こんにちは
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がんべあです
「ハイスコアガール」の13フェイズ解説の2回目
今回はハルオと日高小春のお話について解説いたします
【第1回目の記事はこちら】
物語ではキャラクター達はそれぞれの役割を担って存在しています
日高小春は物語上でどういう役を担っているのか?
その役割を見ていくと悲しい分析になってしまいました
「日高の役割」を中心に物語の解説を行っていきます
※物語は人によって千差万別な捉え方ができると思っています、このブログはあくまで私の目から見た意見ですのでご了承下さい
※「」と
OO:「OOO」
は引用部分 引用は「ハイスコアガール」から
※ネタバレありです、ご注意を
物語上での日高小春の役割
日高小春の役割はヒロインですが、それと同時に大きな役割を持っています
それは主人公ハルオの「援助者」
「援助者」とは物語において主人公を助け、導く役割のキャラクター
「スターウォーズ」のオビワン、「鬼滅の刃」の鱗滝 左近次(うろこだき さこんじ)など、主人公の師匠として登場する事が多い存在
13フェイズ構成のストーリー展開では、主人公の「日常」を壊す「事件」が起こり、主人公は「事件」に挑む「決意」を行います
しかし「事件」の中に飛び込んだ主人公は右も左も解らず、何をどうして良いのか途方にくれてしまいます
そんな主人公を「助け・導く」のが「援助者」の役割です
具体的に物語を見ていきましょう
主人公ハルオの日常を壊すメインヒロインの大野晶
ハルオは大野に追いつこう決意を行います
ハルオ:「くそ~!負けるわけにはいかねぇ!俺もダルシムを使ってベガを倒すのだ!こんな女子に先を越させるわけにはいかねぇ!町内で一番ストⅡがうまいのは俺でなくてはいかんのだ~!」
ハイスコアガール第1話より ©押切蓮介/SQUARE ENIX・ハイスコアガールⅡ製作委員会
そんなハルオの前に現れるのが2人目のヒロイン日高小春
日高はがむしゃらに突き進むハルオに憧れを抱きます
日高:「ゲーム好きで一方通行な面があるけど何かに夢中になってる男の子って妙に魅力的なんだよな…」
ハイスコアガール第7話より ©押切蓮介/SQUARE ENIX・ハイスコアガールⅡ製作委員会
物語前半、ハルオはゲームを通じて大野との関係を深めていきます
大野と同じ高校を受験する為にゲームを封印して受験勉強に励むハルオ
しかし頑張りも虚しく、受験に失敗
目標を失い何をしてよいのか解らず、無気力となったハルオ
そんな彼を「助け導く」のが物語上での日高の役割
前回解説した「お話全体の流れ」をもう一度確認してみましょう
ピンクの欄がハルオにとって日高の存在が大きく関わってくるフェイズ
物語構成での日高の役割は「援助者」
ハルオを物語前半第7フェイズまで「助け導く役割」
そして第8フェイズからの後半の物語、主人公は援助者の助け無し、一人で進まなければなりません
それにしても、日高はハルオの何を導いているのでしょうか?
ハルオはゲームを通じて大野との交流を深めていきます
しかし「人を好きになる」と言う気持ちが全然理解できていない鈍感野郎
ハルオ:「あんな大舞台の決勝だって時でも俺のような雑魚相手にする気ゼロってか?ライバルだと思っていたが俺とお前は違う世界で生きる人間だったんだな
帰って来ても相変わらず成績優秀。人望もあって男子にもモテる。更には111連勝する強者ぶり
やはり俺にとっての大野は目の上のたんこぶ…」
ハイスコアガール第8話より ©押切蓮介/SQUARE ENIX・ハイスコアガールⅡ製作委員会
この後、大野に盛大にボコられるハルオ
ハルオは大野の気持ちが理解できません
そればかりか「自分自身が持つ大野への気持ち」にも気付いていないのです
そんなハルオの前に現れるのが日高
日高はハルオの大野に対する気持ちに気付いていますが、それでもハルオの事が大好きでしかたがありません
日高:「矢口君にとって大野さんが大きな存在だってのも分かってる。二人の関係は他人が入り込む余地がなさそうなのも分かる。それでも私は矢口君のことが好き…
こうなったら強硬手段。前々から言われてた矢口君との再戦。その勝負で矢口君が勝ったら私は大人しく引き下がる
で…もし…私が勝ったなら
私と付き合って」
ハイスコアガール第12話より ©押切蓮介/SQUARE ENIX・ハイスコアガールⅡ製作委員会
日高が導くのは「人を好きになる気持ち」
日高にとっては実に可愛そうな展開ですが、そんな日高の助けによってハルオは大野に対する気持ちが何なのかを理解する事ができていきます
ハルオは日高に導き助けられながら自分のなかにある大野に対する気持ちを育てていくのです
ハルオの母:「晶ちゃんともう会えなくなるかもしれないっていうのになんだかすっきりした顔しちゃって」
ハルオ:「ああ…あいつが一生懸命やるなら俺も一生懸命にならねぇと
だってよ。今まで何度も疎遠になってたけどいつの間にか二人して筐体の前に座ってんだ。また顔合わす機会があったらよ「こんなゲーム出たぞ」ってあいつと感動してーんだよな
それが俺にとっての何よりの楽しみなんだからな。前向きに生きたっていいだろ」
ハイスコアガール第14話より ©押切蓮介/SQUARE ENIX・ハイスコアガールⅡ製作委員会
「自分自身が大野へ感じているの気持ち」の正体がだんだんと理解できていくハルオ
日高が可愛そうで泣けてきます
日高:「最近矢口君の前だと嫌な性格になるんです。おもむろに顔を叩きたくなるし蹴り飛ばしたくなるんです…」
(なんだろう…この自分でもわからないもやもや…)
ハイスコアガール第17話より ©押切蓮介/SQUARE ENIX・ハイスコアガールⅡ製作委員会
この後、なりふり構わずハルオの気を惹こうと頑張る日高
心はどんどん荒んでいきます
しかし、最後はハルオの事を想うが故に「自分に対して誇りを持てる決断」を選ぶことができます
日高:「自分が海外へ移住することを踏まえた上で引き下がる気持ちいたんだと
それでも大野さんは迷ってたよ…3回戦目での戦いは矢口君への気持ちを捨てきれないでいた私に引導を渡すことに躊躇していた
あの対戦で大野さんの想いは痛いほど伝わってきた
あの時の大野さんの表情…試合には勝ったけど勝負には負けたって思ったよ。そんなの…そんなの感じちゃったらもう!
引き下がるしかないじゃん。私みたいなお邪魔虫」
ハイスコアガール第24話より ©押切蓮介/SQUARE ENIX・ハイスコアガールⅡ製作委員会
日高の役割は「恋の援助者」
実に切ないものがありますが、日高がなりふり構わず闇に落ち切らずに、自分に対しての誇りを捨てずに成長出来たことが救い
「月刊ビッグガンガン」で新しく連載が始まった「ハイスコアガール」の続編、「ハイスコアガールDASH(ダッシュ)」では日高に幸せになって欲しいです
今回はここまで
まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
疑問点などありましたら是非教えてください
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
【13フェイズについて詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ】
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