ぼっち・ざ・ろっく! 第6話より ©はまじあき/芳文社・アニプレックス
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「エニアグラム:裏の三角関係」についての考察
今回の考察は「ぼっち・ざ・ろっく!」の主人公、後藤 ひとりに対応する「裏の三角関係」について考察します。
物語の基本構成として主人公は「主人公」を中心にした「主人公の憧れ(ヒロイン)」「主人公を導く者」の三角関係の中で成長していきます。
しかしそれに加えて主人公の「裏面の性格に対応した三角関係」の物語が同時に展開される物語が存在します。
表と裏の三角関係の中で主人公は異なる目標(テーゼとアンチテーゼ)に向かって進みます。そしてその異なる目標が交わった時に新たな道(ジンテーゼ)が切り開かれるのです。
「ぼっち・ざ・ろっく!」はそうした「裏の三角関係」が登場する物語。詳しく見ていきましょう。
【エニアグラムを知らない方はこちらから】
「ぼっち・ざ・ろっく!」のお話
後藤ひとりは動画投稿サイトで評判のギタリストギターヒーローの名で活動する少女だった。その一方で彼女は、極度の人見知りでコミュ障であるため、バンド活動や文化祭ライブに憧れつつも、音楽のパートナーどころか友達すら作れないまま中学を卒業する。
高校生になってからある日の帰り、自分が所属するバンド「結束バンド」のギタリストを探していた伊地知虹夏にギターを持っているところを見つけられたひとりは、強引にギタリストとしてバンドメンバーに加えられて、ライブハウスで演奏することになる。
(ウィキペディアより)
表の三角関係
後藤ひとりの「表の三角関係」は以下の3人で構成されています。表の三角関係が描くお話のテーマ(テーゼ)は「ひとりが友人関係を広げていくお話」となっています。
9w8(表)は「人付き合いを望む」性格。
【後藤 ひとり(ごとう ひとり)】(タイプ9w8:人公)
タイプ9w8(調停者):マイペースなのんびり屋さん(タイプ9)、それに加えて現実的で社交的、人と仕事をするのを好みます(タイプ8)。
9w1より社交的。人と仕事をするのを好む。
※ここで書いてある「社交的」とは意識の話。「人と一緒に何かをしたいと思っている事(意識)」と「人と関わり合うのが苦手(行動)」は別問題となります。
【伊地知 虹夏(いじち にじか)】(タイプ3:主人公を導く者)
タイプ3:達成する人(プライドが高く成功を追い求める)
【喜多 郁代(きた いくよ)】(タイプ6:主人公の憧れ・ヒロイン)
タイプ6:忠実な人(考えすぎで心配性のお嬢様・お坊ちゃま)
表の三角関係については以前のブログで解説していますので詳しい解説はこちらをご覧ください。
では本題の「裏の三角関係」を見ていきましょう。
裏の三角関係
後藤 ひとりの「裏の三角関係」は以下の3人で構成されています。裏の三角関係が描くお話のテーマ(アンチテーゼ)は「ひとりが自分の進むべき道を見つけるお話」となっています。
4w5(裏)は「自分の内面と向き合う」性格。
【山田 リョウ(やまだ リョウ)】(タイプ4w5:裏の主人公)
タイプ4w5(ボヘミアン):「個性・ロマン・創造性」を求め人とは違う道を進もうとします(タイプ4)、それに加えて独立心が強く、集めた知識を分析して活用する事が得意(タイプ5)な性格。
4w3より内向的。ステイタスや人から受け入れられることを気にしない。
【伊地知 星歌(いじち せいか)】(タイプ1:主人公を導く者)
タイプ1:改革する人(高潔な完璧主義者)
【廣井 きくり(ひろい きくり)】(タイプ2:主人公の憧れ・ヒロイン)
タイプ2:助ける人(人を助けたい慈善家)
※初登場時のきくりは裏の性格が強く出ていてタイプ7w6(エンターテイナー)に見えますが、時折素の性格である「人を助けたい慈善家(タイプ2)」の面が垣間見れます。
きくりは初登場時には裏の性格が強く出ていてテンションが高いタイプ7w6(エンターテイナー)に見えます。
しかしアニメを良く見ていると素の性格である奥ゆかしく「人を助けたい慈善家(タイプ2)」の面が垣間見えます。
きくり:「まって 一日で諦めるのは 勿体ないよ 売るのは何時でもできるからさ もう少し続けて見たら そのギターに相応しい人になれるかもよ」
表と裏の三角関係はいずれも主人公ひとりにとって「あこがれ」と「導き」の存在となっています。
ひとりの憧れ:「喜多 郁代」「廣井 きくり」
友達を作りたいひとり(表:テーゼ)にとって喜多 郁代は人付き合いが超得意な「遠い憧れ」の存在。
ひとり:「陽気オーラがまぶしすぎて 直視できない!」
バンドマンを目指すひとり(裏:アンチテーゼ)にとって廣井 きくりはかっこいい「遠い憧れ」の存在となっています。
きくり:「また一緒にライブしようね~ バイバイ ひとりちゃーん」
ひとり:「不思議な人だったなぁ やっぱバンドマンってかっこいい…」
ひとりを導く者:「伊地知 虹夏」「伊地知 星歌」
友達を作りたいひとり(表:テーゼ)にとって伊地知 虹夏は引っ込み思案なひとりを(強引に)導いてくれる存在。
虹夏:「お願い 私のバンドで今日だけサポートギターしてくれないかなぁ」(中略)
「ありがとう 早速ライブハウスへゴー!!」
そしてバンドマンを目指すひとり(裏:アンチテーゼ)にとって伊地知 星歌は演奏家としてのひとりを導く存在となっています。
星歌:「やっぱり かなり上手いな でも明らかなチームプレイの経験不足 自信の無さで自分の実力を発揮できていない こいつなら もっと成長できるのに…」
しかし両者は異なる面もあります。それは「表の三角関係」がバンドの初心者(子供)なのに対して「裏の三角関係」はバンドのベテラン(大人)である事。
以前このブログで「子供の世界と大人の世界が交わるお話」について述べました。
「ぼっち・ざ・ろっく!」もこの構成となっています。
【子供と大人の世界が交わるお話の特徴】
(※前回のブログより改訂している箇所有)
①「子供のお話」は「表の三角関係」の3人で構成されている。
②「大人のお話」は「裏の三角関係」の3人で構成されている。
③子供と大人を分けるのは「挫折」の有無。
④2つのお話は基本的には独立しているが、時折互いのストーリーが交わり合いながら全体のお話が進んでいく。
「ぼっち・ざ・ろっく!」は「表の主人公」のひとり(表:9w8)が友達を作っていくお話と「裏の主人公」のひとり(裏:4w5=リョウ)が自分の内面と向き合って自分の生きる道を決めるお話が交互に展開される構成。
裏の三角関係を構成する3名はそれぞれが挫折を味わっています。
山田 リョウ:「言ったけ 私昔は別のバンドにいたんだ…」
伊地知 虹夏:「バンド続けてくなら こんな理不尽沢山あるんだから どんな状況でも乗り越えられる様にならないと…」
廣井 きくり:「だってお酒飲んだら全部忘れられるからさぁ♪」
「ぼっち・ざ・ろっく!」の「表のお話(テーゼ)」はひとりが友達を増やしていくストーリー。
「裏のお話(アンチテーゼ)」はひとりが自分の進むべき道を見出していく事で裏の三角関係を構成する3人の抱える「挫折」を共に克服していくストーリー。
そして表のお話「周りとの関係を保つ為に個性を出す事を抑える(テーゼ)」と裏のお話「周りとの関係よりも自分自身のやりたい事を目指す(アンチテーゼ)」がぶつかり合って新たなお話「自分の個性を深めながら良好な周りとの関係を築いていく(ジンテーゼ)」が進行していくのがぼっち・ざ・ろっく!のお話の基本構成となっています。
ほんと実に気持ちが良いストーリー展開でこれからの後半がとても楽しみです。
今日はここまで。
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まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います。
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【用語出典まとめ】
【参考資料】
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「裏と表の性格」についてはこちらのブログを参考にさせてもらっています。