がんべあの「ぶれない」キャラクター&ストーリーの作り方

創作活動の強い味方「エニアグラム」と「13フェイズ」

物語の書き方 ストーリー構成を学ぼう アニメ「おおかみこどもの雨と雪」を13フェイズで分析する(第3回)

f:id:gunber:20200912110015j:plainおおかみこどもの雨と雪より ©2012「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会

 

 こんにちは

 みんなと一緒に幸せになりたい

 がんべあです。

 

 細田守監督作品「おおかみこどもの雨と雪」の13フェイズ分析。

 第3回目の今回はお姉さん「雪の物語」について分析をしていきます。

 

※物語は人によって千差万別な捉え方ができると思っています、このブログはあくまで私の目から見た意見ですのでご了承下さい。

 

【第1回がまだの方はこちらからどうぞ】

gunber.hatenablog.com

 

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 ※ネタバレありです、ご注意を

おおかみこどもの雨と雪」雪のお話

 

 この物語の大きなテーマである「個性」。

 では雪の「個性」とは何なのでしょうか?

 

 小さい時は元気いっぱいに走り回っていた雪ですが、小学校に入学してからはおしとやかな女の子に変身します

 その変化に注目して物語を観ていきます。

 

のお話の13フェイズ

 

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 物語の折り返し点である黄色の枠、第7フェイズまで雪は母親の花に助けられて成長します。

 

 しかし物語後半(第8フェイズ以降)では母親の助け無しで成長していく雪の姿が描かれていきます。

 

 物語中盤、第7フェイズ「転換」で雪の通う学校に草平が転校してきます。草平の存在に戸惑う雪。

 物語前半で雪を助けてくれた母からもらった2つのアイテム。おおかみへの変身を抑える「おまじない」。友達との関係を良くしてくれる「青いワンピース」。そのどちらも草平の前では雪を助けてくれません。

 

 雪の問題点

 雪の抱える問題点は「自分の人生をどう歩んでいくのかが分からない事」(=自分の個性が分からない事)。

 

 そして、その回答は「自分らしさを受け入れてくれる人と出会うこと」「そして自分自身も他人(草平)の個性を受け入れたい…」。

 前回解説した花と同じ問題点であり、その解決方法も同じ。

 

 ただ、異なる点もあります。

 それは雪と花の個性の違い。その違いは次の会話でよく表されています。

 

雪(ナレーション):「たわむれにアオダイショウを腕に巻き付けたりする女の子は私の他にはいないと言う事

 小動物の骨や、爬虫類の干物を集めて喜んでいる子供は私の他にはいないという事

 他の女の子たちはそんなことしないと気付いたとたん、恥ずかしくて堪りませんでした」

f:id:gunber:20200912110015j:plainおおかみこどもの雨と雪」より ©2012「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会

 

花:「ははははは…」

雪:「笑わないで!真剣に悩んでいるんだからっ!!」

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花:「雪のやりたいようにやればいいじゃない」

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おおかみこどもの雨と雪より ©2012「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会

 雪は周りとの調和を気にし大切にします。

 一方、お母さんの花はそんな事はおかまいなし。他人と違う事を全く気にせず、自分の進むべきと思う道を突き進みます。

 

 雪の個性・長所は「周りとの関係を大切にし、調和できる事」。

 

 これは細田監督の前作サマーウォーズに登場するヒロイン篠原 夏希や彼女のおばあさん陣内栄と同じ系統の個性であり能力。

 そんな自分らしい個性を見つけた夏希の様に将来はその長所を伸ばして人々の要として活躍していく事と思います。

 

 今回はここまで。次回は雨のお話の解説を行います。

 

 まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います。

 疑問点などありましたら是非教えてください。

 

この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います。

みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!

 

【続きはこちらで:連載第4回目】

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