勇者、辞めます〜次の職場は魔王城〜 第5話より ©2022 クオンタム・天野英／KADOKAWA／「勇者、辞めます」製作委員会
こんにちは
アニメ大好き
みんなと一緒に幸せを見つけていきたい
がんべあです。
「エニアグラムの裏表」についての考察
今回の考察は「勇者、辞めます〜次の職場は魔王城〜」に登場する「レオ」と「メルネス」。二人は「表の主人公」と「裏の主人公」の関係、お話全体は成長物語（ビルドゥングスロマン）となっています。
成長物語（ビルドゥングスロマン）には4人のキーキャラクターが登場します。それは「主人公」「裏の主人公」「主人公を導く者」「ヒロイン」の4人。
そして彼ら・彼女ら4人の性格と関係をエニアグラムで分析をすると決まったパターンが見受けられます。詳しく見ていきましょう。
※作品のネタバレあります、ご注意を。
【エニアグラムを知らない方はこちらから】
「勇者、辞めます〜次の職場は魔王城〜」のお話
たった一人で魔王軍を倒した勇者レオ。平和な世界になった人間界に居場所がなくなったレオは自分が滅ぼした魔王軍に就職することに…。
魔王軍の再建を目指すほのぼの日常系アニメと思いきや、実はレオの行動には意外な真実が…。
【レオ・デモンハート 】（主人公）
元勇者
勇者、辞めます〜次の職場は魔王城〜 第1話より ©2022 クオンタム・天野英／KADOKAWA／「勇者、辞めます」製作委員会
【メルネス】（裏の主人公）
魔王軍四天王の一人
勇者、辞めます〜次の職場は魔王城〜 第1話より ©2022 クオンタム・天野英／KADOKAWA／「勇者、辞めます」製作委員会
裏の主人公とは
裏の主人公の役割は「主人公を否定する存在」である事。主人公（テーゼ）に対するアンチテーゼが裏の主人公。表と裏の主人公は相反する性格をしています。
人類を守りたいレオと人類を滅ぼしたいメルネス。二人の想いは相反するもの。表と裏の主人公の関係となっています。
メルネス：「ギルドの連中も僕の事は暗殺対象もろとも死ぬはずの捨て駒だと思っていた でも幸か不幸か僕はアサシンとして生き抜いてしまった （お前らみんな死ねばいい） だから魔王軍の侵攻は当然大歓迎だった とっとと人間を滅亡させてくれって願って止まなかったよ」
勇者、辞めます〜次の職場は魔王城〜 第6話より ©2022 クオンタム・天野英／KADOKAWA／「勇者、辞めます」製作委員会
裏の主人公は主人公の成長にとって重要な位置を占めるキャラクター。その様子を詳しく見てみましょう。
レオは現実主義者、現実から目を背けずに強か（したたか）に生きています。
レオ：「結局俺は一人で旅を続け 一人でエキドナを倒し 一人で魔王軍を滅ぼしたんだ こんな強い勇者だぞ 採用してくれたっていいだろう」
勇者、辞めます〜次の職場は魔王城〜 第1話より ©2022 クオンタム・天野英／KADOKAWA／「勇者、辞めます」製作委員会
一方のメルネスは現実から目を背け、自らの心の世界へ閉じこもっています。
シュティーナ（魔王軍四天王の一人）：「エキドナ様 こちらにいらしたのですね」
エキドナ（魔王）：「どうした二人とも？」
リリ（魔王軍四天王の一人）：「あのね あのね 大変なの」
シュティーナ：「これを…」
メルネス：（旅に出ます 探さないでください 無影将軍メルネス…）
勇者、辞めます〜次の職場は魔王城〜 第4話より ©2022 クオンタム・天野英／KADOKAWA／「勇者、辞めます」製作委員会
レオ（強かに現実と向き合う）とメルネス（苦しい現実から目を背ける）とは正反対の性格。
「主人公の行動理由（テーゼ）」と「裏の主人公の行動理由（アンチテーゼ）」は正反対、相反する考えがぶつかり合いながら物語が進む、それが物語に裏の主人公が登場する理由となります。
【裏の主人公を詳しく知りたい方はこちらの記事で】
「レオ」と「メルネス」の関係
主人公のレオの性格はタイプ9ｗ8。
9w8（調停者）はマイペースなのんびり屋さん（タイプ9）、それに加えて現実的で社交的、人と仕事をするのを好む（タイプ8）性格。
一方の裏の主人公、メルネスの性格はタイプ4ｗ5。
二人は正反対の性格で得意・苦手も逆転しています。
レオ（9w8：調停者）は「現実」を見ることは得意ですが、自身の「内面」と深く向き合う事は苦手としています。
レオ：「戦っているその瞬間だけ 君は生きていてもいいんだと世界が証明してくれている気がした」
勇者、辞めます〜次の職場は魔王城〜 第11話より ©2022 クオンタム・天野英／KADOKAWA／「勇者、辞めます」製作委員会
メルネス（4ｗ5：ボヘミアン）はその逆で自分の「内面」と向き合う事は得意ですが、内面に潜り過ぎて「現実」を見失いがち。 二人は「内面」と「現実」と言う相反する世界に生きています。
「レオ」と「メルネス」のお話のガイドライン
レオ（主人公）のお話
【ストーリーライン（世界観）】
9ｗ8：「リアルな現実世界」に「不可思議な空想（人の内面）世界」が侵入してくる。
【9ｗ8のお話についての詳しい解説はこちら】
メルネス（裏の主人公）のお話
4ｗ5：「空想世界」に引きこもっていた主人公が壁に当たり、その問題を解決するためにリアルな「現実世界」へ飛び出す（認識する・目を向ける）決心をする。
「勇者、辞めます〜次の職場は魔王城〜」のストーリーはレオにとっては「現実から内面」へ歩みだすお話、メルネスにとっては「内面から現実」へ進むお話。
勇者レオは「人々を救う為」に作られた存在ですが、何度人々を救ってもその心は満たされず、高い壁にぶち当たります。
困難に直面したレオは裏の性格（4ｗ5）となり、自分自身の内面に向き合おうとします。しかし無理をして裏の性格を続けたレオの心は次第に壊れていきます。
レオ：「ここにいる全ての人が いやこの星の生き物全てが俺を必要とするような 俺が作られたころの様な絶望的な状況が訪れて欲しい 世界を救いたい 世界を救わせてくれ 世界を救えないと俺が俺でなくなってしまう 人間界にもっと危機を 人間界にもっと混沌を」
勇者、辞めます〜次の職場は魔王城〜 第11話より ©2022 クオンタム・天野英／KADOKAWA／「勇者、辞めます」製作委員会
そんなレオの前に現れるのが裏の主人公メルネス。魔王軍の中でメルネスだけはレオの本心に気が付きます。
メルネス：「お前さあ 人類を滅ぼす為に魔王軍に入りたいっていうアレ 嘘でしょ」
レオ：「はぁ…その質問はシュティーナあたりから飛んでくるって思ってたよ まさかお前とはな」
勇者、辞めます〜次の職場は魔王城〜 第5話より ©2022 クオンタム・天野英／KADOKAWA／「勇者、辞めます」製作委員会
メルネス：「だからもう このバカ野郎 生きたいなら生きればいいだろう 重要なのは自分を後悔させないことだって なのにお前ときたらこの後に及んで後悔だらけじゃないか」
勇者、辞めます〜次の職場は魔王城〜 第12話より ©2022 クオンタム・天野英／KADOKAWA／「勇者、辞めます」製作委員会
表と裏の相反する主人公、そのままでは二人の意見は平行線のまま。そんな主人公を導くのが第3のキーキャラクター「主人公を導く者」の役割となります。
【エイブラッド】（タイプ3：主人公を導く者）
タイプ3：達成する人（プライドが高く成功を追い求める）
エイブラッド：「生体兵器だか何だか知らんが お前の人生お前の好きに使え」
勇者、辞めます〜次の職場は魔王城〜 第8話より ©2022 クオンタム・天野英／KADOKAWA／「勇者、辞めます」製作委員会
「主人公を導く者」の導きによって成長した「主人公」は物語を通じて「裏の主人公」と相互理解をしていきます。そして最終的に二人で力を合わせて「ヒロイン」を助ける。
これが4人のキーキャラクター達の構成。成長物語（ビルドゥングスロマン）のお話のパターンとなります。
【エキドナ】（タイプ6：ヒロイン）
タイプ6：忠実な人（考えすぎで心配性のお嬢様・お坊ちゃま）
エキドナ：「さてさてレオよ 先ほどお前は我になんて言った？ 全力でお前を支えてみせるで合っているか」
勇者、辞めます〜次の職場は魔王城〜 第12話より ©2022 クオンタム・天野英／KADOKAWA／「勇者、辞めます」製作委員会
「勇者、辞めます〜次の職場は魔王城〜」はレオ（主人公）とメルネス（裏の主人公）がエイブラッド（主人公を導く者）の導きによって相反する想いを統合し、力を合わせてエキドナ（ヒロイン）を助けるお話の構成。
4人のキーキャラクター達の関係はエニアグラムで表すと下図の様になっています。
魔王エキドナがめちゃくちゃ可愛いので詳しく解説したい所ですが、長くなりそうなので今回はここまで。
まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
疑問点などありましたら是非教えてください
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように！
【用語出典まとめ】
【参考資料】
「究極のエニアグラム性格学―人の性格って、おもしろい!」
これからエニアグラムを学びたい方にオススメ
エニアグラムについての知識が体系化されている分かりやすい本
必要な情報は漏れなく書かれており、読みやすいのに読み応えがある良い書籍だと思います
 |
中古価格 |
「新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ」
より詳しくエニアグラムの事を知りたい方にオススメ
いきなりこの本を読むと、その情報量に圧倒されて心が折れそうなるかもしれません
覚悟のある方は是非！すごい本です
 |
新品価格 |
「スバルの性格分析ブログ」
「裏と表の性格」についてはこちらのブログを参考にさせてもらっています。
