がんべあの「ぶれない」キャラクター&ストーリーの作り方

創作活動の強い味方「エニアグラム」と「13フェイズ」

「表の性格」と「裏の性格」 デッドマウント・デスプレイ「四乃山 ポルカ」と「シャグルア」について考察する エニアグラム5w4⇔9w1

デッドマウント・デスプレイ 第1話より ©成田良悟・藤本新太/SQUARE ENIX・「デッドマウント・デスプレイ」製作委員会

 

  こんにちは

 アニメ大好き

 みんなと一緒に幸せになりたい

 がんべあです。

 

 最近「ダブルヒロイン」と「5w4が主人公のお話」の2つにハマっています。

 今回は今マイブームの5w4が主人公のお話「デッドマウント・デスプレイ」に登場する「四乃山 ポルカ」と「シャグルア」についての分析。二人の性格は表と裏の関係となっています。

 

 私が何故5w4(偶像破壊者)が主人公のお話に興味があるのか。それは通常5w4があまり主人公にはならないから。

 物語の主人公で圧倒的に多いのは9w1(夢見る人)。

 5w4は9w1の「裏の主人公・アンチテーゼ」として登場する機会が多く、5w4が主人公の作品は少ない傾向があります。

 

 いつも裏方にいた5w4をメイン主人公としたお話が「デッドマウント・デスプレイ」のストーリー。

 詳しく見ていきましょう

 

【物語の主人公の性格考察(2022年11月)】

gunber.hatenablog.com

 

デッドマウント・デスプレイのストーリー

 とある異世界。『災厄潰し』と呼ばれる英雄シャグルアと、希代の死霊使い(ネクロマンサー)『屍神殿』が激突。世界の命運をかけた戦いの果て、戦場は光に包まれた。

そして現代の新宿で1人の少年が目覚めた。彼の名は四乃山ポルカ。首に深い傷を負って死んだ筈だったが、その体には別人の記憶が宿っていた。どうやら異世界での戦いの末に転生したらしい。全く違う世界の様子に戸惑うポルカだったが、彼は殺し屋に狙われていた。人殺しを楽しむ殺人鬼・崎宮ミサキの執拗な追撃に追い詰められるポルカ。だが、死の気配に満ち溢れたビルの中で彼は己の力を取り戻した。圧倒的かつ異質な力でミサキを殺したポルカは、彼が理想としていた「子供が大事にされる平穏な世界」で生きようと誓うのであった。

一方、転生先の異世界では無事だったシャグルアに、屍神殿の魂がこの世界から完全に消滅したとの報告が届いていた。それでもシャグルアの胸には一抹の不安が過る。屍神殿の魂は別の世界に飛ばされたのではないかと…。

www.youtube.com

 

【四乃山 ポルカ(屍神殿)】(主人公:5w4)

デッドマウント・デスプレイ 第1話より ©成田良悟・藤本新太/SQUARE ENIX・「デッドマウント・デスプレイ」製作委員会

【シャグルア(勇者)】(裏の主人公:9w1)

デッドマウント・デスプレイ 第1話より ©成田良悟・藤本新太/SQUARE ENIX・「デッドマウント・デスプレイ」製作委員会

 

 シャグルアはいわゆる勇者。9w1(夢見る人)の性格で通常のお話ではシャグルアが主人公なのがパターンですが「デッドマウント・デスプレイ」はその逆となっています。

 

 

 裏の主人公とは

 裏の主人公の役割は「主人公を否定する存在」である事。主人公(テーゼ)に対するアンチテーゼが裏の主人公。

 

 屍神殿(四乃山 ポルカ)とシャグルアはお互いを否定し合っています。

 

屍神殿(四乃山 ポルカ):「神は戯れまい 亜眼持ちの貴様や我の様にはな きさまは楽しんでるのだろう 自ら殺した者の魂が挙げる 怨嗟の声を」

シャグルア:「一緒にするな 死にぞこないのバケモノめ」

デッドマウント・デスプレイ 第1話より ©成田良悟・藤本新太/SQUARE ENIX・「デッドマウント・デスプレイ」製作委員会

 

 第1話冒頭の2人の対決シーン。この時点ではシャグルアが主人公だと思い込んでアニメを観ていました。気持ちのいいミスリードですね。

 

【裏の主人公を詳しく知りたい方はこちらの記事で】

gunber.hatenablog.com

 

主人公と裏の主人公の関係

 主人公、四乃山 ポルカの性格はタイプ5w4。

 タイプ5w4(偶像破壊者)は独立心が強く、集めた知識を分析して活用する事が得意(タイプ5)、それに加えて「個性・ロマン・創造性」を求め人とは違う道を進もうとする(タイプ4)性格。

 

 一方の裏の主人公のシャグルアの性格はタイプ9w1。

 タイプ9w1(夢見る人)はマイペースなのんびり屋さん(タイプ9)、それに加えて真面目で融通が利かない(タイプ1)性格。

(ただし、自分のテリトリーを脅かす・平和を壊す存在に対しては力強く戦います。)

 

 二人は正反対の性格で得意・苦手も逆転しています。

 

 

 四乃山 ポルカ(5w4:偶像破壊者)は現実を見つめ、悪い「偶像」を「破壊」した先に真実があると信じ、破壊するために理想を根拠にして論破します。しかし攻撃性が高すぎて自身の安息まで壊す恐れがあります。

 

 屍神殿(四乃山 ポルカ)は死術の粋を尽くし、自らの正しさを周りに認めさせる事に成功します。しかしその方法は自身の安息をも壊すものでした。

 

屍神殿(四乃山 ポルカ):「焦がれる程に遠ざかる 復讐はその場で行った」(中略)

人間たち:「我々が悪かった だからどうか救いを…」

デッドマウント・デスプレイ 第2話より ©成田良悟・藤本新太/SQUARE ENIX・「デッドマウント・デスプレイ」製作委員会

 

 一方のシャグルア(9w1:夢見る人)は9w1は良い夢を信じ、平和を維持しようと心がける事は得意ですが、都合の悪い現実から目を逸らしがちです。

 

 シャグルアは「死霊」の叫ぶ怨嗟の声に耳を塞ぎ、盲目的に正義の為に行動しています。

 

死霊:「お前のせいで死んだ 私たちはお前のせいで死んだ 何故お前だけ生きている」

デッドマウント・デスプレイ 第1話より ©成田良悟・藤本新太/SQUARE ENIX・「デッドマウント・デスプレイ」製作委員会

 

 シャグルア(9w1)のお話は「平穏を夢見ている」主人公が平和を守る為に「戦いの世界に飛び込む」ストーリー、王道のお話となっています。

 

 一方の 四乃山 ポルカ(5w4)のお話はその逆、「争いに明け暮れていた」主人公が平和を求めて「心の平穏を求める」ストーリー。

 

 5w4の基本ストーリーは「心の平穏を求めるお話」。

 

  異世界に住むネクロマンサー屍神殿(かばねしんでん)は勇者シャグルアとの闘いに敗れ、現代の新宿に四乃山 ポルカとして転生します。

 

屍神殿(四乃山 ポルカ):「生まれついて死霊が見える亜眼持ちに平穏な生活は望めない」

デッドマウント・デスプレイ 第2話より ©成田良悟・藤本新太/SQUARE ENIX・「デッドマウント・デスプレイ」製作委員会

四乃山 ポルカ:「それにしてもすごい人だ 子供たちの顔色がいい 楽しそうに笑っている きっとここは平穏な土地なのだろう…」

デッドマウント・デスプレイ 第1話より ©成田良悟・藤本新太/SQUARE ENIX・「デッドマウント・デスプレイ」製作委員会

四乃山 ポルカ:「ここでなら手に入れられるかもしれない…平穏な生活が」

デッドマウント・デスプレイ 第1話より ©成田良悟・藤本新太/SQUARE ENIX・「デッドマウント・デスプレイ」製作委員会

 

 2人の性格は表と裏、そのストーリーも逆の展開となっています。そして2人が葛藤の中、争い(テーゼ)平穏(アンチテーゼ)両立させる新たな道(ジンテーゼを共に見つけていくお話となるのです。

 

主人公と裏の主人公のお話のガイドライン

四乃山 ポルカ(主人公)のお話

【ストーリーライン(世界観)】
5w4:「理論の世界(異世界)」にいた主人公に「現実世界」が浸透してくる。

【5w4のお話についての詳しい解説はこちら】

gunber.hatenablog.com

 

シャグルア(裏の主人公)のお話

【ストーリーライン(世界観)】
9w1:「リアルな現実世界」で壁に当たった主人公が、問題を解決する為に「現実とは異なる新たな世界(異世界)」へ旅立つ。

【9w1のお話についての詳しい解説はこちら】 

gunber.hatenablog.com

 

「デッドマウント・デスプレイ」のストーリーは四乃山 ポルカにとっては「問題を平和的に解決する道」を見つけるお話、シャグルアにとっては「現実の問題に向き合って(戦って)いく道」を見つけるお話。

 

ヒロインと主人公を導く者

 

 5w4(偶像破壊者)の主人公に対するヒロイン主人公を導く者は以下のキャラクターとなっています。

 

【繰屋 匠(くるや たくみ)】(タイプ7:ヒロイン)

デッドマウント・デスプレイ 第1話より ©成田良悟・藤本新太/SQUARE ENIX・「デッドマウント・デスプレイ」製作委員会

【崎宮 ミサキ(さきみや ミサキ)】(タイプ8:主人公を導く者)

デッドマウント・デスプレイ 第1話より ©成田良悟・藤本新太/SQUARE ENIX・「デッドマウント・デスプレイ」製作委員会

 

 

 今期はこうした5w4が主人公のお話が「デッドマウント・デスプレイ」以外にも「神無き世界のカミサマ活動」「勇者が死んだ!」「君は放課後インソムニアと多く見られます。この機会に5w4のお話の考察を深めていけそうでとても楽しみにしています。

 

おまけ①:5w4のキャラクター達

 

 アニメに登場する5w4のキャラクター達をリストアップしてみました。

 

○印は5w4がメイン主人公(6作品)

●印は9w1がメイン主人公(24作品)

 一般的に5w4が主人公となる作品は少なく、9w1の主人公に対する裏の主人公(アンチテーゼ)としての活躍が多く見られます。

 

レベル5【ウィングの影響が極めて強く現れている】(破滅的)
●アーチャー (Fate/stay night)  《衛宮 士郎(9w1)のアンチテーゼ》
○霧島 透 (組長娘と世話係)   《メイン主人公》
●沙霧 尚哉 (マブラヴ オルタネイティヴ)  《白銀 武(9w1)のアンチテーゼ》
●闇遊戯 (遊戯王)  《武藤 遊戯(9w1)のアンチテーゼ》
●両面宿儺 (呪術廻戦)  《虎杖 悠仁(9w1)のアンチテーゼ》
○蜘蛛子 (蜘蛛ですが、なにか?)   《メイン主人公》
●モロの君 (もののけ姫)  《アシタカ(9w1)のアンチテーゼ》

レベル4【ウィングが重い】(反抗的)
●カゲ (王様ランキング)  《ボッジ王子(9w1)のアンチテーゼ》
●カプローニ (風立ちぬ)  《堀越 二郎(9w1)のアンチテーゼ》
●ショーレイ・ノウゼン (86-エイティシックス-) 《シンエイ・ノウゼン(9w1)のアンチテーゼ》
●シントラー (takt op.Destiny)   《朝雛 タクト(9w1)のアンチテーゼ》
●冨岡 義勇 (鬼滅の刃)   《竈門 炭治郎(9w1)のアンチテーゼ》
●フジモト (崖の上のポニョ)   《宗介(9w1)のアンチテーゼ》
●伊井野ミコ (かぐや様は告らせたい)   《石上 優(9w1)のアンチテーゼ》
●雄山 みはり (お兄ちゃんはおしまい)   《緒山 まひろ(9w1)のアンチテーゼ》
○瞳島 眉美(美少年探偵団)  《メイン主人公》

レベル3【中間】(マッドサイエンティスト的)
○アオヤマ (ペンギン・ハイウェイ) 《メイン主人公》
○有馬 公生 (四月は君の嘘) 《メイン主人公》
●影山 律 (モブサイコ100)   《影山 茂夫(9w1)のアンチテーゼ》
●ガス (最果てのパラディン)   《ウィル(9w1)のアンチテーゼ》
●翠堂 コウキ (東京24区)   《蒼生 シュウタ(9w1)のアンチテーゼ》
デミウルゴス (オーバーロード)   《アインズ・ウール・ゴウン(9w1)のアンチテーゼ》
●マツモト (Vivy -Fluorite Eyeʼs Song-)  《ヴィヴィ(9w1)のアンチテーゼ》
●ラジタニ (Sonny Boy)   《長良(9w1)のアンチテーゼ》
緒方 理珠(ぼくたちは勉強ができない

レベル2【ウィングが軽い】(学者的)
●木暮 公延 (スラムダンク)   《赤木 剛憲(9w1)のアンチテーゼ》
●双葉 理央 (青春ブタ野郎シリーズ)   《梓川 咲太(9w1)のアンチテーゼ》
●御影 桜子 (それでも歩は寄せてくる)   《田中 歩(9w1)のアンチテーゼ》

レベル1【ウィングの影響がほとんどない】(のんびり屋)
●羽川 翼(物語シリーズ)   《阿良々木 暦(9w1)のアンチテーゼ》
○紙越 空魚 (裏世界ピクニック)   《メイン主人公》
長門 有希 (涼宮ハルヒシリーズ)   《キョン(9w1)のアンチテーゼ》

 

おまけ②:小説投稿サイトの中での5w4

 

 アニメの中では非常に少ない5w4が主人公のお話ですが、小説投稿サイトの中では非常に多く見る事ができます。

 これはおそらく幅広い視聴者を対象にしているアニメとは異なり、小説投稿サイトでは読書好き(正に5w4)のターゲットに向けて書かれた作品が多いからでしょう。

 

 5月21日(日)に開催される「文学フリマ東京36」で小説投稿サイト「カクヨム」コンテスト受賞作品の中から5w4が主人公のお話8作品について分析した同人誌を販売します。お時間のある方は是非遊びに来てください。

 

※ブース:B-17〜18「猫の潜水艦」でお待ちしています。

 

 

bunfree.net

 

 5w4が主人公のお話は今まであまり分析する機会がありませんでしたが、分析し出すと実に面白いです。今後は5w4が主人公のお話にもっと注目していきたいと思います。

 

 今回はここまで。

 

 まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います

 疑問点などありましたら是非教えてください

 

 この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います

 みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!

 

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 「スバルの性格分析ブログ」

「裏と表の性格」についてはこちらのブログを参考にさせてもらっています。