こんにちは
楽しくないと生きていけない
がんべあです
今回は「メイドインアビス」のキャラクターをエニアグラムで分析します
いわゆるダンジョンもののお話ですが、その世界観とキャラクターの完成度が物凄い!
可愛らしいキャラクターとハードなストーリーにドキドキしっぱなしの作品です
今回はメイドインアビスの計算されつくされた世界観とストーリー、キャラクターのほんの一部を分析します
この記事を出発点として、更に深い物語を楽しむことができると嬉しく思います
では、一緒に冒険に出かけましょう!
※ネタバレありですので十分なご注意を!
このブログでは「エニアグラム」を使ってキャラクターの分析を行います
リコの成長
今回は主人公の一人、リコちゃんの成長に注目してエニアグラム分析をしてみます
お付き合いください
まずは各キャラクターの性格分析から
メインキャラクター
主人公:リコ
(観察者【タイプ5】:こだわり=「知識・分析・倹約」)
もう一人の主人公:レグ
(楽天家【タイプ7】:こだわり=「楽しさ・夢・冒険」)
旅の仲間:ナナチ
(献身家【タイプ2】:こだわり=「人助け・思いやり・慈愛」)
旅の仲間:マアア
(芸術家【タイプ4】:こだわり=「個性・ロマン・創造性」)
ナナチの連れ:ミーティ
(統率者【タイプ8】:こだわり=「力、戦い・義理人情」)
リコの母:ライザ
(楽天家【タイプ7】:こだわり=「楽しさ・夢・冒険」)
宿敵:ボンボルド
(完璧主義者【タイプ1】:こだわり=「完璧主義・理想・正義」)
ボンボルトの娘:プルシュカ
(完璧主義者【タイプ1】:こだわり=「完璧主義・理想・正義」)
これは9つのタイプのキャラクターの関係を表す図形エニアグラムです
この図からキャラクターの色々な事が分かると言う不思議な便利アイテム
いったい何が分かると言うのでしょう?
解説を進めます
「憧れ」と「成長方向」
リコの「成長」を分析する前にリコの「憧れ」について考えてみます
エニアグラムの「憧れ」
エニアグラムでは各タイプには求めるもの・憧れがあるとされています
タイプ5の憧れはタイプ7
「リコ」(タイプ5)の憧れは「ライザ」(タイプ7)
そして、もう一つの憧れが「レグ」(同じくタイプ7)
と言う人物構成になっています
「成長」と「憧れ」には強い関係があります
リコはお母さんのライザに会いに行くために、そして奈落の底から来たレグの秘密を探るために「アビスの底に向かう旅」をします
「憧れを求めるアビスの底への旅」はそのまま「リコの成長の物語」となっているのです
エニアグラムの「成長」
エニアグラムではその成長方向に一定のルールがあるとしています
「あるタイプの主人公」は「他のタイプのキャラクターの長所」を学ぶ事で成長していき、その順番は決まっていると言うのです
リコはタイプ5(こだわり=「知識・分析・倹約」)
タイプ5キャラクターの成長方向は
タイプ5(リコ)➡① タイプ8➡ ②タイプ2➡③ タイプ4➡ ④タイプ1➡ ⑤タイプ7➡ タイプ5(1周して戻ってくる)
先程のエニアグアムで表すとこうなります
リコは旅を通じて色々なキャラクターと出会い、そして彼らからそのタイプ特有の良さを学んでいきます
リコの旅の流れを振り返ってみましょう
【1】レグ(タイプ7)と出会い、旅に出る
◯オーゼン(タイプ1)と出会い、旅の手ほどきを習う(このイベントはレグの為のものだと思うので、今回は飛ばします)
◯ナナチ(タイプ2)に助けられる(リコは気絶していたので飛ばします)
【2】ミーティ(タイプ8)に助けられて現実に戻ってくる①
【3】ナナチ(タイプ2)と出会い、共に旅に出る②
◯プルシュカ(タイプ1)と出会う(ここでは出会うだけ)
◯ボンボルド(タイプ1)との闘い(このイベントはレグの為のものだと思うので、今回は飛ばします)
【4】マアア(タイプ4)を仲間にする③
【5】白笛となったプルシュカ(タイプ1)と共に旅を続けます④
(単行本7巻まで)
リコの旅の仲間はレグ(最終目標)を除いて
①ミーティ(タイプ8)➡ ②ナナチ(タイプ2)➡③ マアア(タイプ4)➡④白笛となったプルシュカ( タイプ1)
と「エニアグラムでの成長の順番」に従って仲間を増やしています
疑問点
しかし上の分析だといくつかの疑問点が浮かび上がります
疑問①:オーゼンとの出会いイベントは本当にレグだけのものであったのか?
リコに対する影響は?
影響があった場合、エニアグラムの成長順番とどう関係があるの?
疑問②:プルシュカとの最初の出会いはマアアに出会う前
今回の分析では「白笛となった時点」で仲間となったとして解説をしているが、本当にその分析であっているのか?
マアア(タイプ4)と出会う前にプルシュカ(タイプ1)と出会う理由は別にないのか?
疑問③:ボンボルトとの闘いは本当にレグだけのものであったのか?
リコに対する影響は?
影響があった場合、エニアグラムの成長順番とどう関係があるの?
などなどです
こうして分析していくと物語の構成が見えてきて面白いです
途中で出てくる疑問点も、そこから作者の意図を汲み取る為の大切なファクターだと思います
まとめというか感想
創作をする時に主人公と出会う仲間に悩んだ時はエニアグラムを参考にするといいかもしれません
いつも書いていますが、決してエニアグラム通りにするのが良い訳ではなく、最期は「自分の感性」が一番大切!
その感性を導き出す時の「参考」として活用すると便利なのがエニアグラムだと私は考えています
今回はここまで
この記事があなたの「創作活動」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの創作活動が楽しいものになりますように!
【追記】
このブログを書き終わってから、疑問点の一つが解決しました
何故、リコはエニアグラムの成長の順番通りにキャラクターと出会わなかったのか?
その意味に気付くことができました
タイプ5キャラクターの成長方向は
タイプ5(リコ)➡ ①タイプ8➡ ②タイプ2➡ ③タイプ4➡ ④タイプ1➡ ⑤タイプ7➡ タイプ5(1周して戻ってくる)
作者のつくしあきひと先生は、物語の中で「単純に成長方向通りの出会い」にあえてせずに、「成長方向を1段階飛ばした出会い」を行いました(2回も!確信犯です)
1回目の出会いでは「何かが足りません」
そこで一つ前に戻り、正常な成長イベントを描いた上で改めて2回目の出会いにより真の仲間としてパーティに迎え入れると言う流れの演出だったのです
この流れの方が、「成長の順番通り」のスムーズな出会いよりも盛り上がります
メイドインアビスのゾクゾクする感動の裏にはこんな作者の緻密な計算があったのですね
【「主人公のエニアグラム的成長」に興味がある方はこちらの記事もどうぞ♪】