太陽の王子ホルスの大冒険 ©1968年 ‧ アニメーション/アドベンチャー
こんにちは
みんなと一緒に幸せになりたい
がんべあです
今回は高畑勲演出(実質は監督)「太陽の王子ホルスの大冒険」を13フェイズ分析します
この作品は1968年(昭和43年)公開
「火垂るの墓」や「かぐや姫の物語」の監督、高畑勲が演出(名義は演出ですが実質は監督)した作品
作画監督は「ルパン三世 カリオストロの城」や「未来少年コナン」の作画監督も行なった大塚康生
そしてまだ新人だった宮崎駿が初めて本格的に原画として参加した長編アニメーション作品です
この作品の魅力と言えば何と言ってもヒロインのヒルダの可愛らしさ
冷たく無表情な表情から時折垣間見える「人としての弱さ、苦しみ、愛おしさ」が堪らなかった作品です
※「あかねいろ
とおいいろ
ひとつぼし
だれかが、あたしをよんでいる
おいで、はねのないことり
おいで、うたのないことり
どこからきたの
どこへいくの……」
(本編:ヒルダの歌より)
さて、本編の解説に入りましょう
この作品はホルスとヒルダのダブル主人公
それぞれに対応した「13フェイズ」構成で創られています
※「」は引用部分
引用は全て「太陽の王子ホルスの大冒険」から
ホルスのお話
まずはホルスのストーリー
黄色の枠、第7フェイズまではホルスはガンコじいさんと村人たちの助けを得て、グルンワルトと闘います
しかしヒルダの計略により村人たちと引き離されたホルスは第8フェイズからは村人たちの助け無しで一人グルンワルトと闘うお話になるのです
では次にもう一人の主人公ヒルダのお話を観てみましょう
ヒルダのお話
黄色枠の第7フェイズまではホルスの助けによって、少しずつ人の心を取り戻していくヒルダ
しかし兄グルンワルトの束縛には逆らえず、ヒルダはホルスを陥れてしまいます
第8フェイズからヒルダはホルスの助けなし、一人で人の心を取り戻すお話になるのです
二人のお話を実際に放映された本編の流れにそってまとめるとこうなります
2人ともほぼ13フェイズの順番通りにストーリーは展開しています
違うのは緑枠で示したヒルダの第1フェイズ【日常】の位置
ヒルダの第1フェイズの日常・問題点は第7フェイズの直前に「マウニへの質問に対する返答」として視聴者の前に現されます
マウニ:「唄ってよ、ヒルダが一番好きなうた」
ヒルダ:「ええ…
……ダメ……ご免なさいマウニ、ヒルダには本当のうたは歌えないの……」
「本当のうたが歌えないヒルダ」
それがヒルダの日常
ヒルダの抱える問題点
ホルスの問題点(第1フェイズ)「仲間がいる場所にいない」は物語冒頭から示されているのに対して、ヒルダの問題点(第1フェイズ)は物語中盤になってようやく示される構成になっています
最初、綺麗ではかなげ、透き通った完璧な姿に見えるヒルダ
しかし、その内面に深い悩み、問題点を抱えている事が物語の途中で示された時、私はヒルダに対して一気に感情移入をしてしまいました
このブログを書くために久しぶりに「太陽の王子ホルスの大冒険」を見返してみました
今見ると色々と思う所もありますが、それでもやはりヒルダは昔感じたのと同じく魅力的な女の子で嬉しかったです
あと、空を飛ぶ雪オオカミがめっちゃカッコ良くて、かわいい!
微笑みながらこのブログを書いています
今回はここまで
まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
疑問点などありましたら是非教えてください
この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います
みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
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