレベル」は各タイプによって異なる形で行動に現れます
他のタイプについても、今後のブログで少しずつ紹介していく事で、 みなさんと一緒に私自身の学びを進めたいと思います
まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
疑問点などありましたら是非教えてください
今回はここまで
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
【参考資料(兼オススメ本)】
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