メイドインアビス 烈日の黄金郷 第1話より ©つくしあきひと・竹書房/メイドインアビス「烈日の黄金郷」製作委員会
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「エニアグラムの裏表」についての考察
今回の考察は「メイドインアビス 烈日の黄金郷」に登場する「ヴエコ」と「ワズキャン」。二人は「表の主人公」と「裏の主人公」の関係、お話全体はヴエコの成長物語(ビルドゥングスロマン)となっています。
成長物語(ビルドゥングスロマン)には4人のキーキャラクターが登場します。それは「主人公」「裏の主人公」「主人公を導く者」「ヒロイン」の4人。
そして彼ら・彼女ら4人の性格と関係をエニアグラムで分析をすると決まったパターンが見受けられます。詳しく見ていきましょう。
【エニアグラムを知らない方はこちらから】
「メイドインアビス」のお話
人類最後の秘境と呼ばれる、未だ底知れぬ巨大な縦穴「アビス」。その大穴の縁に作られた街には、アビスの探検を担う「探窟家」たちが暮らしていた。彼らは命がけの危険と引き換えに、日々の糧や超常の「遺物」、そして未知へのロマンを求め、今日も奈落に挑み続けている。
ヒロインのリコは孤児院で暮らす探窟家見習い。アビスへの憧れが人一倍強い彼女は、母のような偉大な探窟家になることを夢見ていた。ある日の探窟で、リコは謎の存在に生命の危機を救われる。その何者かが放った熱線の跡を辿ると、そこには人間の少年そっくりのロボットが倒れていた。
リコはロボットにレグという名前を付け、孤児院の大人達の目を欺きながら、共に過ごすようになる。 レグが孤児院に入って2カ月が経つ頃、リコの母親であるライザの白笛と封書が地上に上がってくる。封書には、誰も見たことがない深層の生物の情報と「奈落の底で待つ」と書かれた紙が同封されており、その中にはレグに似たロボットのような絵も描かれていた。
ライザの封書を読んだ2人は、アビスの深層を目指すこととなる。リコは母親に会うために、レグは自分が何者なのか知るために。
(ウィキペディアより)
【ヴエロエルコ(ヴエコ)】(主人公)
【ワズキャン】(裏の主人公)
裏の主人公とは
裏の主人公の役割は「主人公を否定する存在」である事。主人公(テーゼ)に対するアンチテーゼが裏の主人公。表と裏の主人公は相反する性格をしています。
「目の前(現実)」のイルミューイを守りたいヴエコと「予言(想い)を成就させる為」にイルミューイを利用しようとするワズキャン。二人の想いは相反するもの。表と裏の主人公の関係となっています。
【イルミューイ】
ワズキャン:「おはよう やっぱり効果てきめんだったねぇ」
裏の主人公は主人公の成長にとって重要な位置を占めるキャラクター。その様子を詳しく見てみましょう。
ヴエコは現実主義者、現実から目を背けずに強か(したたか)に生きています。
ヴエコ:「私は自慢話だけのお前とは違う 準備をした その為に その為に その為に…」
一方のワズキャンは現実から目を背け、自らの心(自らの予言)の世界へ閉じこもっています。
ワズキャン:「心配するな 僕が信じる事は当たる もうすぐだ いやマジで」
ヴエコ(強かに現実と向き合う)とワズキャン(苦しい現実から目を背け、予言の世界に生きている)とは正反対の性格。
「主人公の行動理由(テーゼ)」と「裏の主人公の行動理由(アンチテーゼ)」は正反対、相反する考えがぶつかり合いながら物語が進む、それが物語に裏の主人公が登場する理由となります。
【裏の主人公を詳しく知りたい方はこちらの記事で】
「ヴエコ」と「ワズキャン」の関係
主人公のヴエコの性格はタイプ9w8。
9w8(調停者)はマイペースなのんびり屋さん(タイプ9)、それに加えて現実的で社交的、人と仕事をするのを好む(タイプ8)性格。
一方の裏の主人公、ワズキャンの性格はタイプ4w5。
二人は正反対の性格で得意・苦手も逆転しています。
ヴエコ(9w8:調停者)は「現実」を見ることは得意ですが、自身の「内面」と深く向き合う事は苦手としています。
ヴエコ:「だ、大丈夫 こんな場所でもおとなしい生き物が生き残っている だから…その…」
べラフ:「その生態を調べれば探索も 我々の生存の突破口足りうるかもしれんな」
ヴエコ:「そう!」
ワズキャン(4w5:ボヘミアン)はその逆で自分の「内面」と向き合う事は得意ですが、内面に潜り過ぎて「現実」を見失いがち。 二人は「内面」と「現実」と言う相反する世界に生きています。
ワズキャン:「どうせ故郷を捨てた身だ どこにも行けぬならここから始めよう 我々こそが地の底の黄金卿の最初の民となるのだ」
「ヴエコ」と「ワズキャン」のお話のガイドライン
ヴエコ(主人公)のお話
【ストーリーライン(世界観)】
9w8:「リアルな現実世界」に「不可思議な空想(人の内面)世界」が侵入してくる。
【9w8のお話についての詳しい解説はこちら】
ワズキャン(裏の主人公)のお話
4w5:「空想世界」に引きこもっていた主人公が壁に当たり、その問題を解決するためにリアルな「現実世界」へ飛び出す(認識する・目を向ける)決心をする。
「メイドインアビス 烈日の黄金郷」のストーリーはヴエコにとっては「現実から内面(自身の願い)」へ歩みだすお話、ワズキャンにとっては「内面(予言)から現実」へ進むお話。
幼いヴエコは「自分自身」がいくら虐げられようと現実を強かに生きてきました。しかし現実の理不尽さに「自分の愛する周りの世界」を壊されるのは耐えられません。
困難に直面したヴエコは裏の性格(4w5)となり、自分自身の内面に向き合おうとします。
ヴエコ:(私はただ求めただけだ 誰も私を知るものがいない場所へ…)
そんなヴエコの前に現れるのが裏の主人公ワズキャン。
ワズキャン:「いいねぇ」
ヴエコ:「何も良くない…」
表と裏の相反する主人公、そのままでは二人の意見は平行線のまま。そんな主人公を導くのが第3のキーキャラクター「主人公を導く者」の役割となります。
【ベラフ】(タイプ3:主人公を導く者)
タイプ3:達成する人(プライドが高く成功を追い求める)
ベラフ:「軽薄な訳ではない 解っていると思うが 彼の体感している心理を言葉にする方法を彼も我々も持ち合わせていない(中略)彼は君の入団も三賢入りも予言していた 君が現れる前日にだ そう言う才があれにはあるのだ」
ベラフ:「闇に眼を凝らすのだ 誰も見つけたことの無い光は 真の闇の中にしかない」
「主人公を導く者」の導きによって成長した「主人公」は物語を通じて「裏の主人公」と相互理解をしていきます。そして最終的に二人で力を合わせて「ヒロイン」を助ける。
これが4人のキーキャラクター達の構成。成長物語(ビルドゥングスロマン)のお話のパターンとなります。
「メイドインアビス 烈日の黄金郷」でヴエコ(主人公)が助け出すべきヒロインは2名存在しています。
ヴエコにとってのヒロインはファプタとパッコヤン。
【ファプタ】(タイプ6w5:ヒロイン①)
タイプ6:忠実な人(考えすぎで心配性のお嬢様・お坊ちゃま)
【パッコヤン】(タイプ6w7:ヒロイン②)
タイプ6:忠実な人(考えすぎで心配性のお嬢様・お坊ちゃま)
「メイドインアビス 烈日の黄金郷」はヴエコ(主人公)とワズキャン(裏の主人公)がベラフ(主人公を導く者)の導きによって相反する想いを統合し、力を合わせてファプタとパッコヤン(ヒロイン)を助けるお話の構成。
4人のキーキャラクター達の関係はエニアグラムで表すと下図の様になっています。
強烈なファプタの影に隠れて目立たないパッコヤンですが、彼女はヴエコにとって重要なキャラクター。
ヴエコは2人のヒロインの心と身体を助け出す事ができるのでしょうか?
物語はあと3話。楽しみにして視聴していきたいです。
今日はここまで。
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まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
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【用語出典まとめ】
【参考資料】
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「裏と表の性格」についてはこちらのブログを参考にさせてもらっています。