こんにちは
みんなと一緒に幸せになりたい
がんべあです
今回はアニメ「PERSONA5 the Animation」(以下ペルソナ5)の世界のエニアグラム分析、後編になります
前回の記事では2つの事を紹介しました
前回の記事はこちら
1つ目は「ペルソナ5」はタイプ4(芸術家)的な世界観であるという事
2つ目は「ペルソナ5」以外のタイプ4的な世界観の作品として「この世界の片隅に」と「君の名は。」がある事
今回はこの3作品を比較、その共通点と相違点を分析する事で、それぞれの作品が持つ魅力に迫ります
※物語のキャラクターは人によって千差万別な捉え方ができると思っています、このブログはあくまで私の目から見た意見ですのでご了承下さい
作品の共通点
3作品の共通点は「現実と空想の世界は同価値であり、2つの世界に境界線が無い事」
よくある「異世界転生モノ」とは異なり、タイプ4の世界観では「現実の世界」と「空想の世界」は互いにリンクしており、どちらかが主体ではありません
どちらの世界も同価値であり、片方の世界が変化すれば他の側の世界も同時に変化します
「ペルソナ5」では「心の中の世界」に介入する事で「現実世界」の問題を解決する設定となっています
イゴール:「しかし驚いた。この部屋の在り様はお前自身の心の在り様。よもや牢獄が立ち現れるとは…お前はまさしく運命の囚われ。近い将来、破滅が待ち受けているに相違ない」
「PERSONA5 the Animation」第1話より
©ATLUS ©SEGA/PERSONA5 the Animation Project
「この世界の片隅に」では主人公すずさんの住む現実世界に時折バケモノや不思議な現象が現れます
それは単にすずさんの中での妄想なのではなく現実と繋がっています
すずさんは「空想の」バケモノと会う事が原因で、「現実の」夫である周作に出会う事になります
「この世界の片隅に」より © こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会
タイプ4の世界観らしく、どこまでが空想でどこからが現実なのか明確な線引きがされていません
タイプ4の世界では空想と現実、2つは同じ世界なのです
「君の名は。」の世界観を語るのに良いのは何と言っても作品の中で描かれる数々の風景でしょう
「君の名は。」より ©2016「君の名は。」制作委員会
現実と空想の融合した世界観
言葉で語るよりこの絵を見るのが一番
一枚絵でも十分空想的ですが、この前後のシーンを連続して見ると、更にその空想感に圧倒されます
「君の名は。」の新宿はとても現実の新宿とは思えない空想的な世界
「現実と空想との融合」、タイプ4の世界観の頂点の一つがこの作品で表現されています
(個人的な見方としては「空想と現実の融合した世界観」については新海監督のその前の作品「言の葉の庭」が頂点、「君の名は。」は一般受けを目指した分、その要素が薄れています)
非常に似ているタイプ4の世界観の作品
しかし一方これらの作品の世界観には大きく異なる部分も見受けられます
作品の相違点
これらの作品の違いを一言で表してみました
「ペルソナ5」は【外向的】
「この世界の片隅に」「君の名は。」は【内向的】
もう少し詳しく説明しましょう
エニアグラム的な分析を行うと「ペルソナ5」の世界観はタイプ3寄りのもの、「この世界の片隅に」と「君の名は。」の世界観はタイプ5寄りなものと言えます
(ネコ矢印は「ねこ画伯コハクちゃん」 無料イラストから使用させてもらいました)
タイプ3寄りの性格を4w3、タイプ5寄りの性格を4w5と表し、それぞれの性格は以下の様な違いを持っています
4w3【貴族】 (ペルソナ5)
・w5より社交的
・成功とユニークさを同時に望む
・w5より自意識が高い
・自分自身や仕事が認められる事を欲する
・自分をどう呈示するかに努力を傾ける
・実際的で贅沢
・優雅さや教養、洗練されたものを愛する
・自分のことをハイクラスで優雅であると見なす
・社会的に受け入れられているかが気になる
・競争心が強い
・人を軽蔑する傾向がある
・誇張やナルシシズムが堂々と直接的に表現される
(参照:「新板エニアグラム【基礎編】自分を知る9つのタイプ」 ドン・リチャード・リソ, ラス・ハドソン他著)
4w5【ボヘミアン】
(この世界の片隅に)(君の名は)
・w3より内向的
・きわめて創造的な傾向がある
・感情豊かで内省的
・明敏で独創的
・w3よりステイタスや人から受け入れられることを気にしない
・きわめて個人的で風変わりな自己表現をする
・人よりも自分自身の為に創造を行う
・プレゼンテーションよりも創造性と自己発見のプロセスを楽しむ
・探究心が強い
・よかれあしあかれ慣習や権威に挑戦的
・自己表現のために、必要であればルールを破る
・社会から引いており、自分の創造の世界にとどまる傾向
・自分自身のために創りだす内面の風景に比べ、現実の世界は面白くない
・エキゾチックで神秘的で、象徴的なものに惹かれる
・私的スタイルは往々にしてエキセントリックで独特
・できるだけシンプルで無駄を省いたライフスタイルを選択する
・きわめて非社交的
・目覚ましい洞察のひらめきに恵まれるが、現実の世界で実際的な取り組みを維持するのに苦労する
(参照:「新板エニアグラム【基礎編】自分を知る9つのタイプ」 ドン・リチャード・リソ, ラス・ハドソン他著)
周りに対しての承認欲求が非常に高い「ペルソナ5」の世界と、自分の創造の世界をあまり周りに見せようとしない「この世界の片隅に」と「君の名は。」の世界
同じタイプ4の世界観でも大きく異る所がとても楽しいのです
PERSONA5 the Animation 第3話より
©ATLUS ©SEGA/PERSONA5 the Animation Project
今回はここまで
全て見終わった後には個性的な「敵達」の性格についても考察したいなと思っています
タイプ4以外のタイプの「アニメの世界観」についても今後少しずつ分析していきたいです
まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
疑問点などありましたら是非教えてください
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
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