がんべあの「ぶれない」キャラクター&ストーリーの作り方

創作活動の強い味方「エニアグラム」と「13フェイズ」

「宮崎駿」監督作品 ジブリアニメの魅力をエニアグラム分析する 「憧れとタタリ神」(第5回)

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こんにちは

みんなと一緒に幸せになりたい

がんべあです

 

宮崎監督作品の魅力を分析する(第5回目)

 

私が大好きなのは宮崎監督の初期の作品「カリ城」や「ラピュタ」「コナン」「パンダコパンダ」等

 

ナウシカ以降の作品」は好きなのですが、ちょっと苦手でした

 

 

 しかしエニアグラムを学び、作品を深く分析するようになると、その考えは一転しました

ナウシカ以降の作品が面白すぎる!!

今になってようやく宮崎監督の後期作品の魅力が楽しめる様になったと、実に嬉しく思っています

 

みなさまの好きな宮崎作品は何でしょうか?

このブログを通じて、より監督の作品を深く楽しめるようになる事ができると嬉しいです

 

 

今回はハウルの動く城に焦点を当てて解説していきます

 

一回目がまだの方はこちらからお読み下さい

gunber.hatenablog.com

 

ハウルの動く城」の構成

 

 「ハウルの動く城」に登場するキャラクター達をエニアグラム図にまとめました

 

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各キャラクターがまんべんなく散らばっています

宮崎監督のアニメで全てのタイプのキャラクターが勢揃いするのは珍しいパターン

一見お話が難しく感じるのは、このキャラクターの多さが原因かもしれません

 

主人公のソフィーとハウルの性格を見てみましょう

 

「ソフィー」

タイプ1(完全主義)

こだわり=「完璧主義・理想・正義

几帳面、理想を求め正義を重んじるタイプ

一方で思いやりと柔軟性に欠け、自分の正義が他人の人間性を否定する事になる場合も多い

いわゆるツンデレキャラクターの原型

「本能」に従って行動するタイプ

 

ハウル

タイプ4(芸術家)

こだわり=「個性・ロマン・創造性

想像力豊か、自分の個性を何よりも大切にするタイプ

集団行動が苦手で一人を好むが、一方で人一倍疎外感や孤独感を抱きやすい

芸術家・吟遊詩人・夢に生きる人

「感情」で動くタイプ

 

タイプ1(完全主義者)とタイプ4(芸術家)の組み合わせは多くの作品で見られますが、宮崎監督の作品では非常に珍しいパターン

 

gunber.hatenablog.com

 

ではお話の構成はどうなっているのでしょうか?

 

映画のストーリー構成

 

登場人物が多く、映画のストーリーは難しく感じますが、実はいたって単純な構成になります

 

それは

 

 

「 ハウルを巡る”三角関係”のお話」

 

 

これが「ハウルの動く城」のストーリー基本構成

 

 

では三角関係におけるソフィーの「ライバル」は誰でしょうか?

 

ハウルの昔の恋人である荒地の魔女、又はサリマン先生

いえ、どちらも違います

 

 

ソフィーのライバルは「カルシファー

 

 

カルシファーに奪われたハウルの心を取り戻し、その心を自分の方に向ける

 

これが「ハウルの動く城ソフィーのお話となります

 

各キャラクター達の「憧れ」方向

 

キャラクターの行動を分析するにはその「憧れ」がどこにあるのかを見つけると分かりやすいです

 

ソフィーとハウルの憧れ関係はこうなっています

 

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矢印の方向がエニアグラムにおける「タイプ別の憧れ方向」

 

ソフィーハウルに憧れ、ハウルカルシファーに憧れを持っている三角関係となります

 

 

エニアグラムでは「憧れ」に向かって一直線に走る事は「後退(闇落ち)」方向となります

人が「正常に成長」するためには、憧れ方向と逆に向かって進む必要があります

 

ハウルカルシファー(憧れ方向)との絆を強める事で、結果的に闇落ち方向へと進んでいました

 

そんな彼を救ったのは憧れ方向と逆方向の存在ソフィー

 

ハウルは一度憧れ方向に進む事を止め、ソフィー(憧れとの逆方向)の方向に進む事で正常な成長を掴めたのです

 

では、ソフィーが「闇落ち」しなかったのは何故でしょうか?

 

ソフィーの成長

 

それはソフィーが「憧れ(ハウル)」に向かって一直線に進まず、「憧れと逆方向」へ向かって進んだから

 

エニアグラム図を見ながら、物語を振り返ってみましょう

 

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 物語の中でソフィーは次の順番で成長していきます

 

【成長①:人生を楽しむことを学ぶ】

一人荒れ地をさまようソフィーはカカシのカブと出会い、ハウルの城に導かれ、眼の前の喜び・苦しみを受け入れ楽しむことを学ぶ

 

【成長②:魔法に関する知恵を学ぶ】

ハウルの城での生活

そしてハウルに頼まれ、サリマンの元へ赴くイベント

その中でソフィーは魔法世界に対する知恵を身に付けていきます

 

【成長③:知恵を使い魔法のを身に付けていく】

国王と出会った後、ソフィーはハウルの元を離れ、自ハウルの城へと戻る冒険を成し遂げます

ソフィーは魔女としての力を身に着けていきます

 

【成長④:身に付けた力を使い周りの人を助ける

ソフィーは自分の得た力を使いカルシファーからハウルの心臓を取り戻し、ハウルカルシファーの心を救います

 

【成長⑤:自分のやりたい事、自分らしさを見つけます】

ハウルの心を掴み、新しく作られた空飛ぶ城で家族と共に暮らす

ソフィーがしたかった事、それは「家族を持つこと」

 

 

ソフィーはこの順番で成長していきます

こうしてソフィーは憧れ(ハウル)の元に辿り着くのです

 

 

これがエニアグラムでの正しい成長方向

 

「憧れ」に向かって一直線に進むのは「闇落ち」の原因

それはその道が険しすぎるから

あえて「憧れとは逆方向」に進み、ゆっくりと一歩一歩確実に「憧れ」へと成長していくのが正解なのです

 

ソフィーの成長の各段階で、それに対応するタイプのキャラクターとのイベントがあるのも面白いですよね

 

それにしても宮崎監督の頭の中はどうなっているのでしょうか?

正に天才だと思います

 

今回はここまで

 

次回は「ハウルの動く城」キャラクター中の宮崎監督の分身について解説します

お楽しみに

 

この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います

みなさんの毎日が楽しいものになりますように!

 

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